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ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート3~実現したいことではなく、実現すべきことで締めくくる~ [志望動機・志望理由]

緊急追加開催決定!本日締め切り! 

セミナー&ワーク企画

自分の強みを知り自己PRを完成さ せよう!

日時:2012年12月13日(木)18:30-21-30
場所:麹町・半蔵門周辺の会議室(参加決定者に詳細を連絡)
料金:5,000円(会場使用料、LIFO診断ツール、後日カウンセリングの全てを含みます。ツール購入のため事前の振込みとなります。)

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位につけている( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。いよいよ今日で1月も最後。当初から言ってきたように、今日で全てが決まる。(就活指令…試験期間中の就活の進め方(試験のある人もない人も)~1月の1日、1時間、1分が明暗を分けることを自覚せよ!http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-11

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日はみなさんの目下の大きな悩みである志望動機の作成方法について、パート3をお伝えしたい。パート1とパート2を読んでいない人は、確実についていけないと思うので、まず面倒でもパート1とパート2を先に読んでほしいと思う。
パート1(ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート1~恋愛告白としての志望理由~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-27
パート2(ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート2~企業の展開を読み、それに対応できる自分を見つける!~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-29

ちょっと復習。
志望動機の前半部分の第1フェーズでは、他の企業ではなくなぜこの企業を強く志望するのか、他社との比較優位性を示すいわゆる志望理由である。志望動機全体を恋愛→求婚で例えると、そのうち恋愛モードにあたる。Aさん、Bさん、Cさんの中で、なぜAさんとCさんではなく、Bさんのことが好きなのかを告白するシーンである。

第2フェーズは、この企業の未来を考えた場合に、この企業の中で自分には何が実現できるのか、そして自分の人間としての目標をどのように達成していくのかを伝えるいわゆる実現宣誓である。つまり求婚モードである。Bさんとともにどのように幸せな家庭を築き、共に人間の完成に向かって歩んでいくのかを約束するシーンである。パート2ではこの第2フェーズの前半部分にあたる企業の展開の読みとそれに対応する自分探しについて説明した。

今日は、この第2フェーズの後半部分を見ていきたい。志望動機の中で最も重要とされる、正に「実現宣誓」の部分である。

第2フェーズ(実現宣誓)の6つのコンテンツのうち、
(4)今後の競争の鍵となる企業・組織の強みの中の強み
(5)強みの中の強みを生かした企業の今後の展開
(6)企業の今後の展開に関連した自身の強み
(7)企業の今後の展開に関連した自身のこれからの成長の可能性
についてはパート2で説明した。今日は、
(8)それらのチカラを発揮して企業の中で貢献&実現できることを表明
(9)自身の社会人あるいは人間としての夢やビジョンとその企業で働くことの関係を表明
を見ていく。

上の例としては、
(8)アジア戦略の中での拠点開拓、営業推進、ネットワーク強化
(9)世界の人の役に立つための(製品などの)世界への波及
である。

まず、(8)について、「貢献&実現できること」の意味は「貢献&実現したいこと」ではなく、「貢献&実現すべきこと」に限りなく近い。なぜ「貢献&実現したいこと」ではないかと言うと、会社はみなさんの夢や希望を実現させてくれるために存在するのではない。世のため人のためにモノやサービスや価値を生み出すために存在しているからである。

その人が貢献すべきこと、実現すべきこと…そんなこと言われても会社の人じゃないと、「何をすべきか?」なんてわからないのでは?そうかもしれない。OBOG・会社訪問を含め、しっかりとした企業研究・分析ができていれば、「なんとなく」見えてくると思うのだが、それにしても「なんとなく」が限界だろう。だから、「貢献&実現できること」の言葉を使って少々自分本位にしているのだ。

もっと極端に言えば、企業研究・分析のための材料が少ない場合は、「貢献&実現できそうなこと」でも仕方ない場合もある。ただし、「貢献&実現したいこと」にはならないように気をつけなければならない。エントリーシートや面接で、「ところであなたはこの会社に入って何をやりたいのですか?」と聞かれても、「ところであなたはこの会社に入って何を実現すべきだと思いますか?あるいは、何を実現できますか?あるいは、何を実現できそうですか?」を聞かれていると思ったほうが良い。

しかもこの(8)は、パート2で取り上げた(4)~(7)を受けているので、単に「実現すべきこと、実現できること、実現できそうなこと」を語るシーンではない。企業の強みの中の強み、その強みが生み出す今後の展開、その展開に生かせそうな自分のチカラ、その展開に応じてこれからつけていくチカラを分析した上で、自分が実現すべきこと、あるいは実現できること、あるは実現できそうなことを特定しなければならない。

今回の例では、国際展開の積極性を軸としたアジア戦略について考えている。自分がアジア戦略のために実現すべきことは何だろう?あるいは実現できることは何だろう?あるは実現できそうなことは何だろう?を考えるのである。そのためには、その企業の海外展開のモデルを研究することになる。例えば、その企業は、既に中国(上海)とバンコクに拠点があるとすれば、この拠点がどのように築かれ、どのようなビジネスが展開されているのか、現在の課題は何か、などについて調べ尽くすのである。

そうすれば、既存の拠点に関する今後の展開と未開拓の地域に関する拠点化(拠点の必要性も含めて)をイメージできるようになる。もちろん、そのような難易度の高い業務を任せてもらえるまで少なくとも10年以上はかかると思うが、とにかく今は、一生懸命調べて、考えるのだ。

なぜなら、企業は「実現すべきこと、実現できること、実現できそうなこと」に対する正確な回答を待ち望んでいるわけではないからだ。もちろん、期待していることはあるかもしれないが、心配しなくても回答のほとんどが間違っているか、論外(無難な言葉遊び)なのである。だから正解・不正解ではない。どれだけ真剣に、その企業のことを考え、調べ、また考え、また調べているのかを観察しているのである。この人は真剣か、真剣そうに見えるだけなのか、真剣ではないか…だいたいこの志望動機のこの部分を読めばわかってしまうのだ。

「がんばります!」「なんでもやります!」「一生懸命やります!」などの精神論を志望動機として書く人、言う人がいるが、この精神論ほど当てにならないものはない。当てにならないどころか、「がんばります!」「なんでもやります!」「一生懸命やります!」と言う人ほど、頑張らずに手を抜き、なんでもやらずに口応えをし、ふて腐れて仕事をすることを経験則として知っているから、その手には騙されない。イケテナイ営業マンほど共通してこの精神論を繰り返してセールスしていることを頭に入れておいてほしい。将来のためにもね。

そんな精神論から脱却して、「実現すべきこと、実現できること、実現できそうなこと」を考えてみよう。何を実現すべきなのか?誰に対して実現すべきなのか?どのようにして実現すべきなのか?を明らかにする。「何を、誰に、どのように」…覚えよう。

上の例では、アジア戦略の中での拠点開拓、営業推進、ネットワーク強化となっているので、家電製造・販売を想定した場合に、それぞれについて「何を、誰に、どのように」を考えてみよう。

【拠点開拓】
(何を?)商品を製造、販売、メンテナンスできる拠点開拓
(誰に?)その国や影響を及ぼす周辺国の人
(どのように?)流通している既存商品の企業に関するリサーチ、参入障壁の分析、開拓計画作り

【営業推進】
(何を?)商品の良さを知ってもらい、新たなニーズを掘り起こすこと
(誰に?)現地企業、販売店、現地の人
(どのように?)プレゼンテーション、展示品、キャンペーン(試供品)など

【ネットワーク強化】
(何を?)現地の製造会社、販売会社・代理店、メンテナンス会社・工学系大学などとの連携
(誰に?)現地の製造会社、販売会社・代理店、メンテナンス会社・工学系大学などの関係者
(どのように?)ビジネスプラン、適用技術、将来の独立化などの情報共有

実際には、そんな簡単なものではないのが、みなさんが想像できるように正に絵に描いた餅を描いてみた。面接の時に、「本当にそんなことできると思っているの?」と聞いてくる間抜けな面接官も、実は10年程前は同じようなことを考えていたのである。「何を、誰に、どのように」を真剣に考えることだ。

さて、いよいよ最後の(9)「自身の社会人あるいは人間としての夢やビジョンとその企業で働くことの関係を表明」についてである。これを簡単に言うと、「この企業で働くことによって、あなたの人生の夢は叶うのか?」ということである。難しい思う。なぜなら、「人生の夢やビジョン」を描いたことがないからである。これまでの20年間で真剣にそんなことを聞かれることがなかった。「夢物語」的なことはあったかもしれないが、企業の人を前にして「お金持ちになって家を建てて優雅な生活を送りたい」なんて言えないのだ。

就活の参考書とかで自己分析は進めて見たが、過去の話の整理ばかりで終わってしまい、未来についての話はなぜか適当にしか考えることができなかったのだと思う。それはみなさんの責任ばかりではない。その参考書の筆者さえも自分の夢やビジョンが見えずに、その本を書いてしまっているので、みなさんから夢やビジョンを引き出す仕掛けを作れなかったのだろう。

いつも私が言っているのは、「もし、明日死ぬと言われても、昨日と同じことを今日やるか?もし、昨日と同じことを今日も明日の最期の瞬間までやり続けたいと思うことがあるならば、それこそがあなたの本当に求めている人生である。そして、それは、あなたのチカラで叶えることができる。」ということである。お金持ちになって家を建てて優雅な生活を送ることができても、明日死ぬと言われたら、のた打ち回って死ぬことから逃げたくなるだろう。

自分の求めている人生はどんな人生なのか…その答えはあなたの中にしかない。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして革新を図り続けるだろう。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして人を育てることをやり続けるだろう。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして人の役に立つことやり続けるだろう。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして平和や安心を世界に発信し続けるだろう。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして人の笑顔を作り続けるだろう。
もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして人の快適を追求し続けるだろう。
…真剣に考えないと、相手には絶対に伝わらない。そして、今日思いつくことと、明日考えることは微妙にずれてくる。毎日、毎日考えて更新してほしいものだ。

上の例では、「世界の人の役に立つための(製品などの)世界への波及」とある。つまり、この人は世界の人の役に立つ人になることが人生の夢でありビジョンのようだ。つまり、もし、明日死ぬと言われても、今日も昨日と同じくこうして世界の人の役に立ち続けたいのだ。ということは、企業人として自分の会社で製造している製品をニーズに対応させて世界中に提供することで世界の人の役に立てるのならば、それが正に本望なのである。

さて、それでは(1)~(9)までを見ていこう。(便宜的に○数字に変えています)
『①貴社は、常識にとらわれず現状に満足することなく常に上を目指している姿勢を大切にして、顧客満足度を徹底されている。②この企業文化こそが、顧客のタイムリーなニーズに対応した商品を開発し、日本でのシェアトップを維持し、世界での商品流通を拡大しているなどの強みにつながっていると考えている。③自身は中学校のクラブ活動以来、大学時代のゼミ活動やボランティアサークルに至るまでチームでの取り組みを大切にして成果を上げてきた。メンバーが同じ目標に向かってベクトルを合わし、レベルの高い目標を達成することを喜びや成長として感じることができるので、貴社の考え方に大きく共感できる。また、自身は途上国の貧困削減に貢献するボランティア活動に関わっており、貴社の地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが「世界の企業」としての果すべき役割であることにも共感したことが志望した理由である。
 また、④貴社は説明会の場でも、今後はこれまで以上に国際展開に取り組まれるとの方向性を示されている。⑤この積極的な国際展開によって、日本の企業からアジアの企業に、そして世界の企業へ羽ばたくためにアジア戦略を位置づけられている。⑥自身はこれまでの国際的なフィールドを対象としたボランティアを通じて国際感覚を身に付けるとともに多様な文化を認めることができるコミュニケーション力を育み、どのような困難な行き詰まりにも対応できる粘り強さは発揮し、チームとして結果を出していくことの達成感を大切にしてきた。⑦さらに今後も現在の強みを補強するかたちで、成果主義の徹底、語学力の上達、交渉力を身に付けること、文化を超えた信頼感の醸成、次につながる改善・改革力を通じて、貴社のアジア戦略に貢献したいと考えている。
 ⑧具体的には、アジア戦略の中での拠点開拓、営業推進、ネットワーク強化に貢献できると考えている。 拠点開拓では、貴社の製品について現地で製造、販売、メンテナンスを完結できる仕組みを整える拠点作りが考えられる。これには流通の現状把握などの綿密なリサーチや慎重な分析と計画作りが求めらる。営業推進では、商品の宣伝・広報の充実とニーズの掘り起こしの重点化が考えられる。これには関係者へのプレゼン力が鍵となる。ネットワーク強化では、現地の製造会社、販売会社・代理店、メンテナンス会社・工学系大学などとの連携が必須であり、最終的には独立化を支援できるレベルの信頼関係が求められる。⑨このように、世界が求める製品を世界中に普及させることに貢献する機会を得られるのであれば、自身の人生のビジョンである「世界の人の役立つことにチカラを尽くす」ことが最高のカタチで実現できると考え、貴社を強く志望する。』

ようやく完結?した。最後までつきあっていただき感謝。

内定を取るためではなく、幸せになるための就職活動…夢と希望を持って最後まで諦めずに闘ってほしいと思う。誰よりもあなたに対してそう思っている。ひとつだけ言っておきたいことがある。たとえ、結果が出なくて、思い通りにいかなくても、誰に責められても…そんな自分を認めてほしい。就活全般がうまくいかないこと、エントリーシートが通過しないこと、面接に落とされること、筆記試験で足切りにあうこと…確かにそれは他人より劣っているということだ。それを否定してはいけない。正面からそれを受け止めてほしい。ただ…そこで落ち込むのは間違っている。

言いたいのは…「できない自分に誇りを持て!」ということだ。私のこれまでの人生は正に「できない自分に誇りを持ち続ける」ことだった。自分ができないことに気がついた時はとてもつらかったが、それに誇りを持てるようになってから人生が変わった。

いつも、どこにいても、どんなときも私はみなさんの心の中にある。みなさんの心の声があればいつでも戻ってくる。いろいろな困難を乗り越え、77日間連続で書き続けることができたのも、ただただ、みなさんのお蔭である。感謝。77日経ったので、ひとまずM78星雲に戻るとするか?

