SSブログ

志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」 [志望動機・志望理由]

緊急追加開催決定! 

セミナー&ワーク企画

自分の強みを知り自己PRを完成さ せよう!

日時:2012年12月13日(木)18:30-21-30
場所:麹町・半蔵門周辺の会議室(参加決定者に詳細を連絡)
料金:5,000円(会場使用料、LIFO診断ツール、後日カウンセリングの全てを含みます。ツール購入のため事前の振込みとなります。)

目標管理

今日の話はちょっと難しい。でも会社のことをわかろうとする努力が実を結び効果的な志望動機の作成が可能になる。頑張って読み切ってほしいと思う。

以前、国際開発コンサルティング企業に勤務していた時に営業、業務管理、若手人材育成を担当するグループのマネージャーを命じられた。それまでにもコンサルティング業務と企画営業業務を兼務するキャリアを積んできたので、違和感なく引き受けることができた。唯一心配だったのは30名程度の部下を持つことだった。それまでは自分の仕事のクオリティを高く維持して周囲に影響を与えるレベルで良かったが、これからは、一人ひとりのモティベーションを上げ、クオリティを高め、人間としての成長も促進し、結果としてメンバーみんなの獲得できる報酬を引き上げなければならない。

それらを実現する方法として重視したのが目標管理の充実である。それまでのこの会社の目標管理は、「何となく」自分に与えられた課題をいくつかあげて、「何となく」目標(数値)を決めて、「何となく」実施されてきた。国際コンサルティングの会社なので欧米流のやり方が企業の運営や管理に随所に見られる一方で、「何となく」の(個人的に嫌いではないのだが)日本流が都合よく顔を出していた。私個人的な見解としては、厳格過ぎると本末転倒の活動が見られるようになるので、ある程度柔軟性を持たせる必要があると考えてはいるが、やはり「何となく」はよろしくない。もう一度言うが・・・家の中ではものすごく「何となく」が多い、いや好き?な気がするが・・・。

そこでまずはグループとしての目標を明確にした。経営側が求めているグループとしてのミッション(使命)や成果を再確認・再整理した。この時点で既に矛盾が生じている。経営側の期待に応えるための人員が量・質ともに不足傾向にあった。しかし、その前職で反対のケースを見てきたので、そんなにプレッシャーを感じなかった。反対のケースとは、人員が過多となりミッションや成果レベルを上げるべきところ、各個人がお弁当を隠すように仕事をして「たいへん、たいへん。あ~忙しい~!」という騙し打ち(ダマシウチ)に合い、量・質の維持を迫られるのである。本当の維持なら良いのだが、周りが進歩している状況から実質的には後退しているケースが多いのである。

人員が不足している矛盾について、期中に「人数を増やしてください!みんなが倒れます!」ではグループのマネージャーとしての恥になる。目標の設定段階で経営側との交渉が重要となる。グループの目標を設定して、グループを構成するメンバーに活動を振り分けて、それでも過多になる業務について人数を増やして対応するのか、活動を削除して目標値を変更するのか、努力目標として余力が発生(途中での増員など)した場合に対応するのか、などについて経営側の判断を仰ぐのである。

メンバーに活動を振り分ける時点で個人の目標設定については徹底的に精査した。そこで問題となったのは、個人の目標の設定に関する姿勢である。高く目標を設定して自分を追い込む人、低く目標を設定して確実にクリアを狙う人、周りに併せて目標を設定する人、あまり目標に関心がなく意味がわかっていない人・・・まちまちである。

そこで、全員に「グループの守備範囲の業務は確実に実施してもらい」、「自分の知識・能力・経験を伸ばす努力をしてもらい」、「何か新しいことを生み出すチャレンジを考えてもらい」、そして、「社会に貢献する会社らしく個人としての社会貢献も果たしてもらう」のすべてを何らかのカタチで実現してもらうことを考えた。

つまり、目標のカテゴリーを
(1)連鎖目標(グループのコア目標の達成のための個人目標)
(2)個人能力強化目標(職位レベルに合わせた知識・能力・経験の研鑚目標)
(3)チャンレンジ目標(グループとしての付加価値を生み出す目標)
(4)社会貢献目標(グループや会社を超えた社会のために役に立つ目標)
に分けて、配属セクションや職位に合わせて配分ウェイトを設定したのである。

これがなんとうまくいった。(1)と(2)は必ず実現してもらわないと困る(実現すべき=実現できる)目標であり、(3)と(4)は自分の夢も含めて実現したい目標である。各個人によってウェイト配分こそ違え、目標が高すぎたり、低すぎたりしなくなった。そうなると、評価の不公平感がなくなることでモティベーションが上がり、クオリティが高くなり、人間としての成長も促進され、結果として獲得できる報酬の引き上げも可能となった。

大きな企業ほど目標管理が徹底されているが、どこの会社でも評価する側が評価の能力がなかったり、評価される側が先ほどのように目標の設定レベルが高かったり低かったり、グループ内の矛盾はないが他のグループとの目標レベルにバラツキがでたり、なかなかうまくいったケースをあまり聞いたことがない。

