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就活指令…学生時代に力を注いだことで「問題や課題」をどう書くか?~課題は目標の達成を大きく阻害する要因を書け!~ [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で単独2位を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。1位も3位も見えなくなっているので不安もあるが、店が暇な(訪問者が極端に少ない)土曜日なので下に追いつかれないようにガンバロ。また、Twitter でこのブログのことをささやいていただいているみなさん、この場を借りて感謝したい。ありがとう。みんなもTwitterでささやこう。

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さて今日は学生時代に力を注いだことでみんなが書いている「そこで問題が起こった!」がとても問題!なので指摘したい。みなさん、就活病に冒されていて、学生時代に力を注いだことでは問題になったことをどのように解決したかを中心に書けば良いと思い込んでいる。リクルート星人の仕業か、それとも世のイケテナイ就活参考書の責任か、あるいは良い就活をしたと思い込んでいる先輩の過ちか、はたまた無責任なセミナーやブログの商売のためなのか…これ以上学生さんを苦しめないでほしい。もちろん、自戒の念を含めてそう思う。

これは、最近の流行でリクルート星人もご推奨の「コンピテンシー(行動特性)面接」の影響も大きい。コンピテンシー面接では、簡単に言うと、学生時代に力を注いだことについて、どのような行動によって、どのような問題が起こり、どのように解決し、どのような結果に至ったのかを事細かに聞かれる。それらによって、その人の行動特性を把握して企業が求める特性に合致しているかどうかを判断することを目的としている。特に、どのような問題が起こり、どのように解決したか、の部分に人間の行動特性が顕著に表れるということで、「課題設定と問題解決」が重視されているのである。

このコンピテンシー面接が、「間違いのない採用」のための伝家の宝刀として使われているようだが、この面接方法には個人的には大きな穴が二つほどあると思っている。そのうちの一つがみなさんのエントリーシートの課題設定のイケテナサにつながっていて、そしてもう一つがみなさんを就活病に追い込んでいると考えている。

まず一つ目の問題は、(日本の)コンピテンシー面接が活動と課題設定を重視するあまり、目標設定が重視されていないことである。その活動の評価は本来ならば目標を達成するための活動や課題克服であるべきである。ところが、最近のコンピテンシー面接の状況を学生さんから伝え聞くところでは、いきなり活動となぜそのように活動したのかを時系列で聞かれる面接がほとんどである。そんな、目標達成とは関係ないかもしれない活動をどのように評価するのだろう?

以前、行列のできる…でカンボジアの学校建設プロジェクトをやっていたが、その時に抱いた疑問もそれに近い。学校を建てるのは良いが、教材はどうなるのか?先生の配置は?校長先生の教育は?水供給施設は?家事労働の分配は?そして学校施設の維持費は?…きっと裏側で必死にアレンジしている人がいるか、あるいは…これ以上は止めておこう。つまり、カンボジアの開発の行き届いていない地域に学校を造ることは「とても良いこと」だと思ってしまうのだが、それはとても日本人的な発想である。カンボジアの教育行政全体(の目標)を見て判断しないと、それが本当に良いことなのかどうかはわからないのである。

みなさんが学生時代に力を注いだことで書く課題設定である「そこで問題が起こった!」は、目標設定・達成を意識しているだろうか。そこで起こった問題を解決しなければ、目標の達成に深刻な影響を与えるであろうか?今一度確認してほしい。

以前大学で添削したエントリーシートでは、格式の高い和食屋のアルバイトで、日本人として礼儀作法を身に付けて大人のコミュニケーションができるようになることを目標として設定した学生がいた。その人の課題設定は「大切な皿を割って女将さんに怒られて、良い働きをすることで弁償した」というものだった。皿を割って弁償したことは、礼儀作法とコミュニケーション力とはほとんど関係が無い。礼儀作法に問題があって皿を割ったかもしれないが、皿を割ったことで礼儀作法とコミュニケーション力の目標の達成の道が絶たれることはない。

また、他のエントリーシートでも、サッカーのサークルで関西のサークル大会で優勝することを目標として実力のある中心人物としてチームを引っ張っていた学生がいた。その人の課題設定は「練習のスケジュール調整と練習場所の確保に苦労した」というものだった。スケジュールの調整がつかず、練習場所がないと優勝には近づけないので、一瞬納得してしまうそうだが、この苦労は課題というより前提条件なので、行動特性を示せるレベルの課題とはならないのである。

学生時代に力を注いだことで、「そこで問題が起こった!」を書くときは、目標を達成するのが難しくなるような問題点をよく思い出してほしい。もしそういうことがないのであれば、無理矢理に問題点を抽出する必要はない。問題解決でなくても、目標の達成に向けて工夫したことを書けばよい。少なくとも、「一人ひとりとコミュニケーションを取り、問題点を共有して、その一つ一つを解決するためにアイデアを提案し、できることから順番に始めることで問題を解決することができた」のような言葉遊びだけの意味の無いあたりまえのことはマイナス点になることを自覚してほしい。同じ志を持ってサークルを運営している限り、コミュニケーションも、情報共有も、提案も、実践も、「当然」のことなのである。そういう人が社会人になると、仕事のための仕事をやる人になる。社会人でないとわからないかもしれないが、例えば、クラブ活動での試合のための練習ではなく、練習のための練習をして、全く上達しない人と同じなのである。今それに気づけば大丈夫。

さて、コンピテンシー面接の一つ目の穴が長くなったが、そろそろ二つ目の穴を指摘しよう。これはとても大切なことなので、昨日に引き続き心して聞いてほしい。コンピテンシー面接は、その人がその企業の発展に貢献できる人かどうかを判断するツールである。ということは…その人がその企業に入って幸せになれるかどうかは全く考えられていないということである。その人にとっての幸せや未来はどうでもよいことなのである。コンピテンシー面接を導入している会社は、その人の夢やビジョン、志望動機などについてはほとんど聞かない。