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2010-01-31 23:40  nice!(3)  コメント(16)  トラックバック(0) 
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ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート2~企業の展開を読み、それに対応できる自分を見つける!~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位に定着している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。みなさんもいよいよ後期試験も終わりが近づき、来週からは通常の?就活スケジュールに戻ると思う。週末も決して休むことなく、常に一歩リードできるように自己PRを完成させ、志望動機の作り方をマスターしてほしいと思う。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日はみなさんの目下の大きな悩みである志望動機の作成方法について、前回(ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート1~恋愛告白としての志望理由~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-27)に引き続き、パート2として志望動機の後半部分をお届けしたい。パート1を読んでいない方は先にそちらをチェックしていただきたい。そうでないと、今回の記事の意味がわからないと思う。

ちょっと復習。
志望動機の前半部分の第1フェーズでは、他の企業ではなくなぜこの企業を強く志望するのか、他社との比較優位性を示すいわゆる志望理由の表明であった。志望動機全体を恋愛→求婚で例えると、そのうち恋愛モードにあたる。Aさん、Bさん、Cさんの中で、なぜAさんとCさんではなく、Bさんのことが好きなのかを告白するシーンであった。

第2フェーズは、この企業の未来を考えた場合に、この企業の中で自分には何が実現できるのか、そして自分の人間としての目標をどのように達成していくのかを伝えるいわゆる実現宣誓である。つまり求婚モードである。Bさんとともにどのように幸せな家庭を築き、共に人間の完成に向かって歩んでいくのかを約束するシーンを見ていく。

今日は、この第2フェーズの前半部分を見ていきたい。一気に最後までお伝えしたいところだが、ここを適当ににやってしまうと頭に何も残らない可能性があるので、2回に分けたい。

第2フェーズ(実現宣誓)は、以下のとおり、6つのコンテンツから構成される。
(4)今後の競争の鍵となる企業・組織の強みの中の強み
(5)強みの中の強みを生かした企業の今後の展開
(6)企業の今後の展開に関連した自身の強み
(7)企業の今後の展開に関連した自身のこれからの成長の可能性
(8)それらのチカラを発揮して企業の中で貢献&実現できることを表明
(9)自身の社会人あるいは人間としての夢やビジョンとその企業で働くことの関係を表明
である。

このうち今日は、(4)~(7)について見ていく。
上の例としては、
(4)積極的な国際展開
(5)アジア戦略の強化(日本からアジアの企業へ、アジアから世界へ)
(6)ボランティアを通じた国際感覚と多様な文化を認めることができるコミュニケーション能力、どのような困難にも対応できる粘り強さ、チームとして結果を出していくことの達成感など
(7)成果主義、語学力、交渉力、信頼感、改善・改革力 等
である。

まず(4)について、前回のフェース1のコンテンツ(2)である「それらの文化、社風、価値観などから生み出されている企業・組織のいくつかの強み」をここでさらに今後の展開を考えながら「強みの中の強み」を特定しなければならない。

企業の「強み」だけでも難しいのに、「強みの中の強み」なんてほんとに特定できるのだろうか?フェーズ1で説明したように、強みは「競争のための武器」である。ロケット、大砲な、ライフル、ピストル、刀、長刀(ナギナタ)で考えると、企業がこれらの武器のうち今後どの武器で勝負していこうと考えているかを特定しなければならない。言っておくが、ロケットなら良い勝負できるだろうと思うかもしれないが、ロケットは莫大なお金がかかるし、地上戦のつばぜり合いには向かないのだ。

この特定にはまさに企業分析が必要なのである。2月になると企業が説明会に来てくれる大学もあると思う。大学によっては夏や秋にも来たかもしれない。本来ならば、その夏や秋にその企業がどのような武器を持っているかを説明し(これを私は企業研究と呼んでいる)、2月には企業が今後どの武器を中心に闘っていくかのかを説明する(これを私は企業分析と呼んでいる)べきでなのである。

ところが、この世の中、いやいやこの日本の企業の人事部の人たちは全くイケテナイ。夏や秋でも、2月になっても「募集説明会」なのである。エントリーシートがいつ締め切りだとか、どれぐらいの人が面接に進めるかとか、面接はいつから始まるとか、何回ぐらい面接があるのかとか、面接で何を見ているのかとか…みなさんは表面的に知りたいのかしれないが、みなさんが幸せな人生を送ることとは何の関係もない。私が大学のキャリアオフィスで勤務していた頃、毎年300を越える企業が11月と2月に説明会に来ていたが、企業研究や企業分析のための説明をしてくれる会社は年に1社あるかないかであった。

彼ら、彼女らがもっとみなさんのことを愛していれば(関心を持って見ていてくれれば)、みなさんに「今後、私たちはこの武器を中心に闘っていくつもりなので、どうかみなさんのチカラを貸してほしい。一緒に闘おう!」というメッセージをくれるはずである。こうなれば、みなさんの志望動機もはっきりするはずである。自分たちがこれから選択していく武器も示さずに、みなさんにはっきりとした志望動機を要求するなんて、就活ってなんかおかしい気がしないか?

だから…間違っていても良いんだよ。あの人たちが明確に示さないんだから、自分なりの企業研究・分析を通じて得た結論を示せばそれで良い。フェーズ1の例で示した、強みである「顧客のタイムリーなニーズに対応した商品の研究・開発」「日本でのシェアトップ維持」「世界での商品流通」などから、自分なりの企業研究・分析を経て、「世界での商品流通」つまり「積極的な国際展開」を武器にすることを仮に決めれば良い。

なぜ「仮」なのか?それは(6)(7)のところで示す自分の強みが全く生かせないかもしれないので「仮」なのだ。生かせないと判断した場合は、強みの中の強みを別の項目にしなければならない場合もあるだろう。

次に(5)では(4)の強みを生かす場合、今後どのような展開が予測されるかについて想定するのである。不思議なことに、どこの会社も武器の特定は曖昧なのに、今後の展開については話してくれるし、企業秘密にならない程度の情報も出してくれている。「積極的な国際展開」の軸は決まっていない(公表されていない)が、「アジア進出&台頭」は決まっている感じである。これについては、経済雑誌、新聞記事、OBOG・会社訪問などで明らかにしていけば良いだろう。

(5)で自覚しておかなければならないことがある。みなさんの志望動機でよく見るパターンとして、現在の事業展開がそのまま継続されることを前提とした動機となっている。企業は常に動いている。しかも、みなさんが入社するのは来年の話なので、今は国内シェアトップに躍起になっていても、今後は国内シェアを捨てて国際展開に注力するかもしれないということだ。現在の事業が未来も続くと思って志望動機を書いてはいけないということだ。

上の例では、アジア戦略の強化によって日本からアジアの企業となり、さらに世界へ羽ばたくチャンスをつかむための中心として「アジア」を置くことで、展開を想定している。実際には、企業のHPやブローシャーでは「世界の豊かさを創造する!」となっていたが、日経ビジネスの記事から「アジア戦略」を読み取ったカタチである。しかも、日経ビジネスには「脱日本」と書いてあった…など。

(6)については、自己分析によって自分の強みである様々な人間性、行動特性、価値観を始め、知識、能力、経験も含めてあげて、(4)や(5)に関連する強みを特定していけば良い。つまり、自己PRとしてアピールする強みや学生時代に力を注いだことで発揮された行動特性に固執することなく、自分の強みを広く考えてみてほしい。

(4)(5)で国際展開力を軸にしてアジア戦略を想定する場合、自分のどの強みをどのように生かすことができそうなのかの組み合わせを考えてみる。例えば、

アジアでの拠点開拓←(どの強み?)粘り強さ(どのように?)現地での現地の人のニーズ把握
アジアでの営業←(どの強み?)ボランティアでのアジアの経験(どのように?)アジアの人とのコミュニケーション
アジアでのネットワーク形成←(どの強み?)ボランティアやゼミでの活動経験(どのように?)様々な関係者との連携や協議
世界への波及←(どの強み?)障壁や障害を乗り越え、行き詰まりを突破できる力(どのように?)歩みを止めずに進化し続ける体制
などが考えられる。

そして最後に、(4)+(5)で企業の今後の展開を想定したが、(6)の今の強みだけではどうも役に立ちそうにないので、(6)を補強するために(7)を考えるのである。つまり、どう考えても、今の粘り強さ、今のコミュニケーション力、今のネットワーク力、今の突破力では、(4)+(5)には貢献できそうもないのである。(4)+(5)と(6)のギャップを埋めるためにどのような力を付けるべきかを考えれば良い。

上の例では、今の粘り強さを補強するための成果主義であり、今のコミュニケーション力を補強するための語学力の上達であり、今のネットワーク力を補強するための交渉力や信頼感であり、今の突破力を補強するための改善・改革力である。

フェーズ1の例も含めて考えると
『①貴社は、常識にとらわれず現状に満足することなく常に上を目指している姿勢を大切にして、顧客満足度を徹底されている。②この企業文化こそが、顧客のタイムリーなニーズに対応した商品を開発し、日本でのシェアトップを維持し、世界での商品流通を拡大しているなどの強みにつながっていると考えている。③自身は中学校のクラブ活動以来、大学時代のゼミ活動やボランティアサークルに至るまでチームでの取り組みを大切にして成果を上げてきた。メンバーが同じ目標に向かってベクトルを合わし、レベルの高い目標を達成することを喜びや成長として感じることができるので、貴社の考え方に大きく共感できる。また、自身は途上国の貧困削減に貢献するボランティア活動に関わっており、貴社の地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが「世界の企業」としての果すべき役割であることにも共感したことが志望した理由である。
(ココから)また、④貴社は説明会の場でも、今後はこれまで以上に国際展開に取り組まれるとの方向性を示されている。⑤この積極的な国際展開によって、日本の企業からアジアの企業に、そして世界の企業へ羽ばたくためにアジア戦略を位置づけられている。⑥自身はこれまでの国際的なフィールドを対象としたボランティアを通じて国際感覚を身に付けるとともに多様な文化を認めることができるコミュニケーション力を育み、どのような困難な行き詰まりにも対応できる粘り強さは発揮し、チームとして結果を出していくことの達成感を大切にしてきた。⑦さらに今後も現在の強みを補強するかたちで、成果主義の徹底、語学力の上達、交渉力を身に付けること、文化を超えた信頼感の醸成、次につながる改善・改革力を通じて、貴社のアジア戦略に貢献したいと考えている。(ココまで)具体的には… 』

未だ続く。ここまでだけでも字数制限をオーバーしているだろう。あとは削ったり、省いたり、まとめたり、そのあたりの作業は、次のパート3の後に解決したい。まずは、ほぼ全文に近いカタチで文章を構成してみると良い。無難な気持ちを捨て、チャレンジの気持ちを大切にすれば、削ったり、省いたり、まとめたりすることは意外に簡単だ。本当に伝えたいことだけが残るのである。

上辺だけの自己分析や企業研究・分析にピリオドを打って、真剣に自分と向き合い、企業と向き合える日が来ることを祈っている。今、楽をする方向に流れれば、本当の幸せは見えてこない。今、苦痛に耐えるだけでも幸せは近づかない。夢と希望を持って楽しく、昨日より今日、今日より明日の進歩を求めれば、自ずと幸せは訪れるようになっている。諦めるなよ!