まさに「実現すべきこと=実現できること」と「実現したいこと」のバランスこそが進歩した人材の育成のヒントであり、グループのミッション(使命)を問い続けることであり、会社の革新や成長につながるのである。

皆さんも社会人になれば、多分?目標管理されると思う。イケテル組織でのイケテル目標管理、イケテル組織での意外にイケテナイ目標管理、イケテナイ組織での意外にイケテル目標管理、イケテナイ組織での予想どおりのイケテナイ目標管理・・・どの目標管理になったとしても、このブログを読んだ皆さんは、いつの日かこの文章を思い出して、少なくとも定常業務のアウトプットは確実に出し、能力の向上についても自分に言い聞かせ、少々チャレンジングなことにもトライしてほしいと思う。そして将来は社会貢献の目標が設定できるようになってほしいと切に願うのである。

志望動機で言う「実現できること」

今回は志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」について見ていきたい。まずは、「実現できること」から。その前に、志望動機の作成方法については、

このブログの志望動機の作り方(09年度版)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-05-08
模擬面接を通じて見えてくるもの(その3)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-01
自己PRと志望動機の「強さ」について考える(その2)
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-11
志望動機が弱い理由~企業研究・分析の不足
http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-06-24

を全て見てほしい。その中で、「実現できること」とは今回の目標管理について話をした内容と同様に、「実現すべきこと」の意味である。その人がその会社や組織を直感的に「自分に合っている組織」と考えた時に、自分がどのような仕事をしていることを最もイメージできるかということである。自分のどのような知識、能力・資質、行動特性、経験などを生かして、どのような部門や部署で、どのような職種で、どのようなことを大切にして、どのように働いているかを表現するのである。

例えば・・・自身の誰からも親しまれる思いやりのある性格と家電メーカーでのインターンシップ経験を生かして、家電部門の営業職(技術研究職)として顧客満足度を徹底的に追及した発想、計画、普及、改善をすることにこだわり、誠意と熱意が伝わるサービス(技術)の提供を通じて継続的な信頼を勝ち取ることで会社に貢献したいと考えています・・・となる。

会社の規模やスピードによっても違うが、これは5年ぐらいのイメージだろうか。この人が会社で貢献してくれる人になるかどうかを判断する時期でもある。面接の審査官は、何百人ものモデルケースの5年前を遡る(サカノボル)ことで、まずはその人の5年後の良いイメージができるかどうかを判断している。

志望動機で言う「実現したいこと」

これまでこのブログでも『志望動機では、「実現したいこと」を言うのではなく、「実現できること」を言うのだ!』と言ってきた。それは企業という場所が自分勝手な夢を叶えるために存在しているのではないからである。だから、本当に企業や社会の発展につながることであれば、「将来的(長期的)に実現したいこと」を言っても良い。いや言うべきであろう。やはり、どうしても大きな夢になってしまい非現実的なことに近くなったり、時代の流れを考えた場合にあまり意味のないことになってしまったりする可能性もあり、あまり中途半端なことを言わない方が良いかもしれないと思ったこともあった。なので、昨年のブログ内容など見ていると、30年程度のサラリーマン人生で最終的に成し遂げたいことは?などのコンテンツは設けていなかった。

しかし、最近の模擬面接をしていても感じるのは、「未来にかける想い」がどこにも出てこないので、果たして本番の面接官はこの人と未来を共有したい(=一緒に仕事をしたい)と思うだろうか?という疑問が湧いてきたのである。

「実現したいこと」の定義としては、10年後、20年後、30年後に実現(到達)したい目標、ビジョン(ビジョンの定義は http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-05-07 参照)、夢となる。コンテンツ(目次立て)としては、何を、誰を対象に、どのように(方法やプロセス)やるか、そしてそれを実現するためにどのようなチカラ(知識、能力、経験)が必要かである。

例えば・・・御社がアジアのトップ企業となる主人公でありたいと強く思っています。御社が製造する家電製品をアジア全土を対象として、サービスとメンテナンスを重視したネットワークを充実させることで差別化し、シェア拡大が考えられます。そのためには国際的なビジネスセンスと内外のサービス&メンテナンスのシステムについてのプロフェッショナルなレベルが求められると思います・・・となる。

「実現できること」と「実現したいこと」のバランスを考えよう

上で書いた目標管理のように、会社によって、あるいは部署によっても、職種によっても志望動機で言う「実現できること」と「実現したいこと」のウェイト配分要求は違ってくると思う。クリエイティブ(創造的な)やイノベーティブ(革新的な)企業ほど、「実現したいこと」へのウェイトが高いし、堅実で公平性を求める企業ほど「実現できること」のウェイトが高くなるだろう。自分が受ける企業の企業文化や求められる人材などをしっかりと企業分析し、「実現できること」と「実現したいこと」の絶妙バランス=黄金律をイメージしてほしいと思う。きっとこの思考は社会人になった時に大いに役立つ時が来る。その未来を信じて、明日も頑張ろう。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
あなたの一票が人気ブログランキング・就職部門に登録しているこのブログに投票され、サイトにつながります。決して、人気を上げることが目的ではありません。気持ちを共有できる仲間をみんなで増やして、レベルを上げていきましょう!投稿記事は tateyama@inter-works.biz に送ってください。お待ちしています。
TOPページへ