私の個人的な意見としては、コンピテンシー(行動特性)を超えて、その人の適材適所を考える&与えるところは会社の責任であると思っている。その適材適所を与えられたモティベーションこそが、目に見える利益貢献を遥かに超えた目には見えないがとてつもなく大きくて貴重な価値を自ずと生み出すと信じている。だから、それを肝に銘ずるために自分の会社に「適材適所」の文字を使っている。

しかし、その適材適所の発掘を本人に委ねて、企業の成長のみを考えている会社が多く存在する。そういう会社のOBOGを訪問し、説明会を聞き、エントリーシートを書き、面接を受け、挙句の果てに落とされる。その過程の中で、自分の幸せや未来を考える余裕などは与えられず、ただただ会社の方針に従って利益に貢献することが絶対である意識を埋め込まれるのである。こういう考え方を持つべきだった、あそこであれは言うべきでなかった、あなたが劣っているのではなくもっと優秀な人がいただけ…そんな言葉がみんなをさらに就活病に追い込むのである。もっと無難に、無難に進めるようになり、就活の状況が悪化していく。

これまでの人物面接であろうが、これからのコンピテンシー面接であろうが、学生時代に力を注いだことでは、しっかりと目標を伝えてほしいと思う。聞かれなくても、「まずあなたが始めにとった行動はどういうことでしたか?」と聞かれたら、「はい。まず始めに目標を立てました。…そしてその目標を達成するために最優先の活動として…」と展開すれば良いだろう。そして、課題・問題については、その目標の達成を大きく阻害するような簡単には解決しないことを設定するのを忘れないでほしい。そして、コンピテンシー面接であっても、自己紹介や自己PR、質問のチャンスななどで自分の未来のことを語り、会社の未来のことを聞いてほしいと思う。

私たちは企業の利益を生み出すための使い捨ての機械ではない。その利益で広く世のための人のためになることを実践することを使命に生きている。この世の中の99.9%はお金で解決する。お金があればほとんどのモノやサービスが手に入る。でも、私たちは決してお金では解決しないたった0.1%のことを感じるために生きているのではないのか?幸せ、愛、平和…。あなたが幸せになり、人を愛し、平和な家庭を築き、地球の幸せを願えるようになってほしい…みなさんを応援する理由がそこにある。

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2010-01-09 21:27  nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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就活指令…「学生時代に力を注いだこと」は一つ準備しておけば良いのか?~5つのパターンを準備せよ! [自己分析]

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自分の強みを知り自己PRを完成さ せよう!

日時:2012年12月13日(木)18:30-21-30
場所:麹町・半蔵門周辺の会議室(参加決定者に詳細を連絡)
料金:5,000円(会場使用料、LIFO診断ツール、後日カウンセリングの全てを含みます。ツール購入のため事前の振込みとなります。)

今日はみなさんが現在一生懸命作っている?「学生時代に力を注いだこと」は一つだけ準備すれば十分なのか?ということを考えたい。答えは見えているかもしれないが、最後まで付き合ってほしいと思う。

「学生時代に力を注いだこと」の書き方や留意点については、これまでブログに何度も掲載し、公開での評価も実施してきた。先輩のアドバイスや就活参考書でも、ワンパターンの作成方法や小手先のテクニックを教えてくれているが、「いくつ準備するの?」は意外に書かれていない。それは、一つ準備すれば良いと考えているからであろう。

しかし、面接では、「他に力を注いだことを教えてもらえますか?」「アルバイトではなく勉学で頑張ったことは何ですか?」「チーム(あるいは自分だけ)で取り組んだ経験について話してくれますか?」などと聞かれることもある。これらもある程度整理しておかないと、瞬時に論理的に説明することはできないだろう。

また、学生時代に「失敗したこと(課題を残したこと)」「感動したこと」「チャレンジしたこと」なども、学生時代に力を注いだことと同じように応えられるだろうか?いずれも力の注ぎ方が異なるだけで、まとめ方(求められるコンテンツ)はかなり近いものがある。

これまでにも何度か説明したが、「学生時代に力を注いだこと」は、それにかけてきた時間とエネルギーの積が大きい経験を選択するように言ってきた。エントリーシートでは、その積が最も大きい経験を中心に書けばよいが、他のどんな質問に対しても全て「カフェのアルバイト」の経験を書くことになると、やはり人間としての幅や視野の広さが感じられないのである。また、面接の場合でも、企業としてはその人の人間性、行動特性、価値観などを知りたいと考えているので、一つの経験からそれらを読め取れない場合に、他の経験について聞いてくるのである。大学時代にひとつの経験に拘らず、多くのことを経験してきた人は特にそれらの経験をまとめておくようにしよう。いずれにしても、最も力を入れたことに比べて積の大きさは小さくなったとしても、いくつかの経験を整理しておくべきである。

学生時代に経験した様々な経験について、いつも言っている以下のコンテンツ(目次)のフォーマットに整理して、シートとして管理することが大切になる。
①背景・経緯
②具体的内容・目標
③目標を達成するために期待される成果
④成果を出すために取られた活動
⑤目標を阻害する課題と解決のための工夫
⑥実際の成果と目標達成度
⑦人間として成長したこと

少なくとも、
(1)個人レベルの勉学に関すること
(2)チームレベルでの取り組みに関すること
(3)社会レベルでの貢献に関すること(低回生支援やボランティア)
については準備しておく。社会レベルでの貢献については該当しない人がいると思うが、その時はチームの取り組みを二つ書くようにして、(3)として外部組織との協調・連携・接触のあるチームの取り組みについて考えておく。
そしてさらに
(4)チャレンジしたこと
(5)失敗したこと(ピンチを招いたこと)
などをコンテンツ(目次)を少し変えながら、シートを作成しよう。