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、上や下にある人気ブログランキングあるいは→ここをクリック!
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2010-01-29 23:32  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート1~恋愛告白としての志望理由~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。みなさん後期試験の真っ只中の方もたくさんおられると思う。焦りはあると思うが、それがパワーに変わるようにお祈りしたい。スケジュールを作りながらも挫折している人もいると思うが、今の1分1秒を大切して少しの時間だけでも就活のために時間を作ってほしい。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は「優良企業の条件」はお休みして、みなさんの目下の大きな悩みである志望動機の作成方法についてのヒントをお届けしたい。これまでも何度か志望動機の作り方を書いてきたが、10年度版ということで更新したい。内容的にはかなり重複しているが、こちらの版を信用してほしい。

まず、志望動機は2つのフェーズ(層面)から成っている。

第1フェーズは、他の企業ではなくなぜこの企業を強く志望するのか、他社との比較優位性を示すいわゆる志望理由である。志望動機全体を恋愛→求婚で例えると、そのうち恋愛モードにあたる。Aさん、Bさん、Cさんの中で、なぜAさんとCさんではなく、Bさんのことが好きなのかを告白するシーンである。

そして第2フェーズは、この企業の未来を考えた場合に、この企業の中で自分には何が実現できるのか、そして自分の人間としての目標をどのように達成していくのかを伝えるいわゆる実現宣誓である。つまり求婚モードなのだ。Bさんとともにどのように幸せな家庭を築き、共に人間の完成に向かって歩んでいくのかを約束するシーンである。

今回はこのうちパート1として第1フェーズ(志望理由)を見ていきたい。

第1フェーズ(志望理由)は、以下のとおり、3つのコンテンツから構成される。志望動機を文章にする時の基本として、企業のことが先に来るようにする。つまり、志望動機の主役は実はみなさんではなく、企業の方なのだ。だから、「私は…」から始まることはない。
(1)企業研究・分析を通じて得られた企業文化、社風、企業・組織の価値観
(2)それらの文化、社風、価値観などから生み出されている企業・組織のいくつかの強み
(3)それらの文化、社風、価値観や強みに魅力を感じる理由(自身の価値観と共有点)
である。

例としては、
①常識にとらわれない。現状に満足せず常に上を目指す。顧客満足度の重視を徹底している。
②顧客のタイムリーなニーズに対応した商品の開発。日本でのシェアトップ維持。世界での商品流通。
③常に上を目指してそれを達成することを喜びや成長として感じることができること。地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが世界の企業としての果すべき役割であること。
等が考えられる。

ここで見てほしいのは、みなさんの志望動機には(2)(3)がなく、(1)だけの「上を目指している姿勢と顧客満足度を追求しているところが好き!」となってしまうのだ。これでは「Bさんはファンションセンスが良いので好き!」と同じである。ファッションセンスの良い人ならいくらでもいるし、上には上がいるのでBさんよりもファッションセンスの良い人が出てきたら浮気するということだね。

もっとひどいパターンは、製品を取り上げて「この製品が好き!」という人もいる。「貴社の製品には以前より愛着があって顧客のことを大切にされていると実感しています」も同じようなもんだよ。これでは「Bさんはスカーフをしているので好き!」と同じである。Bさんが好きなのか、スカーフが好きなのかわからなくなってしまう。

同じようなパターンで、その会社の人を取り上げて、「人事の人が好き!」「キラキラ輝いている社員さんが好き!」「自分もあの人のようになりたい!」という人がいる。恐ろしいことに、ある就活本や就活業者のセミナー資料には、「人を好きになりなさい!それを志望動機につなげなさい!」的なことが書かれてあるのを見た。思わず笑ってしまい、これは夢ではないかと疑ったぐらいだ。でも…みなさんの志望動機を見ているとこれが結構多い。なんと内定者の就活記録にも平気で登場する始末だ。

本当にそうなのか?「Bさんがファンションとして身に付けているものがたまらなく好き!」と同じようなものである。ひょっとすると、Bさんとしては嬉しいかもしれないので、勘違いするかもしれないね。でも「あなたもそのスカーフみたいな存在になれるようにがんばれ!」なんて…私には言えない。

もし人を中心に考えるのであれば、
人事のどういうところが好きで、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
キラキラ輝いているというのはどのような状態で、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
自分が憧れるあの人はどんな人で、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
などを深く掘り下げてほしいと思う。しかし、言っておくが、あまり一人の人で考え始めると、企業全体としては的を得ない回答にもなることもあるので注意すること。

つまり(1)では表面的な文化、風潮、価値を捉えるのではなく、OBOG・会社訪問、経済雑誌等の情報、研究会、セミナー、インターンシップ、説明会(重要な順)などを通じて十分な企業研究と分析が必要になる。HPをサラッと読んで説明会に出ているだけの人は、まともな志望動機が書けないということだ。余程の突破力がない限り、結果は見えている。この時点で後の文章を読む気がなくなるかもしれないが、それがこの厳しい就活の現状なので仕方がない。

やり始めればそんなに難しいことではない、業界地図を買って(サイドバーにある)、図書館で日経ビジネスのバックナンバーをコピーして(企業研究・分析を日課にしよう!~対照的なSONYとAppleの未来を考える~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-07)、iPod!を聞くだけ(就活にiPod! を活用しよう! http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-21-1)でも企業研究である。言っておくが会社HP(採用情報のページ含む)を読むことは企業研究にはならないんだよ。わかっている?そこには、会社の都合の良いことしか書いてないからね。

もし、業界地図、日経ビジネス、ポッドキャストなどに掲載されない場合の企業研究については、会社訪問をお願いするのが良いと思うが、それでもダメなら、最後の方法はやはりHPやブローシャーに頼るしかない。先程も言ったように基本的に企業研究でHPを使うことは賛成できないが、それしか研究や分析の媒体がなければしょうがない。ただし、そのHPの見方が重要になる。「行間を読む!」これしかない。例えば、社長の言葉の中で、「人の幸せを演出するのが私たちの会社の役割である」と書かれているとすると、人とは誰なのか?…日本人 or 世界人?高齢者 or 子ども?富裕層 or 貧困層?、幸せとは何のか?…平和?愛?お金?、演出とは何なのか?…生み出すこと?創り出すこと?アレンジすること? 等について、考えてみる。他のページ、ブローシャー、説明会でのプレゼンなどいろいろな要素からその行間を埋めていく努力をするのである。

今日から真面目に企業研究・分析をやると信じてさらに書き進めることにしたい。
(2)(3)について、考えてみよう。(2)は(1)で特定したその企業の文化、社風、価値観などが生み出している企業・組織の強みをいくつかあげてみる。(1)と(2)を切り離してしまうと他社との差別化を図りにくくなるからである。現状に満足せずに上を目指す会社はいくらでもあるし、日本でシェアトップの会社はいくらでもるが、現状に満足せずに上を目指してきたからこそ、日本のシェアトップを守り続けいる会社はある程度限定されるからである。

(2)の強みは、みなさんの感覚的な強みではない。会社として自覚している「競争のための武器」である。平和を志向する身として「武器」という言葉はあまり使いたくないのであるが説明しやすいのでお許し願いたい。「競争のための武器」がロケットなのか、大砲なのか、ライフルなのか、ピストルなのか、刀なのか、長刀(ナギナタ)なのか…どんな闘うための武器を持っているのかを見つけ出すようにする。ロケットから長刀までできるだけ多くの「競争のための武器」を見つけ出してほしい。

(2)の見つけ方については、OBOG・会社訪問というよりも、経済雑誌での他社との比較論からの第三者による評価分析が参考になる。それらの記事には、ロケット、大砲、ライフル、ピストル、刀、長刀などのシェア、動向、新しい動きなどが書かれてあるので、他社との比較が容易になる。

(3)でようやく自分のことを話すことになるが、これも(1)と(2)を受けての話なので、自分勝手にこの企業を選んだ理由を書いたり、話したりすることではない。(1)の企業の文化、社風、価値観と自分の人間性、環境、価値観との共有点を表明する、あるいは、(2)の企業の強みと自分の知識・能力・経験との共有点を表明する、あるいは両方の共有点を表明することになる。つまり、企業の強みの源泉である価値観に共感しても良いし、強み自体に共感しても良いし、価値観と強みの両方に共感しても不自然ではない。重要なのは、闇雲に好きということではなく好きとなる正当な理由があるということだ。

いったいどこに共感できるのか。それはみなさんにしかわからない。その企業の資料を読んだ時の感覚や企業の話しを聞いたときの感覚を良く思い出してほしい。何らかの共有点が存在したからこそ、その企業への応募を決めたはずである。

例えば、今一番仲の良い友達のことを考えてほしい。その友達とはなぜ仲が良いの?そんなこと突然聞かれたら答えられないかもしれないが、実は正当な理由があるのだ。その友達とは何らかの価値観が共有できていたり、その友達の良さを認めていたり、お互いがその良さを認め合っていたりするのだ。違うかな?

企業への応募には共有点など何もなく、ただ「良さそうな会社だから」「先輩が受けろというから」「記念に残るから」応募したかもしれない。しかし、それらさえも、「なぜ良さそうに思える?あなたにとって良いって何?」「先輩がなぜあなたに受けろと言ったと思う?」「記念ってどんな記念?記念に残る程にあなたがその会社を評価しているのはどういうところ?」こうして突き詰めていけば、必ず共有点は見つかるのである。

上の①~③の志望理由を文章として組み立ててみると、
①貴社は、常識にとらわれず現状に満足することなく常に上を目指している姿勢を大切にして、顧客満足度を徹底されている。②この企業文化こそが、顧客のタイムリーなニーズに対応した商品を開発し、日本でのシェアトップを維持し、世界での商品流通を拡大しているなどの強みにつながっていると考えている。③自身は中学校のクラブ活動以来、大学時代のゼミ活動やボランティアサークルに至るまでチームでの取り組みを大切にして成果を上げてきた。メンバーが同じ目標に向かってベクトルを合わし、レベルの高い目標を達成することを喜びや成長として感じることができるので、貴社の考え方に大きく共感できる。また、自身は途上国の貧困削減に貢献するボランティア活動に関わっており、貴社の地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが「世界の企業」としての果すべき役割であることに共感できるため、貴社を志望する。

今日のところは、志望動機の前半部分である第1フェーズ(志望理由)のみを説明した。次回は、後半の第2フェーズ(志望動機)を公開したい。

志望動機は難しい。企業研究・分析と自己分析の共有点を迫られるからである。自己分析もまだまだ進んでいない状況の中、高度な企業研究・分析を迫られ、しっかりとできていないことと、ほとんどできていないことを融合させられるのだから、たまったものじゃない。お手上げの状態になる。でも、この難関を乗り切らなければ、先は見えない。

始めはイケテナイ志望動機に嫌になると思うが、一つ一つのコンテンツ(目次)についてしっかりと考えることができるようになれば、徐々に高度化できる。昨日より今日、今日より明日。それで良い。ただし、企業研究・分析と自己分析が毎日高度化されることが条件だ。相思相愛の志望動機ができるように、今日のところはまず恋愛告白について理解すること!まさに、幸せになるための就活だね。

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2010-01-27 23:36  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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就活指令…優良企業の条件パート4~リスクを管理できている会社を選べ!~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位に定着してこのブログへの訪問者数を伸ばしている。( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。現在、自己PRの高度化計画と優良企業の条件を日替わりで提供している。しかし、みなさん余程優良企業ではなく有名企業に入りたいだけなのか(笑)、優良企業の条件の記事の訪問者数やアクセス数は、自己PRの高度化計画の約半分、評価も決して高くない。

一人でも多くの人にこのブログに気づいてもらい、読んでもらい、幸せへの道を見つけてもらいたいと思っているので、できれば訪問者数やアクセス数は減らしたくない。しかし、本当に幸せになる優良企業を射止めてもらいたいので、あえて訪問者数やアクセス数などは気にせずに、優良企業の条件をお伝えしたいと思う。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今回は優良企業について考えるパート4である。パート1~パート3を読んでいない方はまず、
パート1(就活指令…優良企業の条件パート1~経営理念が明確で浸透している会社を選べ!~http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-19
パート2(就活指令…優良企業の条件パート2~論理的思考で考え抜いている会社を選べ!~
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-21
パート3(就活指令…優良企業の条件パート3~客観的な視点を積極的に取り入れている会社を選べ! http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-23
を読んでほしいと思う。

パート1~パート3でも書いたが、まず優良企業と有名企業は違う。有名企業でも優良企業ではない会社は山ほどある。また、今回の「優良企業」は「みなさんが幸せになるための自分にとっての優良企業」と絶対的イコールでもない「一般的な優良企業」を指す。一般的な優良企業、つまりイケテル企業とは、財務状況(収益性、安全性、成長性)、競争力、自社評価と第三者評価に優れた会社である。そしてそれらの評価軸によって毎年のように抽出される会社には、大きな共通点があることがわかってきた。

その共通点が、パート1の「経営理念が明確で浸透している」であり、パート2の「論理的思考で考え抜いている」であり、パート3の「客観的な視点を積極的に取り入れている」であり、今回のパート4の「リスクを管理できている」である。

まず、この「リスク」という言葉が難しいので、経済・経営専門的には正確ではないかもしれないが、わかりやすく説明することを第一に考えたい。まず、一般的に「リスク」と言うと「危険」や「危険性」と考えると思う。この「危険性」の高低について、その危険が起こる「可能性」の高低で判断してリスクを測ることになる。危険性が高くても可能性が低ければリスクは低く、危険性が低くても可能性が高ければリスクは高いことになる。

一方、経済・経営的に言うところの「リスク」は危険性ではなく、「不確実性」で測られる。例えば、ある企業が類似品の存在しない新製品を開発して販売したときは、不確実性が高いためリスクが高いという。しかし、その製品が売れない場合に会社の経営状態が悪くなることについては、そのリスクには含まれない。なぜなら、その製品が売れない場合に会社の経営状態が悪くなることは確実性が高いからである。

それでは、優良企業がリスクをどのように管理しているのか5つの特徴を見ていきたい。ここでもわかりやすいように、みなさんがサークル活動を運営していることを例として考えてみたい。

まず一つ目は、キャッシュフローの範囲内で研究開発や投資を実施し、健全な経営を実行している。キャッシュフローなどと言われてもわからない人も多いと思うので、「現金収支」と考えればよい。例えば、サークル活動を運営している現金が現在10万円あるとする。ただし、今月末に会議室利用料など2万円の支払いが残っている。ここで来月末のイベントに向けて計画する場合に、今月末の現金残高8万円、来月始めにサークルメンバーから集める参加費10万円のうち確実に徴収可能なメンバー分の7万円、イベントでの確実な売上予測5万円、計20万円を予算(キャッシュフロー予測)として考える。そしてこの20万円をフルに活用して最大の計画を作っているサークルが優良サークルの一つの特徴となる。優良でないサークルは、メンバーの参加費の可能性などは考えず、イベントでの収入も最大額を見込み、さらには再来月の参加費までを当てにして、不確実性の高いリスクの高い計画を作ろうとするであろう。あるいは予算などは考えず、昨年と同じ規模の計画を作るかも知れない。これも不確実性が非常に高くリスクが高い行為となる。

