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ついに発表!志望動機の作り方(10年度版)パート1~恋愛告白としての志望理由~ [志望動機・志望理由]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。みなさん後期試験の真っ只中の方もたくさんおられると思う。焦りはあると思うが、それがパワーに変わるようにお祈りしたい。スケジュールを作りながらも挫折している人もいると思うが、今の1分1秒を大切して少しの時間だけでも就活のために時間を作ってほしい。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は「優良企業の条件」はお休みして、みなさんの目下の大きな悩みである志望動機の作成方法についてのヒントをお届けしたい。これまでも何度か志望動機の作り方を書いてきたが、10年度版ということで更新したい。内容的にはかなり重複しているが、こちらの版を信用してほしい。

まず、志望動機は2つのフェーズ(層面)から成っている。

第1フェーズは、他の企業ではなくなぜこの企業を強く志望するのか、他社との比較優位性を示すいわゆる志望理由である。志望動機全体を恋愛→求婚で例えると、そのうち恋愛モードにあたる。Aさん、Bさん、Cさんの中で、なぜAさんとCさんではなく、Bさんのことが好きなのかを告白するシーンである。

そして第2フェーズは、この企業の未来を考えた場合に、この企業の中で自分には何が実現できるのか、そして自分の人間としての目標をどのように達成していくのかを伝えるいわゆる実現宣誓である。つまり求婚モードなのだ。Bさんとともにどのように幸せな家庭を築き、共に人間の完成に向かって歩んでいくのかを約束するシーンである。

今回はこのうちパート1として第1フェーズ(志望理由)を見ていきたい。

第1フェーズ(志望理由)は、以下のとおり、3つのコンテンツから構成される。志望動機を文章にする時の基本として、企業のことが先に来るようにする。つまり、志望動機の主役は実はみなさんではなく、企業の方なのだ。だから、「私は…」から始まることはない。
(1)企業研究・分析を通じて得られた企業文化、社風、企業・組織の価値観
(2)それらの文化、社風、価値観などから生み出されている企業・組織のいくつかの強み
(3)それらの文化、社風、価値観や強みに魅力を感じる理由(自身の価値観と共有点)
である。

例としては、
①常識にとらわれない。現状に満足せず常に上を目指す。顧客満足度の重視を徹底している。
②顧客のタイムリーなニーズに対応した商品の開発。日本でのシェアトップ維持。世界での商品流通。
③常に上を目指してそれを達成することを喜びや成長として感じることができること。地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが世界の企業としての果すべき役割であること。
等が考えられる。

ここで見てほしいのは、みなさんの志望動機には(2)(3)がなく、(1)だけの「上を目指している姿勢と顧客満足度を追求しているところが好き!」となってしまうのだ。これでは「Bさんはファンションセンスが良いので好き!」と同じである。ファッションセンスの良い人ならいくらでもいるし、上には上がいるのでBさんよりもファッションセンスの良い人が出てきたら浮気するということだね。

もっとひどいパターンは、製品を取り上げて「この製品が好き!」という人もいる。「貴社の製品には以前より愛着があって顧客のことを大切にされていると実感しています」も同じようなもんだよ。これでは「Bさんはスカーフをしているので好き!」と同じである。Bさんが好きなのか、スカーフが好きなのかわからなくなってしまう。

同じようなパターンで、その会社の人を取り上げて、「人事の人が好き!」「キラキラ輝いている社員さんが好き!」「自分もあの人のようになりたい!」という人がいる。恐ろしいことに、ある就活本や就活業者のセミナー資料には、「人を好きになりなさい!それを志望動機につなげなさい!」的なことが書かれてあるのを見た。思わず笑ってしまい、これは夢ではないかと疑ったぐらいだ。でも…みなさんの志望動機を見ているとこれが結構多い。なんと内定者の就活記録にも平気で登場する始末だ。

本当にそうなのか?「Bさんがファンションとして身に付けているものがたまらなく好き!」と同じようなものである。ひょっとすると、Bさんとしては嬉しいかもしれないので、勘違いするかもしれないね。でも「あなたもそのスカーフみたいな存在になれるようにがんばれ!」なんて…私には言えない。

もし人を中心に考えるのであれば、
人事のどういうところが好きで、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
キラキラ輝いているというのはどのような状態で、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
自分が憧れるあの人はどんな人で、それはこの会社のどのような文化から生まれ、内外の人にどのような影響を与え、どのような企業の強みに貢献しているのか?
などを深く掘り下げてほしいと思う。しかし、言っておくが、あまり一人の人で考え始めると、企業全体としては的を得ない回答にもなることもあるので注意すること。

つまり(1)では表面的な文化、風潮、価値を捉えるのではなく、OBOG・会社訪問、経済雑誌等の情報、研究会、セミナー、インターンシップ、説明会(重要な順)などを通じて十分な企業研究と分析が必要になる。HPをサラッと読んで説明会に出ているだけの人は、まともな志望動機が書けないということだ。余程の突破力がない限り、結果は見えている。この時点で後の文章を読む気がなくなるかもしれないが、それがこの厳しい就活の現状なので仕方がない。

やり始めればそんなに難しいことではない、業界地図を買って(サイドバーにある)、図書館で日経ビジネスのバックナンバーをコピーして(企業研究・分析を日課にしよう!~対照的なSONYとAppleの未来を考える~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-07)、iPod!を聞くだけ(就活にiPod! を活用しよう! http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-21-1)でも企業研究である。言っておくが会社HP(採用情報のページ含む)を読むことは企業研究にはならないんだよ。わかっている?そこには、会社の都合の良いことしか書いてないからね。