それらの5枚のシートを準備するといくつかのことが見えてくる。
自分にとって大学や大学生とは何だったのか、どんな場面で人の役に立てるのか、どのようにすれば自分の中から100%以上のチカラを引き出して成長できるのか、自分が信頼できる人はどんな人でどんな人からどのようにすれば信頼されるのか?そして社会人なるにあたって足りない力は何なのか…このシートを準備しながら自己分析ができるのである。いや、自己分析できるレベルのシートを準備しなければならない。そのためには、自分の人間性、行動特性、価値観が表せる言葉が文章に落ちている必要がある。単なる事実の羅列ではなく、かといって精神論や感情論でもなく、どのような考え方で、どのような行動を取り、どのように結果を受け止めて、どのように改善したのか…を明確にすると良い。

この5つのパターンを使った自己分析の結果は、これからの就活のいろいろな場面に活用できるようになる。自己分析に関連するエントリーシートはもちろんのこと、自己分析に関連した面接での質問にも対応できるし、さらには志望動機の文章や言葉にも落ちていく。志望動機での「その会社のどこに惹かれたのか?他社には無い魅力は何か?」の部分では、自分の人間性や価値観との共有や共感が語られ、「その会社で貢献できることは何か?何を実現するのか?」の部分では、行動特性をどのように生かすのかが語られることになる。(志望動機の作成方法の最新版については2月中旬に公開予定。現時点での最新版は 志望動機の作り方(09年度版)http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-05-08

そろそろ就活病の症状が現われてきて、みなさんの余裕がなくなり始めている。しかも学校のテストとの日程の重なりもあり焦りもあるだろう。何をやったら良いかわからない。何も手がつかない。とりあえず、ゴーセツだけは行っておこうと思っていないか。まずはブログの就活指令に従って、週間計画表(http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-30)とエントリー企業リスト(http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01)を作成し、エントリーシート7モデル(http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-20)を整備し、そして今回の学生時代に力を注いだことの5つのシートを作る。順番はどうでも良いので試験前までに作ってしまう。就活イベントなんて行ってる場合じゃないんだ。

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2010-01-07 22:25  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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就活指令…エントリーシートと面接での自己PRの違い~フォーカス&ディープでエントリーシート以上にオリジナルのある面接での自己PRを完成させよ! [自己分析]

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自分の強みを知り自己PRを完成さ せよう!

日時:2012年12月13日(木)18:30-21-30
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多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で1位と2位を激しく争っている( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。やはり正月が明けると他のブログの常連さんも目が覚めたようで、あっという間に追い着かれた。でもサボっていた学生さんがこの1週間の遅れを取り戻すには2週間以上かかるだろう。みなさんは一歩リードしているので、自信を持ってこのまま突っ走ろう。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は以前にお約束していた、エントリーシートと面接での自己PRの違いについて考えたい。まずエントリーシートは、以前に使っていた例をそのまま掲載したい。また、参考として同じ人の学生時代に力を注いだことも掲載する。

【自己PR】
決して最後まで諦めない粘り強さで結果を残し存在感を示してきた。中学でのバレーボール部でレギュラーをつかんだことが拘りの原点にある。ボールを割れ物のように扱うように指導され床に落ちるまで諦めずにギリギリのところまでボールを追い続けた。この強みは、大学時代の留学、ゼミでのプレゼンテーション大会出場、軽音楽サークルの公演などに発揮され、いずれも大きな成功に結びつけた。特に留学では自分への甘えと努力しても報われない日々が続いて挫折しそうになったが、粘り強く勉強方法を工夫して、最後まで諦めず結果を残すことで存在感を示すことができた。今後は社会人として、競争と協力の世界の中での粘り強さを見つけ出し、オンリーワンな存在感を示していきたい。

【学生時代に力を注いだこと】
英語の勉強と留学である。小学生の時に見たテレビの影響を受けて国際舞台で活躍できる人になりたいと考えるようになった。大学生活では英語の上達とコミュニケーションを通じた文化の多様性を理解することを目標として、大学の交換留学制度を活用して米国に渡り1年半を過ごした。留学先では日本人との会話も英語を使うようにして、外国人のクラスメートとのコミュニケーションに積極的に取り組んだ。また、米国の政治・経済・文化などについて勉強し、日本の文化との比較などについてディスカッションやプレゼンテーション機会を多く作った。当初は英語のレベルの高さに苦しみながらも英語での留学日記ブログを作成するなどの勉強方法を工夫した。その結果細かな感情を表現できる語学レベルに上達するとともに、文化の多様性を認めることもできるようになった。自分から逃げずに自分を変化させ、他人から逃げずにコミュニケーションし、社会から逃げずに夢を実現するパワーを身に付けることができた。

これを面接で「それではまず始めに自己PRをお願いできますか?」と聞かれた場合どのようにアレンジしたら良いか?そもそもアレンジすべきなのか?みなさんの先輩の就活談、就職情報サイト、就活参考本では、エントリーシートと面接の表現を分けることは書かれていないだろう。一方でエントリーシートや履歴書の一部である自己紹介書で書いたとおり、面接でも同じことを話して良いものか悩んでいる人もいるだろう。

それはもう自分の判断次第である。「誰が正解?」ということはないだろう。最終的には自分のやり易いようにやれば良いと思う。私は、学生側と企業側の両方の立場から、どのようなPRがお互いにとって好都合であり、書類審査や面接がスムーズに流れるかを考えた場合の話をしたい。したがって、以下のやり方に必ずしも従う必要は無く、自分を信じてほしい。