企業研究としては、その企業のキャッシュフローを正確に読み取ることができれば良いが、それもなかなか難しいことなので、日経ビジネスなどの経済雑誌などで投資やプロジェクトの情報を入手する。そこには、それらの資金の調達先や売上予測などについて第三者的に評価されているので、確実な資金手当てのもとで健全な経営が実行されている会社かどうかを判断することになる。その記事の見出しをみれば、直ぐに判断できると思う。

二つ目は、可能性とリスクのバランスを考えて実行している。先程、危険性と可能性について説明したが、「不確実性」についても「可能性」を考えるということである。ある企業が類似品の存在しない新製品を開発して販売したときは、不確実性が高いのでリスクは高いことはしっかりと受け止めるが、同時に現在の市場のニーズからも損失の可能性が低い場合は、プロジェクトを推し進める姿勢を取っているということだ。

サークル活動として考えれば、ダンスサークルとしてこれまで大学生の誰もが取り入れていないプログラムを披露するためにイベントに20万円を投入するのはリスクは高いが、新しいプログラムを実行することで新しいことを求めている客層を確実に見込めることでの5万円の収入とのバランスを考えて実行に移すことができるということである。

企業研究としては、会社のブローシャー(刊行物)や経済雑誌などで、投資やプロジェクトがリスク(不確実性)を受け止めた上で、可能性について追求した結果の実行であるかどうかを観察する。

三つ目は、事業リスクの責任者を明確にしている。リスクの分析による最終的な投資やプロジェクトの実施の責任は経営マネジメントにある。イケテナイ会社では、その責任をプロジェクト実施者に委ねているケースも少なくない。責任を持って仕事をやり遂げることと、事業のリスクを負うことは全く違う。不確実性の高いことを読みきるのは経営マネジメントの責任であり、それに応じた報酬や待遇が与えられているはずである。

サークル活動として考えれば、ダンスサークルのイベントを実施することを最終的に判断するのはサークルの幹部であり、そのことがサークルの約束事として明文化されている状態である。

企業研究としては、会社のブローシャー(刊行物)などで成功体験の話に出てくる「相談に乗った人」「意思決定した人」「責任を取った人」などに経営マネジメントの姿が出てくるかどうかを確認すると良い。

四つ目は、事業ポートフォリオ(資産構成、安全性や収益性を考えた有利な分散投資の組み合わせ)として、「安定」と「成長」に分散させている。ちょっと難しいと思うが、要するにあまり(一般的な)リスクを冒さずに安定して稼げるところと、少々(一般的な)リスクを冒して大きく稼げそうなところをうまく組み合わせるということだ。イケテナイ会社の中には、完全に安定から脱却して、成長にシフトするところも多い。成長が本当に成長を継続できれば良いが、安定を排除してしまうとリスクばかりが高くなってしまうということだ。

サークル活動として考えれば、ダンスサークルとして学園祭、入学式、卒業イベント、学内での同系サークルイベントなどの「恒例イベント」と外部でのパーティー、イベント、コンクールなどの「不定期イベント」を分けて考えている。恒例イベントの延長上に不定期イベントを置くようにして、不定期イベントのリスクの軽減している。

企業研究としては、現在の事業実施について、安定基盤と成長事業を分けて考えているかを分析してみる。安定基盤の排除や脱却などのリスクが高くなることを考えていないかについて注目する。

五つ目は国際事業展開による事業リスク(不況リスクや為替リスクなど)を分散させるような工夫をしている。これについては、サークル活動の例は当てはめられない。企業研究としては、企業の国際展開について調べてみよう。直営支社→子会社(現地法人)化→独立企業→ネットワーク企業の成熟度を確認すれば良い。

こうして見ていくと、イケテル企業は、
リスクを受け止め、
負えるリスクの範囲で実行し、
リスクの責任や対処を覚悟している。

みなさんの憧れている企業は、これまでの実績の中で、そして現在、それから今後、
どんな不確実なリスクを受け止めてきただろう?受け止めているだろう?受け止めることになるだろう?
その中でどんなことを最大限に実行してきただろう?実行しているだろう?実行することになるだろう?
そして誰がどのような責任を負い、対応策を講じてきただろう?講じているだろう?講じることになるだろう?

これらは、志望理由や志望動機を作成する上での大切な視点でもある。なぜなら、みなさんは、その志望する企業で、
リスクを受け止めたいと思っているし、企業としてもリスクを受け止めてほしいと思っている。
負えるリスクの範囲で実行したいと思っているし、企業としてもそれを確実に実行してほしいと思っている。
リスクの責任や対処を覚悟したいと思っているし、企業としても覚悟してもらいたいと思っている。

企業としては、企業の良いところばかりを捉えて志望してほしい(志望動機を作ってほしい)とは思っていない。むしろ企業の弱点やこれからのリスクを理解した上で、会社のことを好きになってほしいし、これから会社のために貢献してほしいと思っている。それこそが、相思相愛の志望動機を作るヒントである。

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2010-01-25 23:42  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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就活指令…優良企業の条件パート3~客観的な視点を積極的に取り入れている会社を選べ! [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位で1位に接近中である。( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。今日は東京ビッグサイトへ行き、悩める就活生を待ち受けたが、何かの業者と勘違いされているようで、このブログの紹介チラシはほとんど受け取ってもらえなかった。これからはどんなビラ配りも、チラシ配りも、ティッシュ配りも無視せずに受け取ろうと決めた一日だった(笑)。

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さて、今日は、土曜日(アクセス数が極端に減少する曜日)なので簡単なトピックにしておこう。優良企業について考えるパート3である。パート1とパート2を読んでいない方はまず、
パート1(就活指令…優良企業の条件パート1~経営理念が明確で浸透している会社を選べ!~http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-19
パート2(就活指令…優良企業の条件パート2~論理的思考で考え抜いている会社を選べ!~
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-21
を読んでいただいた方が良いだろう。

パート1とパート2でも書いたが、まず優良企業と有名企業は違う。有名企業でも優良企業ではない会社は山ほどある。また、今回の「優良企業」は「みなさんが幸せになるための自分にとっての優良企業」と絶対的イコールでもない「一般的な優良企業」を指す。一般的な優良企業、つまりイケテル企業とは、財務状況(収益性、安全性、成長性)、競争力、自社評価と第三者評価に優れた会社である。そしてそれらの評価軸によって毎年のように抽出される会社には、大きな共通点があることがわかってきた。

その共通点が、パート1の「経営理念が明確で浸透している」であり、パート2の「論理的思考で考え抜いている」であり、今回は、「客観的な視点を積極的に取り入れている」を見ていこう。

会社を経営して感じることがある。自分たちの会社のことばかり考えていると、周りの企業のチカラや文化をあまり理解していないこと、いや理解しようとしていないことに気づく。自分の会社が世のため、人のために良いことやっていれば他の会社には負けないという変な自信が生まれてしまう。こうした客観的な視点を持っておかないと、その周りの企業が協力や連携などの友好関係にある会社であれば、最大限のチカラを発揮できないし、一方ライバル関係にある会社であれば、競争での重心のかけ方を見誤ることになる。

経営者がその企業の中で育てられた生え抜きの人材だけでなく、他の企業文化の中で活躍された方を登用するのは、専門的な知識ばかりでなく、生え抜きばかりで見えなくなった大切なことを客観的に捉えることができるからでもある。

自分たちだけで、その客観的な視点を持ち続けることには限界があるため、主流でない傍流(ボウリュウ)の人材や外部の人材の意見を取り入れることが非常に大切であると言われている。イケテル企業では、本社の生え抜きではなく、傍流の支社長などを本部の要職に迎えることが多い。積極的に外の血を入れることで、視野を広げる努力を積み重ねているのである。

「名選手、名監督にあらず」という言葉もあるように、主流にいて活躍した人材がリーダーとして全体をまとめあげられるとは限らない。むしろ、会社のことを自分のことのように大切にするのではなく、大胆に改革や革新のためのメスを入れることができるのは、やはり傍流の人材や外部の人材ということになる。

みなさんが企業研究を進める中で、学校の図書館などの新聞のデータベースを使って経営者人事を追跡したり、HPや経済雑誌などでその人事対象者の発言に耳を傾けることで、傍流の人材や外部の人材をどの程度登用し、それらの人材の意見がどのように取り入れられているかを知ることができるだろう。

また、イケテル企業では、客観的な視点を鍛えるために、若いうちに他部署、子会社、現地法人などの(期限付きの)出向を積極的に進めることがある。ある程度の年齢での出向になると、左遷的な意味合いが強くなるが、若いうちの出向は自分から進んで受け入れて、外にいないと育まれない客観的な視点を鍛えてほしいものだ。

企業研究を進める中では、環境を変えるための異動や出向ではなく、教育や視野を広げるため、つまり研修目的での異動や出向がどの程度進められているのかやチャンスがあるのかなどをOBOGに聞いてみよう。

さらに、イケテル企業では、事業部間で客観的な視野を共有できるように、事業部と事業部の完全連携による共同企画、プロジェクト、人事交流などを進めている。日本の社会も組織体制的に欧米化が進むことで、事業部制やカンパニー制が定着を始めている。しかし、これらの体制では、事業部間やカンパニー間で排他的な文化が生まれてしまい、事業部各々では利益が上がっていても会社全体としてのベクトルが失われることで、大きなマイナスの影響が生まれている会社も少なくない。

そこで、事業部と事業部での共同提案によるプロジェクトの推進や人事交流(例えば、事業部長を有限で入れ替えるなど)などを積極的に進めることで、事業部メンバー、事業部全体、そして会社全体が客観的な視点を鍛え、その視点で捉えられた意見を前向きに受容できるようにしているのだ。

これは、事業部という「部分」の最適を目指すのではなく、会社という「全体」の最適を目指すためにも、客観的な視点を積極的に取り入れることが大切になるということだ。

事業部制やカンパニー制をとっている企業の研究や分析では、事業部間、カンパニー間の連携や交流についてまず資料で調べ、OBOGに聞き、セミナーや研究会で企業の担当者に確認することを忘れないようにする。

さて、今日はこのあたりで止めたいが、これまでの優良企業の条件として、
(1)経営理念が明確で浸透している会社を選べ!
(2)論理的思考で考え抜いている会社を選べ!
(3)客観的な視点を積極的に取り入れている会社を選べ!
を見てきた。これからもまだ続くが、この3つを見て自分の企業選びの参考にしているだろうか?

またまだ、イメージで就活をしているみなさんにとっては、別にどうでもいいや~と思っているかもしれない。自分が内定を取れる会社がそうだったら良いのに~と気楽に考えていることだろう。でも、少しでもイケテル企業の中から、自分が幸せになる確率が少しでも高いと直感できる会社を選んでほしいと思う。

また、みなさんがこれから面接で苦しむことになる「志望理由」や「志望動機」(私の場合、この2つを併せて志望動機と言う)について自信を持って言えるようになるためには、自己PRや学生時代に力を注いだことばかりを追いかけないで、こうした企業の特徴や視点について勉強を進めておく必要がある。

つまり、志望理由では、「なぜ他社ではなくこの会社なのか?」、志望動機では、「あなたのこれまでとこれからの知識・能力・経験を生かして、この会社でどのようなことを実現できる(貢献できる)と考えたのか?」を明らかにすることになる。みなさんが、面接に臨む前の日の「志望動機なんてどこの会社も同じ。この会社じゃないとダメなんて理由はないよ。実現できることなんて実際会社に入ってみないとわからないじゃないか!」という叫びが聞こえてきそうだ。残念ながら、その時点で不合格が決まってしまうのだ。企業の特徴や視点を知らずして、面接の突破はありえないのである。

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2010-01-23 23:44  nice!(0)  コメント(6)  トラックバック(0) 
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就活指令…優良企業の条件パート2~論理的思考で考え抜いている会社を選べ!~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で1位を追いかけている。( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。最近、寒くなったり暖かくなったり、変な天気が続いているが体調管理には十分に気をつけて生活を送ってほしいと思う。健康ついでに言っておくと、たばこを吸っているみなさん!就活中は禁煙を!昔、たばこを吸っていた者としてつらいのはわかるが、それが結果を左右することもある。どれだけ臭いを消しても、面接官は直ぐに気づく。それだけで落とされてしまうなんて悲劇的だから。どうしても一時中断できない人は、「家の中で吸わない」「面接当日は吸わない」「本数を減らす」「吸った後の口の濯ぎ(歯磨きガム)」は守るように!でなければ…どうなっても知らない。

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さて、今日は、優良企業について考えるパート2である。パート1を読んでいない方はまず(就活指令…優良企業の条件パート1~経営理念が明確で浸透している会社を選べ!http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-19)を読んでいただいた方が良いだろう。

パート1でも書いたが、まず優良企業と有名企業は違う。有名企業でも優良企業ではない会社は山ほどある。また、今回の「優良企業」は「みなさんが幸せになるための自分にとっての優良企業」と絶対的イコールでもない「一般的な優良企業」を指す。一般的な優良企業、つまりイケテル企業とは、財務状況(収益性、安全性、成長性)、競争力、自社評価と第三者評価に優れた会社である。そしてそれらの評価軸によって毎年のように抽出される会社には、大きな共通点があることがわかってきた。

その一つがパート1でやった「経営理念が明確で浸透している」ということであった。そして今日は、パート2として、共通点の二つ目である「論理的思考で考え抜いている」ということを見ていきたい。「論理的思考で考え抜いている」会社には以下の4つの「考え抜く」特徴がある。この特徴を見ていると、イケテル企業が求めている典型的な人材像が浮かんできそうだ。