2009-07-03 22:21  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:求人・転職

nice! 0

コメント 4

777

お久しぶりです、以前(GW辺り)コメントをさせていただきました「777」と申します。
実は、次が最終面接(個別)のところがあるのですが、絶対そこで内定を頂き、働きたいと思っています。
そこで、ネッピーさんに最終面接を受けるに当たって、内定を無事獲得するためのアドバイスを頂きたいのです。
最後の選考だから、悔いの無いようしっかりと準備できることはしたいと思います。
今まで、入りたかった企業に2回ほど最終で落とされているので、本当に次こそは!という気持ちなんです。

なので、最終面接に臨むにあたって、是非アドバイスを頂きタイです。
お忙しいとは存じますが、よろしくお願いします!!



by 777 (2009-07-07 07:26) 

ネッピー

777さん
コメントありがとうございます。
今まで書いてきた以上のことは書けませんが、やはり熱い眼差し(マナザシ)で且つ冷静な態度で臨むべきだと思います。「内定ほしいオーラ」と「自分の熱い想いを伝えたいオーラ」とは明らかに違います。イケテル企業ほど「内定ほしいオーラ」には引き気味で、「自分の熱い想いを伝えたいオーラ」には将来を託したくなるものです。「これで決める」や「これで終わる」という気持ちを捨て、自分がやっていることを幸せと思える企業かどうかを最後の最後まで冷静に判断する気持ちを持つことが大切です。
それと最終で結果が出ないのは「決め手」に欠ける場合が多いです。何かキラリと光ることを表現できるように考えてみてください。無難な自己PRやどこでも通用するような志望動機はやめて、他人と決定的に違うところをワザとらしくない程度に大げさに表現し、他社と決定的に違うところを鋭く突き、自分が実現すべきこと、実現したいことを熱く語るようにしてください。
今日、鏡の前で、お風呂で、トイレで…悔いの残らないトレーニングをすることです。
by ネッピー (2009-07-07 20:05) 

kurk

他の日記というか就活のテクニックについて見たのですが
いいたいことは分かりますが日本語が間違っている部分が目に付いて読み辛いです
忙しいのでしょうが可能な限り文の見直しをしてみてはいかがでしょうか?
ためになることを書いているのは非常に分かるのですが、日本語の意味があっていないのでは?というところとか文が間違っている点などが気になるのです
ためになる文章であるはずが誤りのせいで説得力が減じていると思います
by kurk (2009-07-09 21:42) 

HIC

→kurkさん
私も毎回このブログを読まて頂いてます。なぜか私はこのブログでは日本語の間違い等を気にしたことがありません。

私の勝手な考えかもしれませんが、このブログは単なる文字の羅列ではないと思っています。なぜなら非常に心に訴えかけられている気がするからです。文章を読んで日本語の誤りを気にするのではなく、内容から学ぶとことや、本当の自分とは何なのか、自分が幸せになるためには今何をすべきで、どう動くべきなのかを考えさせられるブログだと思い、成長させてもらってます。

kurkさんも文章の間違いに気が付くほど読まれているということですよね?にもかかわらず言葉の誤りにばかりに気を取られて素直に吸収できないでおられるのは正直もったいないです。私たち読者も、幸せになるための道を示してくださるネッピーさんに歩み寄り、もらうだけではなく自ら思いをくみ取って、努力していく必要があるのではないでしょうか?
それによって、今の自分がどうしようもなく嫌いになるときもあります。私自身何度も自分の甘さを痛感させられてます。でも、だからこそ成長するのだと思っています。

自分の嫌いな部分にこのブログを読んでいて気付きそうになる。だから逆にネッピーさんの日本語の誤りを指摘したくなるのではないでしょうか?自分を守るために...

いきなり失礼なことを書いて申し訳ないと思っていますがおそらく私以外にも多くの読者が成長させてもらっていると思ったのでコメントさせてもらいました。

今までのブログの経緯からいってもいつ終わってもおかしくないと想像します。
終わってほしくないのは私だけでしょうか?他の多くの読者さんはどう思われます?また、私がここにコメントさせてもらったことは私だけの思いでしょうか?きっと楽しみしておられる方も多いと思いますが。少なくとも私はいつも楽しみにしています。

kurkさん、本音で書かせてもらいました。もし、気に障るようでしたら申し訳ありません。
みなさん、長々とすいませんでした。
by HIC (2009-07-10 01:18) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。