まず、エントリーシートの自己PRから面接の自己PRに変換するあたり、注意すべき点は以下のとおりと考えている。
(1)自己PRの前に導入として自己紹介をする。以前に(自己PRの始まりは本当に「私の強みは…」で良いのか?http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-07-15)でも書いたが、自己紹介も自分を売り込むひとつの手段なので、2分程度の自己PRであれば30~40秒秒程度の時間を充てても良いと思う。それによって、緊張感が開放されたり、審査者の審査準備が整ったり、学生生活の全体像を表現できたり、その後の面接の材料になったり、いろいろな効用が期待できる。自己紹介の内容としては、大学、学部、専攻、出身地、大学生活の全容、趣味・特技・資格、就活の軸などを自然なカタチで配置する。
(2)エントリーシートの自己PRの強みの原点(ルーツ)の部分は、面接ではできるだけ簡略化する。場合によっては削除しても良い。
(3)エントリーシートの自己PRでは、PRする強みが大学時代に発揮された事例をいくつかあげる(広がりを見せる)ことを推奨した。しかし、面接ではフォーカス&ディープ(焦点を絞り、深く掘り下げる)の姿勢が大切となるため、その事例を絞って説明する必要がある。その事例が学生時代に力を注いだことになっていれば、ベターである。ただし、学生時代に力を注いだことの内容を全て話すと冗長になり、後から別の質問で「次に、学生時代に力を注いだことについて教えてください」と聞かれる場合もあり、全く同じことを繰り返すことになってしまう。ここでは、PRする強みとの関係とその強みがもたらした結果だけを簡単に説明する。
(4)エントリーシートの自己PRで書いた今後の強みの伸ばし方や補い方については、強みを再度繰り返して印象付けると共に、未来の夢と希望を乗せて決意と喜びの表情で話す。
(5)「…以上です。よろしくお願いいたします。」で結ぶ。

上のエントリーシートの例を面接での自己PRに変換すると以下のとおりとなる。
『まず、少しだけ自己紹介させていただきます。私は大阪出身で小さい頃からスポーツと音楽に関心を持ち、それを通じて多くの友人に恵まれました。これからも人とのコミュニケーションを大切にしたいと考えコミュニケーションを勉強するためにR大学の社会学系学部に入り、社会心理学を専攻しております。大学では米国への交換留学、軽音楽のサークル活動、フィールド中心のゼミ活動などに積極的に取り組むことで充実した学生生活を送ることができました。現在は、人のためになる仕事そして達成感のある仕事を軸にして就職活動を進めております。それでは、PRに移らせていただきます。これまでの人生を振り返りますと、やはり自分の強みは、決して最後まで諦めない粘り強さで結果を残し存在感を示すことができることです。中学時代の厳しい部活動がその原点にあります。この強みは、大学生活の全ての経験に発揮されてきましたが、特に米国への留学を含めた英語の勉強には大きく生かされたと思います。留学では自分への甘えと努力しても報われない日々が続いて、途中で挫折しそうになりましたが、粘り強く勉強とコミュニケーションの方法を工夫して諦めませんでした。その結果、現地での専門科目を選択するレベルに達し、良い成績と高い評価を残すことができ、外国人クラスメートとも政治・経済・文化・社会についてディスカッションできるレベルとなりました。そして、共に大学から交換留学に来ていた日本人の中でのリーダー的存在として日本人からも外国人からも努力の人として認められるようになりました。今後は社会人として、競争と協力の世界の中での自分らしい粘り強さを見つけ出し、いつでも、どこでも、いつまでもオンリーワンな存在感を示すことで、新しい価値を生み出していきたいと考えています。以上です。よろしくお願いいたします。』

エントリーシートは、大風呂敷を広げて、いろいろな自分を知ってもらう機会とする。そして、面接では、面接官の記憶の中に自分を記号として刻印してもらえるようにフォーカス&ディープ(焦点を絞って、深く掘り下げる)を心がける。エントリーシートと面接は、基本的に目的も狙いも違うのである。エントリーシートを提出した後は、面接前にエントリーシートを見直すのではなく、面接の前の日までにフォーカス&ディープを考えてアレンジし、頭の中にインプットしてほしい。ただし、インプットとは丸暗記ではない。イメージトレーニングを通じて、フォーカス&ディープ・バージョンのコンテンツ(目次)を頭に叩き込むのである。

面接での自己PRでは、エントリーシート以上に他人との差別的優位性が顕著になるように、オリジナルのある自己PRを考えてほしい。だから…お隣のブログにあるような自己PRのパターンを見て切り貼りしている暇なんてないんだよ(笑)。

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2010-01-05 20:29  nice!(2)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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就活指令…エントリーシートや面接での難題を解く鍵~考えたことのないことや考えたくないことを日頃から考えろ! [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で未だナンバーワンである( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。正月が明ければ定位置に戻ると思うので、あと2日間で読者が増えることを期待している。…にもかかわらず、前回の記事の始まり方の間違いに先ほど気がついた。ゴメンンサイ。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

今日も正月期間ということで少し短めにしたい。今回は難題を解く鍵について考えたい。勘違いしてほしくないのは、「あなたを動物に例えれば何ですか?」「あなたならこの会社の新商品をどのような方法で売りますか?」「この日本には何本の電信柱があると思いますか?」などの人を試すようなくだらない?質問ではない。

「あなたは何のために働くのか?(あなたにとって仕事とは何か?)」
「あなたがこれまでやこれからの人生で探し求めているものとは?」
「あなたが社会人として最終的に達成したいことは何か?」
等のことである。

自分のことなのに、よくわからない。イメージがつかないというか、イメージすること自体が無駄なような気がして、誰かのまねをしたり、就活本から盗作したりしてしまうのである。これまでの人生もそんなに理詰めで考えて生きてきたわけではないので、それはその時になってみないと良くわからないと思い込んでいるのである。それで超適当に、少し格好の良い言葉を使って無難に誤魔化してしまうのである。

はっきり言っておくが、これらの難問にどれだけ真剣に考えて応えられるのか、それが大きな勝負の分かれ目になることを自覚してほしい。確かに、このような難問は考えるのは疲れるし、自分で思いついたこともなんとなく稚拙な感じで突っ込まれたら崩れてしまいそうだし、みんなもどうせそんなに真剣に考えていないだろう…と思ってしまうだろう。でもそんなちょっとした不真面目さが大きな苦しみや悲しみに変わっていくことを今一度自覚すべきなのである。