まず一つ目として、イケテル企業の経営者は、業界の常識、通説、他企業の成功例を無批判に受け入れることなく、自分たちの頭で論理的に考えて、考えて、考え抜いていることが多い。就活を進めていると、「わが社は常識にとらわれず常に新しいことを追い求めています!」などの言葉を目にすることがあるが、あれは「最近常識に拘っていては生きていけないことがわかったので、とりあえずこんな標語を作ってみました。」というイケテナイ企業の言い訳だったりするので注意が必要だ。イケテル企業はただの思いつきや表面的なことではなく、論理的な考え方で大切な非常識や他にはない成功を生み出している。

しかも、その論理的思考は、数多くの失敗から生まれている。なぜ失敗という結果に至ったのかその原因を自分たちで漏れなく分析している。これは失敗に至った原因をひとつに決めつけることなく、いろいろな原因の複合を解き明かすことで二度と失敗が起こらないように、そして次の成功に導けるようにしているのである。

このように失敗を財産として捉え、自分たちの頭で論理的思考で失敗を分析することにより、常識を破り、通説を退け、他企業にない成功につなげている企業かどうかをみなさんが評価しなければならない。それは表面的な資料や情報だけで読み解ける簡単なものではない。第三者によって書かれている新聞・雑誌記事やOBOG訪問、説明会、面接を通じて直感として伝わってくる企業文化から読み取るしかないだろう。キーワードは「自分や自分たちの頭で」ということだろう。

二つ目の特徴は、最終消費者の視点で考え抜いているということである。イケテナイ企業の経営者は、直ぐにクライアントである直接顧客を意識する。「顧客から仕事をもらっているんだから、顧客の言うことを聞かなきゃしょうがないでしょ?」というオヤジの声が聞こえてきそうだ。自分も46歳なので十分にオヤジの領域にあるが、どうかこのようなイケテナイ・オヤジと一緒にしてほしくないものだ。

しかし、イケテル企業の経営者はそんな目先のことは考えない。「結末」を考えて顧客と接している。だから、顧客を説得してその結末に導くことができるのだ。それでも顧客が納得しない場合は、その仕事を請けないことも覚悟している。最終的に誰も(あるいは一部の人しか)幸せになれない仕事を関係者が選択するわけがないと強い信念を持って仕事をしているのである。

最終消費者の視点で考え抜いているかどうかは、HP、広報資料、新聞・雑誌などの情報、説明会、面談などいろいろなことから読み取ることができる。企業にとっての最終消費者が明確になっているか、真面目に最終消費者のことを考えているか、そして、最終消費者が待ち望む結末を提供できていると言えるのかを考えてみよう。

三つ目の特徴は、制約や障害を突破することを考え抜いていることである。企業活動の中では、あらゆる制約や障害が立ちはだかるのは、日常茶飯事である。ギリギリでのリスクを請け負って、ナンバーワンやオンリーワンを狙いに行けば、必然的に制約や障害などの壁にぶち当たる。

仕事をしていて「なかなか難しいことだが、これを今月中になんとかしてもらいたい。できるか?」と尋ねると「人が足りません。物理的に無理だと思います。」という答えが返ってくる。そんなことは、イケテル上司にはわかっているのだ。おまえが根性を発揮して頑張れなどと言ってるのではない。「できない」ではなく「どうすればできると思うのか?」と聞いているのである。どれぐらいのヒトを・カネを・モノを、どのタイミングで、どのように投入すればできるのかを知りたいのである。壁は避けるためにはあるのではなく、乗り越えるためにある。

制約や障害を突破することを考え抜いているかどうかについては、企業の歴史を振り返り、どのような壁を乗り越えてきたのかを調べ、いまどのような壁を乗り越えようとしているのかを観察し、これからどのような壁が待ち受けていることを予測して乗り越えるためにどのような準備を進めているのかを聞いてみる。

四つ目の特徴は、他社と違う新しい軸で勝負することを考え抜いていることである。同じ軸だと競争が激しくなり、負けることになると大きな機会費用を失うことになることがわかっているのである。イケテナイ企業では、とりあえず他社がやっていて儲かっているみたいなので追随することを考えてしまう。リスクを負わず無難に逃げ切ろうという魂胆だ。リスクを負わずしてチャンスはないし、逃げ切りを考えるのは自分のことしか考えていないオジイかオヤジだけなのである(意外とこの類のオジイやオヤジが多いので気をつけて)。

あるイケテル企業の事業部長さんが「シェアナンバーワンにならなければ意味がない。ナンバーワンになれない時点で即座に撤退し、新機軸を打ち出すことにしている。それがこの事業部の存在意義ですよ。」とお話しされていた。

他社と違う新しい軸で勝負しているかどうかは、経済雑誌などを読めば競合他社との比較論が書かれているので、しっかり調べよう。大学のキャリアセンターや少なくとも図書館に行けば、日経ビジネス、東洋経済、週刊ダイヤモンドなどのバックナンバーが閲覧できるので、試験期間中に入手してコピーを取り、就活ノートに貼り付けること!

これらの4つの特徴である、
「論理的に自分の頭で」
「最終消費者をイメージして」
「制約や障害を突破して」
「他社とは違う新しい軸を設定して」
考え抜いている会社は、必然的そのような人材を強く求めていることは間違いないだろう。
「論理的思考を巡らせて、常に自分の頭で考えられる人」
「最終的な到達点を意識して、説得力を持って関係者をその地点(幸せ)に導ける人」
「目の前に立ちはだかるあらゆる制約や障害を受け止めて、その壁を越えるために工夫できる人」
「他人とは違う考え方を持ち、ナンバーワンやオンリーワンを見つけることができる人」

もちろん、この特徴からの逆算は良くない。しかも、全てのイケテル企業が一様にこのような人材を求めているわけでもない。だからみなさんは、今の自分に無理するのではなく、これからの自分としてこのような人材像を目指せばどうだろう。この4つあるいはそれらの組み合わせの中で、自分の感性としてピタットきたものを目標とすれば良い。そのためには、これからどのような知識・能力・経験を積み重ね、あるいはどのようなチャンスを生かしてチャレンジを繰り返しながら、その人材像に近づくのかを考えてほしいと思う。

経営理念が明確で浸透している会社を選べ!
論理的思考で考え抜いている会社を選べ!

まだいくつかあるが、結局企業に選ばれるイケテル人材も同じことなのだ。
自分に信念を持っていていつでもその信念に基づいて行動しているし、論理的思考でいろいろなことを考えて、考えて、考え抜いている人なのだ。そうだ!イケテル企業を理解して、イケテル人を追求しよう!このシリーズが続くことを期待しながら。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、上や下にある人気ブログランキングあるいは→ここをクリック!
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2010-01-21 22:00  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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就活指令…優良企業の条件パート1~経営理念が明確で浸透している会社を選べ! [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で1位の尻尾が見えてきた( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。やはり自己PRは、自分で考えて、自分の言葉で、自分にしかない良さを示さないとダメだというとにようやく気づき始めたのかな?そのとおり。自己PRの最終形は今まで聞いたことがないもの、どこにも載っていないものになるはずだ。自己PRを進化&高度化させて一日も早くコピーの世界から脱出しよう。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

昨日は、ゴミ以下の人からこのクリック?の趣旨をゴミ扱いされるコメントを受けたが、その趣旨に嘘偽りは一切ないのでコメントを削除せずに堂々と放置することにした。(当面そのつもりはないが)もし商売する時は、高らかに宣告するのでご安心を。

さて、今日は、優良企業について考えたい。毎回、うるさいまでに言うことだが、まず優良企業と有名企業は違う。有名企業でも優良企業ではない会社は山ほどある。また、今回の「優良企業」は「みなさんが幸せになるための自分にとっての優良企業」とも違う「一般的な優良企業」を指す。一般的な優良企業、つまりイケテル企業とは、財務状況(収益性、安全性、成長性)、競争力、自社評価と第三者評価に優れた会社である。そしてそれらの評価軸によって毎年のように抽出される会社には、大きな共通点があることがわかってきた。それを何回かに分けて考えていきたいと思う。

今日は、その第一回目として企業理念について見ていこう。つまり、「優良企業では、経営理念が明確で、末端に至るまで浸透している」ことについて考えていく。

まず、経営理念が明確であるかどうかについてである。ところで、「経営理念」って何だろう?辞書には、「企業の目的・性格・基本となる考え方」と書いてある。これでは少しわかりにくいので、経営学的な定義から考えてみよう。私は経営学の専門性はなく、MBAの先生方にお叱りを受けるかもしれないが、経営者の端くれとして経営的視点で「経営理念」を定義したい。

私の見解としては、経営理念は、
(0)前提条件として、「企業に深く刻み込まれた道筋であり、簡単には変えれないもの」である。
(1)その企業がなぜ存在するのか(ミッション:使命)
(2)その企業はどうありたいのか(主観的ビジョン)
(3)その企業はどうあるべきなのか(客観的ビジョン)
(4)その企業が何よりも大切にするものは何か(価値観)
が明確にされていることだと思う。

そんなことは今まで考えたことがなかったと思うが、志望動機などで「貴社の経営理念に共感し…」などの文面を見たことがあると思う。これだけではイケテナイ文章なのだが、確かに経営理念に共感できるぐらい経営理念について知っておくことは大切なことである。

その企業はこの世のため、人のためにどのように役に立つために存在しているのだろうか?
人や企業にモノを与えて豊かさを生み出すため
人や企業からカネを預かって新たな価値を生み出すため
人や企業にジョウホウやサービスを与えて満足を生み出すため


その企業が自ら実現したいと考えるありたい姿とはどのようなものなのか?
世界一のシェアを誇る企業でありたい
日本で唯一の存在でありたい
常に成長する企業でありたい


その企業が社会から実現してほしいと考えられているあるべき姿とはどのようなものなのか?
環境か資源を守る企業であってほしい
愛や平和を実現する企業であってほしい
進歩を追及する企業であってほしい


その企業が社内的にも社外的にも共通して大切にしたいと考えていることは何だろう?
人と人とのつながり(チームプレーや連携)
情熱を持って動くこと
永久の発展や幸せ


このように(1)~(4)を見ていくと、なんとなくお題目でお飾りのように思えていた、企業の理念の実態が見えてきて、自分の価値との共有点や自分の知識・能力・経験の生かし方がわかってくるのである。そうすれば、志望動機も何となく見えてくる。一度、経営理念を(1)~(4)に分解して考えてみると良い。

次に考えていくことは、経営理念が明確になったとした場合、その経営理念が末端に至るまで浸透しているかどうかである。つまり、上で見てきたような経営理念が社員一人ひとりに浸透していることが大切である。社員とは正社員だけではない。契約社員、派遣社員、パート、アルバイト、ボランティアに至るまでがその経営理念を共有して行動していることが求められるのだ。経営理念の浸透について重要な視点は以下の3つのことであると考えている。

一つ目は、経営理念を浸透させるのは誰か?ということである。この答えは簡単である。口煩い総務部や管理部の人ではない。経営トップの役割である。理念やビジョンの浸透を社長室、秘書室、管理部門などに任せている会社では、優良企業への推進力となる社員のロイヤリティ(帰属意識)が育まれないのである。しかし、経営のトップが末端まで経営理念を浸透させるのは自分の役割であるこを自覚しているかどうかは、なかなか確認することが難しい。HPやブローシャー(出版物)などで経営トップがいかの経営理念のことを社員に自覚させようとしているかを読み取ったり、実際にOBOGなどから経営者の接点(実際の会話があるかどうかではなく経営理念を共有できているかどうか)を探るのも良いだろう。「社長のことはどう思われますか?」と聞けばだいたいの感触はわかるだろう。説明会やセミナーでは、その企業での「トップダウン」や「ボトムアップ」の考え方を聞くのも良いだろう。

二つ目は、理念や方向性を組織に浸透させるため、トップが「自分の言葉」で粘り強く繰り返し繰り返し伝え続けているかどうかである。これも同じようにして、HPやブローシャー(出版物)などから「自分の言葉」として伝わってくるものがあるか、あるいはOBOGがその経営者の言葉を代弁できているかどうかも判断の基準にできる。

三つ目は、理念の言行が一致しているかどうかである。つまり言っていることとやっていることに矛盾がないかということである。言行を一致させないと理念は形骸化し、マネジメントへの信頼が失われ、働きがいを失うことにつながることになる。よくある例として、どのような優良企業でも「売上優先」か「利益優先」かの右往左往や内部矛盾があると言われる。OBOGに聞いてみよう。

このように、経営理念として
(1)ミッション
(2)主観的ビジョン
(3)客観的ビジョン
(4)価値観
が表されているかどうかを明確にし、その経営理念が
(1)トップが責任を持ち
(2)トップの言葉で浸透させ、
(3)理念に関して言行が一致
しているかどうかが優良企業の条件の一つとなることを覚えておいてほしい。

これらの見ていけば、その企業の(一般的な)優良企業の度合いが見えてくる。ただし、経営理念は、「経営理念」として書かれておらず、ポリシーや行動計画などの付属書として示されている場合もあるので、そのあたりの関連文書も合わせて自分の中で経営理念として組み立てなければならない場合もある。

経営理念の明確化と浸透から見える優良企業の度合いは、一つ一つ正確に調べなくても、自分としての大体の感触でかまわない。この会社はミッションが示されていないとか、あの会社は理念の伝達についてトップが部下任せであるとか、あそこの会社は理念は立派だがどうも現場に浸み亘っていないとか、そんなレベルで良い。

重要なことは、経営理念がただのお飾りでなく動きのあるものとして捉えられているか、そしての経営理念について社員の一人ひとりが自覚をして行動に移しているかどうかについて、どんな時も観察をする気持ちを忘れないことだろう。自分が社員になった場合にも、その経営理念に含まれる、ミッション、ビジョン、価値観を理解して、トップの言葉を代弁するかたちで行動に移したいと思えるかどうかをイメージしてみるのも良いだろう。