もし、業界地図、日経ビジネス、ポッドキャストなどに掲載されない場合の企業研究については、会社訪問をお願いするのが良いと思うが、それでもダメなら、最後の方法はやはりHPやブローシャーに頼るしかない。先程も言ったように基本的に企業研究でHPを使うことは賛成できないが、それしか研究や分析の媒体がなければしょうがない。ただし、そのHPの見方が重要になる。「行間を読む!」これしかない。例えば、社長の言葉の中で、「人の幸せを演出するのが私たちの会社の役割である」と書かれているとすると、人とは誰なのか?…日本人 or 世界人?高齢者 or 子ども?富裕層 or 貧困層?、幸せとは何のか?…平和?愛?お金?、演出とは何なのか?…生み出すこと?創り出すこと?アレンジすること? 等について、考えてみる。他のページ、ブローシャー、説明会でのプレゼンなどいろいろな要素からその行間を埋めていく努力をするのである。

今日から真面目に企業研究・分析をやると信じてさらに書き進めることにしたい。
(2)(3)について、考えてみよう。(2)は(1)で特定したその企業の文化、社風、価値観などが生み出している企業・組織の強みをいくつかあげてみる。(1)と(2)を切り離してしまうと他社との差別化を図りにくくなるからである。現状に満足せずに上を目指す会社はいくらでもあるし、日本でシェアトップの会社はいくらでもるが、現状に満足せずに上を目指してきたからこそ、日本のシェアトップを守り続けいる会社はある程度限定されるからである。

(2)の強みは、みなさんの感覚的な強みではない。会社として自覚している「競争のための武器」である。平和を志向する身として「武器」という言葉はあまり使いたくないのであるが説明しやすいのでお許し願いたい。「競争のための武器」がロケットなのか、大砲なのか、ライフルなのか、ピストルなのか、刀なのか、長刀(ナギナタ)なのか…どんな闘うための武器を持っているのかを見つけ出すようにする。ロケットから長刀までできるだけ多くの「競争のための武器」を見つけ出してほしい。

(2)の見つけ方については、OBOG・会社訪問というよりも、経済雑誌での他社との比較論からの第三者による評価分析が参考になる。それらの記事には、ロケット、大砲、ライフル、ピストル、刀、長刀などのシェア、動向、新しい動きなどが書かれてあるので、他社との比較が容易になる。

(3)でようやく自分のことを話すことになるが、これも(1)と(2)を受けての話なので、自分勝手にこの企業を選んだ理由を書いたり、話したりすることではない。(1)の企業の文化、社風、価値観と自分の人間性、環境、価値観との共有点を表明する、あるいは、(2)の企業の強みと自分の知識・能力・経験との共有点を表明する、あるいは両方の共有点を表明することになる。つまり、企業の強みの源泉である価値観に共感しても良いし、強み自体に共感しても良いし、価値観と強みの両方に共感しても不自然ではない。重要なのは、闇雲に好きということではなく好きとなる正当な理由があるということだ。

いったいどこに共感できるのか。それはみなさんにしかわからない。その企業の資料を読んだ時の感覚や企業の話しを聞いたときの感覚を良く思い出してほしい。何らかの共有点が存在したからこそ、その企業への応募を決めたはずである。

例えば、今一番仲の良い友達のことを考えてほしい。その友達とはなぜ仲が良いの?そんなこと突然聞かれたら答えられないかもしれないが、実は正当な理由があるのだ。その友達とは何らかの価値観が共有できていたり、その友達の良さを認めていたり、お互いがその良さを認め合っていたりするのだ。違うかな?

企業への応募には共有点など何もなく、ただ「良さそうな会社だから」「先輩が受けろというから」「記念に残るから」応募したかもしれない。しかし、それらさえも、「なぜ良さそうに思える?あなたにとって良いって何?」「先輩がなぜあなたに受けろと言ったと思う?」「記念ってどんな記念?記念に残る程にあなたがその会社を評価しているのはどういうところ?」こうして突き詰めていけば、必ず共有点は見つかるのである。

上の①~③の志望理由を文章として組み立ててみると、
①貴社は、常識にとらわれず現状に満足することなく常に上を目指している姿勢を大切にして、顧客満足度を徹底されている。②この企業文化こそが、顧客のタイムリーなニーズに対応した商品を開発し、日本でのシェアトップを維持し、世界での商品流通を拡大しているなどの強みにつながっていると考えている。③自身は中学校のクラブ活動以来、大学時代のゼミ活動やボランティアサークルに至るまでチームでの取り組みを大切にして成果を上げてきた。メンバーが同じ目標に向かってベクトルを合わし、レベルの高い目標を達成することを喜びや成長として感じることができるので、貴社の考え方に大きく共感できる。また、自身は途上国の貧困削減に貢献するボランティア活動に関わっており、貴社の地域や国別のニーズに対応した海外展開の積極性こそが「世界の企業」としての果すべき役割であることに共感できるため、貴社を志望する。

今日のところは、志望動機の前半部分である第1フェーズ(志望理由)のみを説明した。次回は、後半の第2フェーズ(志望動機)を公開したい。

志望動機は難しい。企業研究・分析と自己分析の共有点を迫られるからである。自己分析もまだまだ進んでいない状況の中、高度な企業研究・分析を迫られ、しっかりとできていないことと、ほとんどできていないことを融合させられるのだから、たまったものじゃない。お手上げの状態になる。でも、この難関を乗り切らなければ、先は見えない。

始めはイケテナイ志望動機に嫌になると思うが、一つ一つのコンテンツ(目次)についてしっかりと考えることができるようになれば、徐々に高度化できる。昨日より今日、今日より明日。それで良い。ただし、企業研究・分析と自己分析が毎日高度化されることが条件だ。相思相愛の志望動機ができるように、今日のところはまず恋愛告白について理解すること!まさに、幸せになるための就活だね。

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2010-01-27 23:36  nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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