企業の面接官や役員は、将来的にこの会社を背負って立ってくれる可能性のある人を高く評価する。つまり、未来を見通して、この会社を発展させてくれる人を捜し求めている。言わば、「未来発展請負人」が自分のこれまでの道を冷静に振り返りながら自分の将来や未来を見通せる人でないと困るのである。会社のことを自分のことのように、あるいは自分のこと以上に真剣に考えてほしいのに、こんな質問に全う(マットウ)に応えられないようではとてもじゃないが安心して会社を託すことができないと思ってしまう。

多分、このような就業・就職観、人生観、社会観などはこの就活でほとんど始めて考え始めたことだと思う。これまで真剣に考えたことがないので「よくわからない」のは当然のことである。みんな始めはよくわからない。「少しだけ考えた」人を「凄い!」と思ってしまうことも当然のことである。自分も少しだけ考えれば同じように誰かに「凄い!」と思ってもらえるようになる。この先何が起こるかわからないので考えるだけ無駄だと醒(サ)めてしまうの当然だろう。周りの無責任な大人が多すぎて一緒に未来のことを真剣に考えてくれなかったからである。

自己PRや学生時代に力を注いだことなど目の前にあるエントリーシート、企業による勉強会・セミナー・説明会、OBOG・会社訪問、筆記試験対策…いろいろとスケジュールが詰まっていて、余裕なく就活しているので、このような難問については寸前まで考えたくない気持ちもあるだろう。しかし、これらの難問は時間をかけて考えて、出し尽くして、整理して、言葉に換えて、改善していくため、かなりの時間がかかってしまう。盲目的に目の前にある就活に必死になっている人ほど、このような難問に対応できず、結局、就活のピーク期を過ぎたあたりに自分の甘さに気づいてしまうのだ。

それでは今からこのような難問に対する自分なりの回答を得るためにしなければならないことは何だろう?それは、まずはじめに今までの自分であえて見てこなかったところからメスを入れるのだ。これまでの主要な経験を振り返り、それらの事実ではなく、どのような状態にあることが幸せだったのか?それはなぜか?、どのようなことに成功したのか?その成功の要因としての自分の思考や感情はどのようなものだったのか?同じように失敗はどうだったのか?自分が大切にしてきた価値、行動、人間性はどのように変遷してきたかのか?その変遷にどのような事実、思考、感情があるのか?…何か…頭痛がするように面倒くさいことを頭に巡らし、言葉として出し尽くしてほしい。

そして次に未来のことも考え尽くそう。仕事のイメージ、職場のイメージ、報酬のイメージ、昇進・出世・独立などのイメージ、社会人としての未来のイメージ、家庭を持つイメージ、…などを「なぜ?なに?」を繰り返しながら、最終的にその先に求めていることを同時に考えるのである。人の役に立つために真面目に働く、その先に何があるのか?自分がリーダー的な役割を担うことで、その先に何があるのか?…イメージが現実的にならないのは、その先にあるものが見えていないからである。何度も何度もこれを繰り返すと自分の未来のありたい姿やあるべき姿(他人が自分にこうあってほしい願う姿)が見えてくる。

例えば、何のために働くのか?ということを少しだけ考えてみると、
←給料をもらうため
→なぜ給料が必要なのか?
←食べるため
→なぜ食べる必要があるのか?
←生きていくため
→なぜ生きていくのか?
←何かを残すため
→何を?なぜ?残したいの?
←自分という人間が貴重な存在であり、存在感を示したから
→自分の存在感って何?
←人に信頼を得て、人をまとめること
→その先に何があるの?
→他人の成長、自分の成長、状況を変える新しい価値観の創出

実際には、こんな単純ではないと思うが、このようになぜ?なに?を繰り返しながら、最後の出口を設定する。これらの応えは、先程言ったことを整理しておくと自ずと答えが出るようになる。仕事のイメージ(なぜ働くの?)、職場のイメージ(どんなところで、どんな環境で働きたいの?)、報酬のイメージ(どれぐらいの給与や待遇を望んでいるの?)、昇進・出世・独立などのイメージ(どのように地位を確立していきたいの?)、社会人としての未来のイメージ(そのような社会人を目指すの?)、家庭を持つイメージ(いつぐらいに、どのような家庭を持ちたいの?)…

結局、自己分析が不足しているということなんだと思う。なんとなく表面的な自分に対する答えがある程度出るとそれでやめてしまう。しかし「未来発展請負人」の自己分析に終わりは無い。そして「未来発展請負人」の究極の自己分析である自分のことを冷静に考えてこなかったこと、考えられないこと、考えたくないことなどを真面目に考えた人だけが、難関をクリアすることができる。幸せの入口の扉をそこに見つけることができるだろう。

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2010-01-02 23:40  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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学生時代に力を注いだことを本気で添削します!パート5 !~外国人と共感できる英語力を身に付け、ビジネスで通用する英語力を理解する~ [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でナンバー2を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。いよいよ今年もあと4日。みなさん、宿題はできいるかな?(就活指令…今年中に準備しておくべきエントリーシートの7モデル(宿題)の発表 http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-20)これができなければ、ツケはどんどん溜まっていくのでご注意あれ。

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今日は「学生時代に力を注いだこと09年秋冬版」(http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-18) に基づいて投稿いただいた「学生時代に力を注いだこと」の評価シリーズの続きをお送りしたい。

【学生時代に力を注いだこと05】便宜的に番号を入れました
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①コミュニケーションを重視した使える英語を目標に、力を入れて取り組みました。②始めたきっかけは、2点あります。③1点目は外国人が多い東京で一人暮らしを始めたので、外国人と交流できる機会を活かそうと思ったから、④2点目は社会がグローバル化していく中で、将来ビジネスの場で英語をできた方が有利だと考えていたからです。⑤留学生と友人になる、コメディドラマから日常英会話を学ぶ、NHKニュースは英語で聴くなど日常に英語を取り込む工夫をこらし、その結果日常会話程度ならできるようになりました。⑥英語ができれば海外へ旅行できるという自信と、自分の知らない世界を知りたいという思いから、6カ国、放浪しました。⑦この経験から日本とは異なる他国の考え方を文化から生で感じ取り、広い視野で物事を見るとともに、バックパッカーと交流する中で、見知らぬ人にでもフレンドリーに話しかけられる人間になりました。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