志望動機で「貴社の経営理念に共感し…」の言葉は、正確に言うと「貴社のミッション、主観的と客観的ビジョン、価値観は、経営者の力によって経営者の言葉で伝えられ、実行に移されていることに共感し…」ということなのだ。だから、ミッション、ビジョン、価値観、理念の浸透方法や言語、言行一致の事実もわからないで、そんなフレーズを簡単に使ってはいけない。

もう直ぐ始まる、企業による研究会、セミナー、説明会では、どんな仕事ができるのか?どんな場所で働けるのか?どんな待遇で働けるのか?どんな人と働けるのか?…と期待に胸を膨らませる前に、まずは経営理念に関することを感じ取ってほしいと思う。まずは、この会社のミッションは?主観的と客観的ビジョンは?価値観は?から入ってほしいと思う。どんなに過酷な仕事でも、ビジョンに賛同できるならば会社を辞めずに続けられるが、どんなに格好の良いビルで働けたとしても価値観が合わずに心に冷たい風が吹けば一日も早く会社を辞めたくなるからだ。給料が高ければ、ビジョンが共有できなくても我慢して仕事を続けられると思ってるだろ?人間はね、人間である限り、自分に言い訳して30年も働くことなんてできないんだよ。

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2010-01-19 22:38  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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企業研究・分析を日課にしよう!~対照的なSONYとAppleの未来を考える~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でナンバー2を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。人気ブログランキングからの訪問者が毎日50名ほど確認できる。いろいろな方にブログを見ていただく機会が増えたことはとても喜ばしいことだ。アクセスされた方が読者になっても、ならなくても、社会人としての責任を果たすことができたと考えている。これもみなさんのクリックのおかげだ。ありがとう。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

今日はタイトルにあるように、みなさんが「自己PR」や「学生時代に力を注いだこと」に拘る就活病にならないように、少しだけ一緒に企業研究・分析をしてみたい。就活で使う「企業研究」と「企業分析」の違いは、簡単に言うと、企業の持っている資源(ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ・カンキョウ・ブランドなど)を広く知ることが企業研究であり、企業がこれまで&今後どのような資源を活用してモノやカチを生み出してきたか&生み出そうとしているかを導き出すことが企業分析である。

これって、誰が決めたの?私である。どこの就職情報サイトも定義せずに、適当に使っているので、学生のために定義した。だから、経済学者には「間違ってますよ」と言われるかもしれないが、それならあなたがリクルート星人に連絡して、正確に言葉を使うように進言してくれ!と言い訳するつもりである(笑)。ま~不安であれば、「研究」と「分析」の意味をしっかりと辞書やWEBで調べれていただいて、解釈するのも良いと思う。

今回、企業研究・分析の題材として取り上げたいのは、日経ビジネス2009年11月30日最新号である。この号は中国が特集記事であり、日本企業との関連も大きいので、大学の図書館などで閲覧された方が良いだろう。しかし今回は、この中国のことではなく、偶然にもSONYとAppleという対照的な企業に関する情報があったので、これらを見ていきたい。

このどちらの企業がイケテルか、イケテナイかはご想像に任せる(笑)、というか記事を見れば一目瞭然だろう。そのイケテナイ方の話を少しさせていただくと…私はキャリアオフィスで勤務していたころから、既にその会社のイケテナサを学生に話していた。でも学生はなかなか信じてくれない。やはりイメージが良いのだろう。そのイメージが何によるものなのかは正確に分析できていないが、コマーシャルの効果は絶大なのである。

このイケテナイ企業が大学で研究会や説明会をすると、全日空、資生堂、花王などと並び、500人教室は必ず満員御礼になる。同時並行で本当の優良企業の説明会を組んでも、その数字にはほとんど影響しないのである。いつもとても驚いていた。しかも、その研究会や説明会には、元気の良いOBOGもくっついてきて、「若いうちから大きな責任のある仕事を任され、毎日充実してます!」というメッセージとともに益々評価が高くなるのである。

昔々、大ヒット商品を世に送り出した「技術屋魂」はどこかに置き去りにされ、MBA取得者ばかりで経営を始めるようになってからおかしくなった。おかしくなったというより、新しいことは「リスク」と考え、守りに入って何もしなくなった。MBAなら「リスクはチャンスですよ」と言ってほしかったが、イノベーション(革新)は全て排除されることになった。

昔は、このイケテナイ企業のVA×Oシリーズのパソコンを使っていたが、1年に1回必ず調子が悪くなって、ブルー画面が出てハードディスクが壊れ、バックアップをついつい取り忘れていたメールデータが全て失われた。しかし、その頃は非常に忙しく、未読メールが年に何千件とたまってしまっていた。一瞬、「痛い!」と思うが、少し時間が経つと別に大きな支障がないことがわかり、1年に1回、何らかのモヤモヤを忘れさせてくれる、ある意味よくできたパソコンだった。買い替えももちろんVA×Oシリーズだったことがそれを証明している??(笑)。一方、イケテル企業のパソコンも同時に使っていた。ドローイングとデータベースのソフトは断然このイケテル企業のパソコンの方が使いやすかったからだ。フォントもこちらのシステムの方が充実していて、今でもフォントに拘りたいドキュメントについてはこちらのパソコンを使っている。

それではこれらの企業の情報を見ていこう。じっくり読んでほしい。

投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
ソニーが自動車用のリチウムイオン電池事業に参入すると表明した。この分野は参入障壁が高く、自動車と電機の企業間提携も固まりつつある。勝機が見えにくい中、なぜソニーは再び部品事業に資源を振り向けるのか。「事業化を探るということなのか、量産を目指すという意思表明なのか。“本気度”を教えてほしい」「もちろん本気で参入するつもりですよ」 11月19日、ソニー本社で開かれた経営方針説明会。ハワード・ストリンガー会長兼社長の横で、記者の質問に吉岡浩副社長は笑いながら答えた。

ソニーはこの日、2012年度までに売上高営業利益率5%、自己資本利益率10%を達成するという目標を掲げた。2010年度には赤字続きのテレビ、ゲーム両事業を黒字化すると言明、首脳陣はハードとソフトの融合を進める戦略の説明に長い時間を費やした。 その一連の説明の中で、趣が異なったテーマが挙がった。 「自動車用電池ビジネスへの参入検討」ーー。 説明資料にはわずか1行で記されていた。その真意を測りかねた報道陣から冒頭の質問が出たわけだ。量産を目指すというから、よほど自信があるのだろう。

普及拡大が見込まれるハイブリッド車や電気自動車の動力源として欠かせない電池は、一度自動車メーカーと取引関係を構築すると、長期間にわたって安定的な収益を稼ぐことができる。 ソニーは1991年に世界で初めてリチウムイオン電池を実用化した実績を持つ。これまで主流としてきたパソコンや携帯電話、携帯型ゲーム機向けから、成長分野である自動車用にも用途を広げようとしても不思議ではない。 しかし、既に自動車大手に電池を納めている電機メーカーは「自動車分野の参入障壁は極めて高い」と口を揃える。民生分野の中では突出して品質基準が厳しく、顧客との仕様のすり合わせに相当な時間がかかる。 そのうえ、自動車用電池を巡る提携関係は、ほぼ出来上がっており、現段階ではソニーが入り込む隙間はあまり残されていない。ソニーは自動車用電池の顧客獲得レースに完全に出遅れている。

実は、ソニーもかつて自動車用電池に挑戦したことがある。相手は日産自動車。90年代、電気自動車用の電池技術を求めていた日産の呼びかけに応じたのがソニーだった。実際、実車を作るところまでこぎ着けた。しかし、電池の形状や安全性に関する課題が完全に解決できず、量産化を断念。両社の関係は途絶えた。その後、日産はNECと組むことになり、ソニーの自動車用の研究開発も鳴りを潜めた。 それだけに、ソニーの「再参入」への意思表明を意外感をもって受け止めた業界関係者は多い。ただ、ソニーに全くチャンスがないかといえばそうではない。

ある自動車大手の幹部はこう指摘する。「電気自動車やハイブリッド車の電池技術は完全に固まっていない。今後の技術動向次第では、勢力図はオセロゲームのように塗り替わる」。 さらに、トヨタ自動車やホンダ、日産などは、ハイブリッド車や電気自動車の車種拡大を表明しており、電池の1社購買から複数購買に切り替えていくのは確実だ。

こうした状況変化で、自動車用電池へ新規参入する動きが加速している。 韓国のサムスンSDIは独ボッシュと組んで、合弁工場を立ち上げる計画。韓国LG化学も米ゼネラル・モーターズ(GM)へ電池を供給することで合意した。日本勢でも東芝が独フォルクスワーゲンと電池システムの開発で提携し、IHIが米ベンチャーのA123システムズと提携し、自動車用電池への参入を表明した。 ソニーは経営方針説明会で自動車用電池に関し、「相手があることなので、詳しく言えない」(吉岡副社長)とし、サンプル出荷や提案営業をしている段階に入っていることを匂わせた。

仮にソニーの自動車用電池が自動車メーカーから評価されるとしよう。それですべてが順調に進むのか。むしろ、ソニーのジレンマが深まる可能性は高いのではないか。 業績不振に陥っているソニーは、液晶パネルや半導体などデバイスの生産設備を自社で抱えずに、外部調達する「アセットライト」戦略を打ち出している。デバイスで収益を稼ぐビジネスモデルを推進する考えはない。得意のCCD(電荷結合素子)など画像センサー、パソコンや携帯電話向けリチウムイオン電池は、例外分野と言っていい。自動車用電池への参入は、巨額投資を避け、極端な収益変動から逃れるという基本路線から逸脱する恐れがある。

ある自動車大手の幹部は「自動車用電池は半導体と似てきた」と解説する。まず、投資額が大きい。今後、本格的な量産ラインを整えるには500億円規模の投資が必要になると見られる。一定量の生産能力を保証しなければ、自動車メーカーに採用してもらえない。 さらに、多くの企業が参入することで価格競争が激しくなる。今後、値崩れが起きる可能性が高く、投資の規模とスピード感がモノをいう。 果たして、今のソニーにこれだけ激しいデバイスビジネスに首を突っ込む余裕はあるのか。しかも、自動車用以外に、家庭用や業務用のバックアップ電源としての用途開拓も表明している。一方、パソコンや携帯電話など向けの需要拡大は続く見通しで、これに対応した設備投資も必要。そうなると限られた資源が分散するのは必至だ。

大和総研の三浦和晴シニアアナリストは「いきなり自動車用で勝負するのは難しい。大手が参入していない電気2輪車や電動カートに狙いを定めて、業界標準を握るしかないのではないか」と分析する。自動車用でもまずは電気自動車ベンチャーのような小規模な企業を相手にするしかなさそうだ。吉岡副社長は「リチウムイオン電池の売上高を今後3年で2倍に増やす。数年間で電池事業に1000億円を投資する」と表明した。しかし、その程度の投資額だと、取引相手との濃密な関係が求められる自動車用電池は中途半端に終わってしまう恐れがある。 三浦アナリストは「ソニーが将来、デバイス事業をどうしたいのか見えない」と指摘する。アセットライト戦略の一方、自動車用電池に参入しようとするソニー。自動車は、こうした矛盾を抱えたまま果実を得られるような、生易しい分野ではない。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

どうだろう?この記事を見てどのようなことを感じただろうか。また、どんなことを学んだだろうか?あるいは、これからどんなことを知りたいと思っただろうか?それが企業研究であり、日本経済を大きく捉えるチャンスであり、自分の価値観や経験との共有点を探すことにつながる。この文章は、エコカーの電池に関するタイムリーなトピックである。みなさんはエコカーそのものにしか目が行っていない。あるいは子ども店長にしか注目していない人もいるだろう。しかし、エコカーを支える電池にも目を向けてほしい。携帯電話も同じこと。携帯電話の通信事業会社だけにとらわれず、進化を遂げてきた携帯電話の部品にも目を向けることだ。

この記事を読んだだけで、エコカーの電池をめぐる参入の難しさや逆に競争の原理が働いた場合の参入へのチャンス、チャンスを生かすための投資の必要性、これまでの事業とこれからの事業の関連性など、多くの学びがある。もちろん意味がわからない言葉や文章があるに違いない。それもインターネットを使えばほとんどのことが解決してしまう便利な時代になった。

これらは、将来的な志望動機の作成にも役立つことになる。もしこの自動車電池への参入の意図がわかれば、そのポリシーや考え方から企業文化を読み取ることで、そういう企業でこそ自分は貢献できる、新しい価値を生み出すことができる…とアピールできることだろう。ひとつの記事だけで志望動機が完成するとは思えないが、企業研究や分析の時間がなくエントリーシートを書いたり、面接に臨んだりする事態も増えてくるだろう。そんな時、就活ノート(就活スケジュール帳ではなく企業研究・分析ノートを作ろう)にスクラップした記事が役立つ時が来る

投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
携帯電話「iPhone」は世界的な大ヒット。パソコン「Mac」、音楽プレーヤー「iPod」も好調そのものだ。アップルに死角はあるか。フィル・シラー上級副社長に聞いた。

2009年7~9月期、米アップルは過去最高となる16億6500万ドルの純利益を叩き出した。一方、減収減益となった米マイクロソフト(MS)は新OS(基本ソフト)「ウィンドウズ7」やスマートフォンで巻き返しを図る。今後の勢力図をどう見通すのか。 年末の商戦では、Mac(マック)、iPod(アイポッド)、iPhone(アイフォーン)など強力なラインアップを揃えた。非常に期待できる。顧客満足度調査の結果も良く、ウィンドウズからマックへ乗り換えを加速できるだろう。