まず、全体の評価をすると、いつも言うことだが、全くエネルギーを感じない。「日常会話程度ならできる」という表現は遠慮もあるかもしれないが、この言葉が全体の文章に悪い影響を与えてしまっている。あまり力を入れた感じを受けず、他人よりも少しだけ関心を持って取り組んだ程度にしか伝わってこない。エネルギーについては力を注いだことの目標を設定をして、その目標の達成に向けて出した成果が明らかになることで、エネルギーが生まれる。つまり、目標設定という「高さ」に向かうことで「エネルギー」の値もどんどん上昇するのである。しかし、上の文章では明確な目標が見えない。「コミュニケーションを重視した使える英語」の目標が曖昧であり、この経験や取り組みを始める前の英語力も判断できないので、目標の妥当性が評価できないのだ。

「学生時代に力を注いだこと」では、
(1)大学時代に「社会人に近づいた大学生」として
(2)最も時間をかけて取り組んだことを
(3)どれぐらいのエネルギーをかけたのか
を明らかにすることで、その人の
(A)人間性や
(B)行動特性や
(C)価値観(大切にしていること)
が浮き彫りになる。

投稿していただいた文章を見ると、どれぐらいの時間とエネルギーをかけたかよくわからず、大学生としての留学生との交流もどのようなカタチであったのかを全く推測できない。人間性、行動特性、価値観もよくわからなかった。さらに先日のトピックである(学生時代に力を注いだことで問われる3つの大切なこと http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-26)でテーマにしたチームワークや協同についても書かれていないが、留学生との交流やバックパッカーとの交流をうまく表現できれば良いと思う。

流れは悪くないが、「エネルギー」「行動特性」「チームワーク」がいずれも不明であり、「力を注いだこと」としてはゼロ点評価である。でも心配はない。伸びしろが100点あるのだから。

今回、みなさんと共有したいことは、上で指摘した「始まる前の英語力…」の部分、つまり「使用前&使用後」の変化の明確化についてである。学生時代に力を入れたことのコアとなる「目標設定」の妥当性は、目標設定前の状況や環境がわからないと、その目標設定の妥当性が評価できない。例えば、英語について考えてみると、そもそも英語が全体的に苦手なのか、話すことだけが苦手なのか、カタコトなら話せるのか、日本人となら話せるのか…それらの状態によって力を注いで目指すべき目標は大きく変わってくる。元々英語が得意だったのか、苦手だったのかで目指す目標も違い、もちろん結果も違うことは明らかだ。

学生時代に力の注いだことについて、「スケールの大きさ(小ささ)」を気にする人がいる。スケールが大きくないと認めてもらえない(読んでもらえない)のではないかと不安に感じているようだ。もちろん企業によっては大きなスケールの経験を高く評価する人はいるが、必ずしも大きなスケールの経験者がその企業が求める行動特性(コンピテンシー)を持ち合わせているわけではない。むしろ、スケールの大きな経験者ほど、自信を持ちすぎて詳細の分析ができていないことも多く、細かい質問を突っ込まれて対応できなくなるシーンもよく見た。また、大きなスケールの経験者は入社後に会社の体制やポリシーに不満を抱く分子になることも多く、モティベーションやインセンティブが大きく下がり、ダメな社会人になってしまうケースも多々見てきた。だからスケールの大きさなんてあまり気にする必要は無い。

スケールの大きさには関係なく、目標設定前の状況や環境を理解した上での妥当な目標の設定と目標の達成による状況や環境の大きな変化がより重要になる。ここで言う「妥当な」は「無難な」ではなく、「できるだけの多くの時間とエネルギーを注ぎ込んだ場合の」ということである。英語の勉強で考えられる例としては、「以前より英語には関心があったが、人前で英語を話す勇気がなく、会話に関する苦手意識を持つようなった。そこで、大学生になり、外国人とお互いの国の文化の違いを英語の会話を通じて理解できるレベルを目指し…こちらから積極的に外国人に話かけて、最初の会話の時点でその人が生きる文化や価値観を聞きだせるになった。。」などである。

ここでひとつ注意すべきことは、これまでにもブログで書いてきたが、「当初から組織がバラバラで、組織の立て直しに力を注ぎ、その組織は再生した。」のパターンは学生時代に力を注いだことの内容としてふさわしくない。なぜなら、(組織として)エネルギーメーターがマイナスからゼロになっただけである。再生した後の組織で何を経験したのかを書いてほしい。その経験の中で、苦労したことや工夫したこととしてその立て直しを表現すれば良い。

また、「学生時代に力を注いだこと」のコンテンツ(目次)については(就活指令…エントリーシートはこう書け!パート1~コンテンツ思考で行こう09冬版バージョンアップ~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-16)を参照してほしい。そこでは、以下のコンテンツ例を紹介している。
a.背景・経緯、
b.具体的内容・目標、
c.目標を達成するために期待される成果、
d.成果を出すために取られた活動、
e.目標を阻害する課題と解決のための工夫、
f.実際の成果と目標達成度、
g.人間として成長したこと

それでは①~⑦の内容についてのコメントをして、その後、a.~gのコンテンツと対照させたい。
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①コミュニケーションを重視した使える英語を目標に、力を入れて取り組みました。②始めたきっかけは、2点あります。③1点目は外国人が多い東京で一人暮らしを始めたので、外国人と交流できる機会を活かそうと思ったから、④2点目は社会がグローバル化していく中で、将来ビジネスの場で英語をできた方が有利だと考えていたからです。⑤留学生と友人になる、コメディドラマから日常英会話を学ぶ、NHKニュースは英語で聴くなど日常に英語を取り込む工夫をこらし、その結果日常会話程度ならできるようになりました。⑥英語ができれば海外へ旅行できるという自信と、自分の知らない世界を知りたいという思いから、6カ国、放浪しました。⑦この経験から日本とは異なる他国の考え方を文化から生で感じ取り、広い視野で物事を見るとともに、バックパッカーと交流する中で、見知らぬ人にでもフレンドリーに話しかけられる人間になりました。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