ノートパソコンの上位モデル「マックブック・プロ」はアルミをベースに「ユニボディー」と呼ぶ一体構造を採用。デザイン性が高いことはもちろん、単一部品なので丈夫で薄い。初心者向けノートパソコン「マックブック」の新モデルも、ポリカーボネート素材のユニボディー構造。8月発売の新OS「スノー・レパード」も好調だ。前世代OS「レパード」の倍のスピードで売れている。ビデオ機能を追加したiPod新製品や、iPhoneも拡販が期待できる。 IT(情報技術)大手が軒並み景気低迷や価格下落で苦しむ中、独り勝ちを続けるアップル。その力の源泉とは。 ハードとソフトの両面で優れたエンジニアを多数擁している唯一の企業であり、一貫したサービスを提供できる。サポート体制を充実し、製品やソフトを購入するプロセスまで楽しんでもらえるよう気を配っている。

競合メーカーはこうした体制を取れない。どんなに優れたハードを開発しても、OSはMSに依存せざるを得ないからだ。人任せな部分があれば、消費者に負荷がかかることになる。 MSや米グーグルが多くのメーカーを巻き込み勢力拡大を目指すのと対照的に、1社でハード・ソフト・サービスを完結させることで消費者の支持を集めるアップル。だが、シェア拡大には独力ゆえの限界もある。最後は価格勝負となる「コモディティー化」が進むデジタル製品で、どこまで戦略を貫けるか。

我々のシェアは世界中で年々拡大していることをまず指摘しておきたい。日本でノートパソコンは前年比6割増、デスクトップも成長した。ただし我々の「ファーストゴール」はシェアではなく、ベストな商品を顧客に提供すること。シェア拡大が目標なら他社のように格安製品を出すやり方もあるが、我々の手法ではない。アップルの製品はコモディティー化しない。常に革新的な提案を続け、それによって差別化を実現するからだ。他社は我々を追いかける「フォロワー」ではあるが新しいものを生み出しているわけでなく、我々には追いつけない。

(ネット上にあるソフトをサービスとして使う)クラウドコンピューティングが進むことで、我々のチャンスはさらに増える。実際iPhoneで「フェースブック」や「ツイッター」などのネットサービスを使う現象が起きている。 業界内ではアップルが書籍配信を視野に入れた新端末を発売する噂で持ちきりだ。11月、MSのスマートフォン事業に集英社など日本の大手コンテンツ企業が協力を発表した。配信ビジネスで先行するアップルも、さらなるパートナー集めが必須だ。 我々は著作権などを厳しく管理する仕組みを整え、安心してコンテンツを提供してもらえる環境を持っている。(新端末についての)噂にはコメントできないが、書籍配信に関してはiPhoneで用意しているオンラインストアでも非常に普及していることは指摘しておきたい。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

「常に革新的な提案を続け、それによって差別化を実現するからだ。他社は…新しいものを生み出しているわけでなく、我々には追いつけない。」に何を感じただろう?もやは、それは企業研究・分析を超えて、幸せな社会人となるための心の持ち方とはいえないだろうか?常にリスクを回避するのではなく、リスクを管理しながら、イノベーション(革新)を起こせる会社…まさに優良企業の条件の一つと言えるだろう。そして優良人材の条件も同じである。

また、もうひとつは、ハードとハード、ハードとソフト、ソフトとソフトの「関連付け」が徹底されていることの強い軸が企業の強みとなっていることが読み取れる。以前Appleはソフトの分野が弱かった。つまり、ソフトウェアの数が少なかったり、メンテナンスなどのサービス体制も非常に弱かった。しかし、これを顧客主義を重視して改善した努力や投資は相当のものである。シェアよりもベスト。就活でこの言葉を使うと、企業から「お前には何もわかっていない」と言われそうだが、「シェアよりもベスト、ベストこそが本当のシェアにつながる」という思想を持っておくことは大切だと思う。

実に2社の違いが際立った記事が、偶然にも同じ日付号に載るとは皮肉なものだ。技術を疎かにして経営のゲームで逃げている会社と超一流の技術者を集める会社、新しいことよりも現在のリソースでタイムリーなニーズに無策で?対応しようとする会社と全く新しい価値を生み出す革新性に投資する会社、競合を意識して策略を練る会社と競合を遥かに超える高いレベルの意識を持てる会社…未来のある会社はどちらなのか?…それでも説明会は満席になるんだろうな~。

(注意)この記事の抜粋は無断借用なので消えてしまう可能性もあります。でも日経ビジネスの宣伝効果もあるのでご容赦願いたいところですが。。。

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2009-12-07 23:36  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」 [志望動機・志望理由]

緊急追加開催決定! 

セミナー&ワーク企画

自分の強みを知り自己PRを完成さ せよう!

日時:2012年12月13日(木)18:30-21-30
場所:麹町・半蔵門周辺の会議室(参加決定者に詳細を連絡)
料金:5,000円(会場使用料、LIFO診断ツール、後日カウンセリングの全てを含みます。ツール購入のため事前の振込みとなります。)

目標管理

今日の話はちょっと難しい。でも会社のことをわかろうとする努力が実を結び効果的な志望動機の作成が可能になる。頑張って読み切ってほしいと思う。

以前、国際開発コンサルティング企業に勤務していた時に営業、業務管理、若手人材育成を担当するグループのマネージャーを命じられた。それまでにもコンサルティング業務と企画営業業務を兼務するキャリアを積んできたので、違和感なく引き受けることができた。唯一心配だったのは30名程度の部下を持つことだった。それまでは自分の仕事のクオリティを高く維持して周囲に影響を与えるレベルで良かったが、これからは、一人ひとりのモティベーションを上げ、クオリティを高め、人間としての成長も促進し、結果としてメンバーみんなの獲得できる報酬を引き上げなければならない。

それらを実現する方法として重視したのが目標管理の充実である。それまでのこの会社の目標管理は、「何となく」自分に与えられた課題をいくつかあげて、「何となく」目標(数値)を決めて、「何となく」実施されてきた。国際コンサルティングの会社なので欧米流のやり方が企業の運営や管理に随所に見られる一方で、「何となく」の(個人的に嫌いではないのだが)日本流が都合よく顔を出していた。私個人的な見解としては、厳格過ぎると本末転倒の活動が見られるようになるので、ある程度柔軟性を持たせる必要があると考えてはいるが、やはり「何となく」はよろしくない。もう一度言うが・・・家の中ではものすごく「何となく」が多い、いや好き?な気がするが・・・。

そこでまずはグループとしての目標を明確にした。経営側が求めているグループとしてのミッション(使命)や成果を再確認・再整理した。この時点で既に矛盾が生じている。経営側の期待に応えるための人員が量・質ともに不足傾向にあった。しかし、その前職で反対のケースを見てきたので、そんなにプレッシャーを感じなかった。反対のケースとは、人員が過多となりミッションや成果レベルを上げるべきところ、各個人がお弁当を隠すように仕事をして「たいへん、たいへん。あ~忙しい~!」という騙し打ち(ダマシウチ)に合い、量・質の維持を迫られるのである。本当の維持なら良いのだが、周りが進歩している状況から実質的には後退しているケースが多いのである。

人員が不足している矛盾について、期中に「人数を増やしてください!みんなが倒れます!」ではグループのマネージャーとしての恥になる。目標の設定段階で経営側との交渉が重要となる。グループの目標を設定して、グループを構成するメンバーに活動を振り分けて、それでも過多になる業務について人数を増やして対応するのか、活動を削除して目標値を変更するのか、努力目標として余力が発生(途中での増員など)した場合に対応するのか、などについて経営側の判断を仰ぐのである。

メンバーに活動を振り分ける時点で個人の目標設定については徹底的に精査した。そこで問題となったのは、個人の目標の設定に関する姿勢である。高く目標を設定して自分を追い込む人、低く目標を設定して確実にクリアを狙う人、周りに併せて目標を設定する人、あまり目標に関心がなく意味がわかっていない人・・・まちまちである。

そこで、全員に「グループの守備範囲の業務は確実に実施してもらい」、「自分の知識・能力・経験を伸ばす努力をしてもらい」、「何か新しいことを生み出すチャレンジを考えてもらい」、そして、「社会に貢献する会社らしく個人としての社会貢献も果たしてもらう」のすべてを何らかのカタチで実現してもらうことを考えた。

つまり、目標のカテゴリーを
(1)連鎖目標(グループのコア目標の達成のための個人目標)
(2)個人能力強化目標(職位レベルに合わせた知識・能力・経験の研鑚目標)
(3)チャンレンジ目標(グループとしての付加価値を生み出す目標)
(4)社会貢献目標(グループや会社を超えた社会のために役に立つ目標)
に分けて、配属セクションや職位に合わせて配分ウェイトを設定したのである。

これがなんとうまくいった。(1)と(2)は必ず実現してもらわないと困る(実現すべき=実現できる)目標であり、(3)と(4)は自分の夢も含めて実現したい目標である。各個人によってウェイト配分こそ違え、目標が高すぎたり、低すぎたりしなくなった。そうなると、評価の不公平感がなくなることでモティベーションが上がり、クオリティが高くなり、人間としての成長も促進され、結果として獲得できる報酬の引き上げも可能となった。

大きな企業ほど目標管理が徹底されているが、どこの会社でも評価する側が評価の能力がなかったり、評価される側が先ほどのように目標の設定レベルが高かったり低かったり、グループ内の矛盾はないが他のグループとの目標レベルにバラツキがでたり、なかなかうまくいったケースをあまり聞いたことがない。

まさに「実現すべきこと=実現できること」と「実現したいこと」のバランスこそが進歩した人材の育成のヒントであり、グループのミッション(使命)を問い続けることであり、会社の革新や成長につながるのである。

皆さんも社会人になれば、多分?目標管理されると思う。イケテル組織でのイケテル目標管理、イケテル組織での意外にイケテナイ目標管理、イケテナイ組織での意外にイケテル目標管理、イケテナイ組織での予想どおりのイケテナイ目標管理・・・どの目標管理になったとしても、このブログを読んだ皆さんは、いつの日かこの文章を思い出して、少なくとも定常業務のアウトプットは確実に出し、能力の向上についても自分に言い聞かせ、少々チャレンジングなことにもトライしてほしいと思う。そして将来は社会貢献の目標が設定できるようになってほしいと切に願うのである。

志望動機で言う「実現できること」

今回は志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」について見ていきたい。まずは、「実現できること」から。その前に、志望動機の作成方法については、

このブログの志望動機の作り方(09年度版)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-05-08
模擬面接を通じて見えてくるもの(その3)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01
自己PRと志望動機の「強さ」について考える(その2)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-11
志望動機が弱い理由~企業研究・分析の不足
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-24

を全て見てほしい。その中で、「実現できること」とは今回の目標管理について話をした内容と同様に、「実現すべきこと」の意味である。その人がその会社や組織を直感的に「自分に合っている組織」と考えた時に、自分がどのような仕事をしていることを最もイメージできるかということである。自分のどのような知識、能力・資質、行動特性、経験などを生かして、どのような部門や部署で、どのような職種で、どのようなことを大切にして、どのように働いているかを表現するのである。

例えば・・・自身の誰からも親しまれる思いやりのある性格と家電メーカーでのインターンシップ経験を生かして、家電部門の営業職(技術研究職)として顧客満足度を徹底的に追及した発想、計画、普及、改善をすることにこだわり、誠意と熱意が伝わるサービス(技術)の提供を通じて継続的な信頼を勝ち取ることで会社に貢献したいと考えています・・・となる。

会社の規模やスピードによっても違うが、これは5年ぐらいのイメージだろうか。この人が会社で貢献してくれる人になるかどうかを判断する時期でもある。面接の審査官は、何百人ものモデルケースの5年前を遡る(サカノボル)ことで、まずはその人の5年後の良いイメージができるかどうかを判断している。

志望動機で言う「実現したいこと」

これまでこのブログでも『志望動機では、「実現したいこと」を言うのではなく、「実現できること」を言うのだ!』と言ってきた。それは企業という場所が自分勝手な夢を叶えるために存在しているのではないからである。だから、本当に企業や社会の発展につながることであれば、「将来的(長期的)に実現したいこと」を言っても良い。いや言うべきであろう。やはり、どうしても大きな夢になってしまい非現実的なことに近くなったり、時代の流れを考えた場合にあまり意味のないことになってしまったりする可能性もあり、あまり中途半端なことを言わない方が良いかもしれないと思ったこともあった。なので、昨年のブログ内容など見ていると、30年程度のサラリーマン人生で最終的に成し遂げたいことは?などのコンテンツは設けていなかった。

しかし、最近の模擬面接をしていても感じるのは、「未来にかける想い」がどこにも出てこないので、果たして本番の面接官はこの人と未来を共有したい(=一緒に仕事をしたい)と思うだろうか?という疑問が湧いてきたのである。

「実現したいこと」の定義としては、10年後、20年後、30年後に実現(到達)したい目標、ビジョン(ビジョンの定義は http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-05-07 参照)、夢となる。コンテンツ(目次立て)としては、何を、誰を対象に、どのように(方法やプロセス)やるか、そしてそれを実現するためにどのようなチカラ(知識、能力、経験)が必要かである。

例えば・・・御社がアジアのトップ企業となる主人公でありたいと強く思っています。御社が製造する家電製品をアジア全土を対象として、サービスとメンテナンスを重視したネットワークを充実させることで差別化し、シェア拡大が考えられます。そのためには国際的なビジネスセンスと内外のサービス&メンテナンスのシステムについてのプロフェッショナルなレベルが求められると思います・・・となる。