①上でも指摘したように、目標設定前の状況や環境を明らかにして目標を明確化してほしい。
②③④は目標設定の背景や前提のように書かれているが、目標設定そのものに取り込むべきだろう。外国人との交流やグローバル化に対応できるレベルの英語力をつけることを目標として設定することが望まれる。もし対応できるレベルに至ってない場合は、「外国人との交流に対応できる英語力」+「将来のグローバル化に対応できる英語力をつけるためにこれらから取り組んでいくことが見えるようになる」を目標として設定するなどの工夫をする。
⑤英語の勉強に関する活動が書かれているが、上でも指摘したように力を入れたエネルギーを表現できるようにする。留学生と友人になる、コメディドラマを見る、ニュースで英語を聴くという活動は「力を入れた」というよりも「時間を見つけて取り組んだ」のレベルである。また、上でも指摘したように、「日常会話程度ならできるようになる」は絶対ダメ。
⑥海外旅行でどこでどの程度の英語を使えたのかを表明する必要があるだろう。
⑦「見知らぬ人にでもフレンドリーに話しかけることができる」は安易だと思う。「人間としての成長」はもっと大きく、深い変化があったと思う。

a.~gのコンテンツと対照させると、
a.背景・経緯…書いてあったことは、背景・経緯というよりは目標設定の要素である。
b.具体的内容・目標…上で指摘したとおり、目標を明確化すること。
c.目標を達成するために期待される成果…目標が曖昧なので考えられていない。目標←成果←活動を再度整理してみよう(学生時代に力を注いだことを本気で添削します!パート2 !~女性剣士ここに見参!~http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-20)を参照。
d.成果を出すために取られた活動…cと同じ。
e.目標を阻害する課題と解決のための工夫…活動と工夫の両方の要素を取り込んでいるように思える。活動と課題は明確に分けて、課題については目標の達成を阻害するレベルのことを書くこと。
f.実際の成果と目標達成度…目標の明確化とともにエネルギーを出し尽くした場合の最終到達点を意識して達成度を考えること。
g.人間として成長したこと…前半は良いが後半は深みがない。

①~⑨、a.~g.の指摘を含めて、脚色するとこのような修正例になる。
『英会話の勉強である。中学以来、英語に関心を持ち積極的に勉強してきたが、人前で英語を話す勇気がなく、会話に関する苦手意識を持つようなっていた。そこで、大学生になり、外国人とお互いの国の文化の違いを英語の会話を通じて理解できるようになることを目標として設定し、将来的にはグローバル化の進展とともにビジネスシーンで使える英語を話せるようになるためのヒントを得ることも課題として設定した。この目標を達成し、課題を解決するためには、実際に外国人との生きた会話ができるようになること、ボキャブラリーやスラングなどを充実させて文化を表現できること、そして自身の英会話の課題を明らかにすることなどで結果を出す必要があった。そこで大学内の留学生をお世話するボランティアなどで話す機会を持ち友達を増やし、テレビやデータダウンロードのサイトから英語のニュースを聴く習慣をつけ、海外のドラマや映画を英語のみで理解できるようになるまで見続けるなどを実践し、時間の許す限り英会話の勉強に取り組んだ。自分が伝えたい英語を話せるようになるまで多くの恥をかいたが、留学生の友人やバックパッカーで知り合った仲間がその勇気を称え常に陽気に励ましてくれることに支えられた。その結果、こちらから積極的に外国人に話かけて、最初の会話の時点でその人が生きる文化や価値観を聞きだせるになった。そして、将来的に英語を駆使できるビジネスマンになるための論理性と対話(往復)性に富んだ会話が必要であることを認識できた。この経験から、世界の人を知ったことによる自分の小ささを自覚できるようになり、そして、それぞれの人が生きている文化や社会を認めることのできる心の余裕を持つことができるようになった。今後はさらに進化した英語が話せるようになるための勉強方法と時間の使い方を考えていきたい。』

使用前&使用後…
現在、自分が書いている「学生時代に力を注いだこと」を再度確認していただいて、力を注いだことの前後関係を明らかにさせて、その目標設定が妥当であるか考えてほしい。達成から逆算した無難な目標を設定していないかを点検してほしい。逆算していたとすれば、無理矢理に全ての目標をクリアしたと言わずに達成率を下げて、達成に至らなかった考え方の甘さなどを今後の社会人あるいは人生の課題として設定すれば良い。

昨日より今日、今日より明日、「学生時代に力を注いだこと」の内容が進化するように、投稿への指摘を自分への指摘として消化してほしい。先輩やセミナーで見てもらい合格点をもらっているからといってそれを信用してはいけない。その先輩やセミナーはあなたの幸せなどは考えず、「こうすれば有利」「こうすれば通過する」などの何の根拠もないイメージでチェックしているからだ。自分が納得するレベルまで引き上げよう。今年のうちに。

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2009-12-28 23:06  nice!(2)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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学生時代に力を注いだことで問われる3つの大切なこと [自己分析]


多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でベスト3に定着している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。もうクリスマスも終わりアクセスが増えるかと期待していたら…みなさん就活をボイコットしている感じで。いやこのサイトだけのボイコットならそれで良いのだけれど…。この厳しい時代に、自分で首を絞めているような感じで。でも、このブログを「今日」読んでいる人は大丈夫だね。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は「学生時代に力を注いだこと」シリーズで企業側が求めていることについてお話ししたいと思う。これまでは、「学生時代に力を注いだこと」をみなさんがどのように書けば良いのかという視点でお届けしてきた。今回は、企業としてはどう書いてほしいのかという視点でお話ししたい。