「実現できること」と「実現したいこと」のバランスを考えよう

上で書いた目標管理のように、会社によって、あるいは部署によっても、職種によっても志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」のウェイト配分要求は違ってくると思う。クリエイティブ(創造的な)やイノベーティブ(革新的な)企業ほど、「実現したいこと」へのウェイトが高いし、堅実で公平性を求める企業ほど「実現できること」のウェイトが高くなるだろう。自分が受ける企業の企業文化や求められる人材などをしっかりと企業分析し、「実現できること」と「実現したいこと」の絶妙バランス=黄金律をイメージしてほしいと思う。きっとこの思考は社会人になった時に大いに役立つ時が来る。その未来を信じて、明日も頑張ろう。

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2009-07-03 22:21  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
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志望動機が弱い理由~企業研究・分析の不足 [志望動機・志望理由]

ホテルササンド

インドネシア・(西)チモール島の州都クパンから10分ほど山の手に上がったところにホテルササンドがある。ササンドとはチモール島の対岸にあるロティ島に伝わる竹製の民族楽器のことだ。週に一度ロビーでササンドが演奏されていた。とても心に染みる音色(ネイロ)だった。

まだまだ若いころ・・・初めて他社との連携で乾燥地に水源を確保するための「ため池整備」プロジェクトの調査団に参加し、主にプロジェクトサイトの社会環境の調査を担当した。このホテルササンドを拠点に、東西ヌサテンガラに広がる島々へと調査に出向く日々を送っていた。

畏れ多いK団長

当時調査団の団長務めたK氏は、業界では相当有名な方で、インドネシア政府関係者からも一目を置かれている存在でもあり…一言で言えば・・・畏れ(オソレ)られていた。私も当然ながら恐かったので、できるだけ遠くに離れて行動し、相談のある時は副団長さんのところへ行き、団長さんを避けて行動していた。もちろん、朝や夕刻には必ず挨拶したが、そのころまでは会話を交わすことはほとんどなかったと記憶している。なぜあんなに恐かったのだろう。今なんて恐い存在と言われることはあっても、自分にとって恐い存在はいない。きっと、自分の専門的な実力の無さと人間的な幅の狭さに相当自信が無かったのだと思う。

2回に亘ってこのインドネシアでのK団長との話を取り上げたいと思う。今日はプロジェクトサイトの視察同行の話をしたい。ある日、日本から政府による監視調査団が視察に入るというので、1週間ほどをかけてプロジェクトサイトの10か所ほどを視察案内することになった。スケジュール調整、車や宿泊場所の手配、リスク管理などを含めたアテンド(付添)担当に指名された。しかも・・・K団長も同行することになったのである。これはたいへん!ただでさえ、政府関係者で気を遣うところ、K団長にもそれ以上の気を遣わなければならない意識があった。

現場視察へ

スケジュールの確認、配車・ドライバーの計画、地図や地形図の準備、サイトのプロファイリング、GPSのセッティング、立替経費の精算など自分で準備できることは完了し、すべての工程を頭の中に入れて、先回りの作業を実行するように心掛けた。ところが、実際の現場になると、インドネシア語ができないことがネックとなり、案内に現地の人を介在させる場合にそこで作業が止まってしまい、大きなタイムロスが生じてしまう。その度にK団長に「何をやってんだよ君は!時間がないんだよ、時間が!」と怒鳴られた。そうして・・・結局全てのサイトで怒られたと思う。でも、私は凹んでいない振りをしていた。以前、尊敬する先輩に「プロである限り隙を見せるな!」と言われていたからである。プロとして堂々としているしか方法がなかったのである。

K団長の言霊(コトダマ)

視察からホテルササンドに戻った時に、夕食の後、K団長から話があるので部屋に来てほしいと言われた。きっと、続きで怒られるのだろうと思っていたので、少し気が重かった。でもどんどん指摘されることで成長しようと思っていたので、前向きに扉を開いた。K団長からは、まず、穏やかな表情で「疲れただろう」と声をかけいただいたのである。いきなりから雷が落ちると思っていたので、少し拍子抜けだったが、「この人の話を聞こう」と素直に思えた。

「世界一旨いドリアンがあるんだ。この辺りのドリアンはクセが強くて最高だ」と言って、くさい(笑)ドリアンを目の前に置いてくださった。正直なところ、この果物?(今でも果物と認めなくないが)だけはどうも好きなれなくて、避けて通ってきた。ひょっとして・・・わざと?と思ったが、さすがにこの場においては、辞退するなんて選択肢はないので、「いただきます」と言って、息をせずに飲み込んだ記憶がある。やっぱり、美味しく感じないものはとことん美味しくない。「凄いですね。このドリアン。」と言った。どういう意味か自分でもわからない。

そこでK団長は、相変わらず穏やかな表情で「ところで・・・君は(事前に)インドネシアのことをどれだけ調べてここに来たか?」と聞かれた。正直なところ、その頃はパキスタンのプロジェクト調査と同時並行だったので、あまり時間がなく、ほとんど勉強していなかった。インドネシア国の環境プロファイルや環境関連法制、それとプロジェクトのサイトに関する社会・経済の概況について目を通した程度であった。先輩から受け継がれた「わかりやすいインドネシア語?(不明)」は持っていて、飛行機の中で読む計画であったが、映画を見てしまった記憶がある。「正直なところ・・・ほとんど勉強しておりません。申し訳ありません。これから1日1日勉強・吸収してお役に立ちたいと思います。よろしくお願いします。」としか言えなかった。

・・・すると、K団長は、「俺のために調べてくれと言ってるのではない。もちろん日本から来た役人のためでもない。インドネシアの国の人々のために調べるんだよ。言葉も同じ。現地の言葉を覚えることは、現地の人への最低限の敬意なんだ。今日すれ違った小さな女の子が自分の体よりも大きいぐらいのバケツを二つ肩にぶら下げて歩いていただろう。彼女がどれぐらいの距離を何往復するか知っているか?俺たちはすれ違う時にちゃんと言葉をかけてやらんといかんのだ。どんな小さい子どもにも敬意を払うことができなければ、俺たちはここに足を踏み入れる資格などない。まずは少しでもインドネシア語を覚えてごらん。そこから信頼関係が生まれるから。それだけだ。これからもよろしくな。あ~それとな・・・最後のサイトでプロジェクトのプロファイルが間違っているじゃないか!と言ったが、あれは俺の間違いだ。すまん、許してくれ。」・・・まさにこれは言葉ではなく言霊だった。

実際は、「はい」とか「いいえ」とか「ありがとうございます」とか言ってしまった気がするが、そんな陳腐な言葉では済まされない状況にもかかわらず、何も返す言葉がなかった。その時の感情をどのような言葉で表せば良いだろうか。言葉の一つひとつに全く無駄がなく、厳しいのに、そこにとてつもない優しさがある。他の会社の若造にこれだけ真剣に向き合ってくれるベテランがこの世にいるだろうか。それは決して、「ちょっと言っておくが・・・」という意味のない説教ではない。本当の意味でのプロフェッショナルは人に敬意を払い、その人のために何ができるかを懸命に考えることだと教えてもらった。それと下の人に対して自分を決して正当化せず、自分の非を認めて謝れることにも驚いていた。この人は凄い人だ。

同じような話で・・・プロ野球ソフトバンクの前監督である王貞治さんのことがある。数年前、開幕直後のスタートダッシュを切るために大切な試合があった。大事な局面でセカンドの選手が痛恨の大失策。サヨナラ負けした。ベンチに戻って頭をうなだれている選手に王監督が肩を叩きながらかけた言葉は、「このプレーは二度とない」という力強いものだった。プロはエラーをしてはいけないもの、だからもう二度と繰り返さないようにプロとして鍛練しなければならないという厳しさと、このプレーのことを忘れようという優しさの同居した言葉のように思えた。お金を払って野球を見に来てくれている人への敬意は、プロらしい素晴らしいプレーをみせること、しかしその前の大前提として最低限エラーをしないことなのである。

敬意を払う人生が始まった

話は戻ってインドネシア。その日から、早速仕事の合間を縫ってインドネシアとインドネシア語の勉強を始めた。その頃は未だインターネットが普及していない時代だったので、本社、ゼネコンさん、商社さんにもご協力をいただいて、インドネシアの社会・文化・環境などに関連する資料を集めまくった。本当はインドネシアに入る前にやっておくべきことを現地の業務と同時並行で進めることになった。寝不足で辛かったが、日々の蓄積が自信となり、現地の人とインドネシア語と英語が混じったコミュニケーションでもいろいろな話ができるようになった。もちろん、インドネシア語は初心者なので幼児が話すインドネシア語のように聞こえるらしいが、それが相手も楽しいらしく、コミュニケーションがスムーズに進んでいった。

それまでの自分の調査スタイルは、どこか自己満足的なところが大きく、結局はその国や地域の人たちの方向を見ていなかったように思える。国際開発・協力の仕事はそれそのものが「良いことをしている」というイメージなので、陥りやすい罠であるが、それが自分勝手な押しつけであったとしても自分を正当化できてしまうのである。自分は自分のためにインドネシアやインドネシア語の勉強をしたのではなく、インドネシアの国や地域の人のことを真剣に考えたいとの想いから時間を使った。それはインドネシアの人々への敬意なのである。

敬意を払う。尊敬の念を表すこと。これこそがコミュニケーションのスタートなのではないだろうか。相手がボールを持っている状況でキャッチボールが始まるまさにその時に、自分が相手のことを尊敬する念を抱きながらボールを受け止めてやるコミュニケーションの持ち方である。

K団長も世界の王監督も、プロとしてまず敬意を払うためにしなければならないことは何かをわかりやすく教えてくれている。それらをインドネシアの勉強であり、エラーをしないことだった。インドネシアでの経験以降、対象となる相手や組織に敬意を払うために今自分は何をすべきなのかを考えて行動している。いや、行動しているつもりだ。多分できていないところも多々あると思うが、常に意識している。年上・年下関係なく、男・女関係なく、敬意を払うための活動を心掛けている。これまで多くの学生さんと面談をさせていただく機会があったが、当然ながら特別な敬意を払ってきた。それは自分を毎日成長させてくれる貴重な存在だったからである。

企業研究・分析の不足

さて、今日は志望動機が弱い理由として、企業研究・分析の不足について考えたい。最近の模擬面接でも必ずどこかの企業を例にして、志望動機を聞くようにしているが、前にも書いたがやはり企業研究・分析が極端に不足している。

その会社のホームページをサラッと目を通した程度で、中身を見ようとしていないし、その行間から知れる文化など見向きもしない状況である。そもそも、ホームページはその企業の社会的な役割が示されているツールなので、ホームページで企業研究・分析することは難しいとされている。本当のことは何もわからないからである。しかし、OBOG訪問や会社訪問をしていないケースが多く、図書館に行って調べることも怠ってきたので、ホームページしか頼るものがない。なのに・・・サラッとしか見ないのである。どうしてこんなにまで企業のことを知ろうとしていないのか・・・胸に手を当てて考えてみてほしい・・・その答えは今日のインドネシアの話の中にあるだろう。

企業に対する敬意が払われていないこと

結局は自分本位の就活になっていて、その企業に対する敬意を払うことはなく、当然そのために今の自分は何をすべきかについても考えてられないのだと思う。しかし、残念なことに、そんな姿勢では企業はあなたと一緒に働きたいと思わない。どうか余裕のある会社に行ってくれ・・・となってしまうのである。企業は皆さんがどれだけ企業のことを知ろうとしているかを観察している。志望動機を聞きながら、内容の正誤ではなく、スケールの大小でもなく、実現性の高低でもない、どのような敬意が払われ、どれぐらいの誠意が示されているかをじっと見ている。

もちろん企業の情報には限界があるので、奥の方までは見えないだろう。社員一人ひとり、やりがいも環境も待遇も違うので、計算式の答えのようにはいかないが、まずはいろいろな実際の情報を知っておく必要がある。また、実際の情報ではなくても、会社の方向性や理念についての言葉の意味を自分なりに考えておくことも大切だ。例えば、その会社が「革新:イノベーション」を大切にしている会社だとすれば、イノベーションに関する言葉の意味、一般的な企業に存在するイノベーション、そしてその会社特有に生み出されたイノベーションと今後生み出されるイノベーションの方向性などについてしっかりとした意見を持っておく必要がある。

どれだけ、その企業に対して敬意を払い、そのために自分が何をどれだけ調べ尽くすことができたか?これが志望動機に全て表れてしまう。今日からの就職活動は、対象となる企業に必ず敬意を払い、企業のことや企業が大切にしている言葉について調べ尽くそう。それが本当の意味でのコミュニケーションのスタートになるだろう。

眼を閉じて、耳を澄ませば

あのインドネシアの少女はもうずいぶん大人になったと思うが、小さい頃は3キロの道のりを毎日3往復していた。そのために学校にも行けず、ずいぶん長い間辛い思いをさせた。しかし、その1年後には大きなため池ができて、パイプラインと水栓が各村に整備されたので、バケツを担がなくて済んだと思う。きっと学校にも通えるようになったと信じたい。でも、あの時あなたに敬意を払うことができなかった私は、今もなおその罪を背負っている。

「今は亡きK団長・・・あなたに教えていただいたとおり、あれから敬意を払うことを大切に生きています。これまでも5000人を超す学生さんとのコミュニケーションの中でも敬意を払い続けてきましたが、やはりその時までに敬意を払えなかった多くの事実は消えることはありません。これからもそれらの罪を償うために懸命に生きていこうと思います。見ていてください。ホテルササンド。消して忘れることはありません。あの言霊もあのササンドの音色も。」

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2009-06-25 00:31  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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