ほとんどの企業では「学生時代に力を注いだこと」をエントリシートの課題としている。企業によって求めていることは違うと思うが、3つのことは共通していると考えている。

まず一つ目は、(学生時代に力を注いだこと/学生時代に力を入れたこと/学生時代に頑張ったこと 09年秋冬版 ついに発表! http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-18 )でも書いたように、「エネルギー」である。エネルギーの秤(ハカリ)の針が大きく振れることを期待しながら文章を読んでいる。

最初から最後まで振れることなく終わってしまうものもあれば、針がマイナスに振れてゼロに戻ってるものもあれば、針がマイナスに振れて戻ってこないものもあれば、最初は大きく振れるが最後にはゼロに戻ってしまうものもある…つまりいずれもゼロ点であるが、これらがだいたい90%以上を占める。多少針がプラスに振れてそのままのものが10%未満。つまり、針が大きくプラスを示して終わるケースは非常に少ない。実際、今年に入って、と言っても今年ももう直ぐ終わるが、針が大きくプラスを指して終わった文章に未だ出会っていない。この1年間だけでも相当の数の「学生時代に力を注いだこと」をチェックしたつもりであるが、「これは凄いエネルギーだ!」と思ったことがなかった。

考え方によっては、「学生時代に力を注いだこと」でエネルギーメーターが大きくプラスを示すケースが非常に少ないということは、まだまだチャンスがあるということだ。ひょっとすると、100年に一度の大不況は単なる言い訳に過ぎず、自らチャンスをつかみに行っていないということではないのか?と思ってしまう。できていない人が多いのだから、自分はできるようになろうと思ってほしい。今年のうちにね。

ところで、その針の示し方が重要である。(エントリーシートで学生時代に力を注いだことを書くときの大切な終わり方~エントリーシートで唯一本当の結論が最後に来る設問~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-12-24)でも書いたように、文章の後になればなるほど重要なことが出てくる。つまり、エネルギーメーターは、いきなりプラスに振れるのではなく、徐々にプラスの方向に移動していくイメージであり、最後読み終えたときに最頂点に達しているということになる。

二つ目の共通要求項目は、行動特性の明確化である。これは「それなりの」就活参考書であれば書いてある当たり前のことである。ただし、この「明確化」が実はとても難しい(これはどの参考本にも書いていない)。例えば、「リーダーシップを発揮すること」の行動特性を明確にしたい場合、文中に「…ここで私は持ち前のリーダーシップを発揮し…」と書くのはあまり関心できないのである。その理由としては、わざとらしく、嫌味な感じがするということと、それはこちら(企業側)で判断することなので文字として書かなくていいよという気持ちになるのである。つまり、「リーダーシップを発揮すること」は文章全体から強く感じることであり、またどこの部分を読んでもリーダーシップの発揮できる雰囲気を感じさせないといけないのである。

難しいと思うかもしれないが、それはリーダーシップを発揮することに自信が無ければ難しいが、明確化する行動特性に自信があれば文章の最初から最後までリーダーシップを発揮する自分を表現できるはずである。自信がない人は、本当の自分の行動特性を追い求めてみよう。

ここで、自己PRと学生時代に力を注いだことが被るという悩みを持っている人がいると思う。それには二つのパターンがあって、一つは自己PRの強みを証明するエピソードが長すぎて、それが学生時代に力を注いだことになってしまう場合、もうひとつは、自己PRの強みが学生時代に力を注いだことの行動特性にもなってしまう場合である。前者はあまりエピソードにとらわれず強みについての差別的優位性を示すようにする。後者は上で言ったようにその行動特性を言葉にするのではなく全体からその行動特性感じさせる表現を工夫することが大切なのである。

最後の共通点…実はこれが今日のトピックで一番伝えたかったことだ。それはチームワークや協同思考である。個人での勉強、研究、活動などを「学生時代に力を注いだこと」の題材にしている方にとっては、ちょっと辛い話であるが、実はそうなのである。やはり、企業活動というのはチームワークや協同思考で成り立っているため、協調性という行動特性ではなく、どうしても行動特性の基本姿勢としてチームワークを求めるのである。

つまり、好むとも好まざるとも、チームワークの大切さを理解して行動している姿勢を求めている。もっと個性を大切にしてほしいと思うかもしれないが、企業に取ってみれば「個人よりも企業」なのである。そして「企業よりも社会」と言った日本を代表する立派な経営者がいたが、なぜか今の時代のイケテナイ大企業の経営者はそこまでは考えている余裕が無い。社会が大切だという振りはするが、実は真剣に考えている人は意外に少ない。とにかく企業が発展すれば良い。社会がどうあろうと個人なんて関係なく企業さえ良ければ良いというのが本音なのだ。だから、企業ためにチームワークを乱さずに団結して成果を出してほしいと思っている。それは、これまでに活躍して人(コアコンピテンシー)が、決まってチームワークを大切にして結果を残してきた人だからである。

もちろん、個人主義を謳っている会社もなくはないが、それでさえもプロジェクト思考を求められるの協同・協業はマストであり、特に新卒採用についてはチームワークや協同はほぼ100%求められるといっても良いだろう。

個人での勉強、研究、活動を「学生時代に力を注いだこと」の題材としている人に、題材の変更や話の中でチームワークや協同を無理矢理に捻じ込めとは言わないが、チームワーク優先姿勢を示すことができないことは、やはり「マイナス」と考えてほしい。しかし、マイナスだから変更したり嘘をつくのではなく、そのマイナスをカバーして上回るぐらいのエネルギーと行動特性を表現する覚悟をしてほしいということだ。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
あなたの一票が人気ブログランキング・就職部門に登録しているこのブログに投票され、サイトにつながります。決して、人気を上げることが目的ではありません。気持ちを共有できる仲間をみんなで増やして、レベルを上げていきましょう!投稿記事は tateyama@inter-works.biz に送ってください。お待ちしています。

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2009-12-26 23:34  nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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みんなの自己PRを本気で添削します!パート21 ~ゼロから100ではなく、ゼロから無限大にできる人~ [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でベスト3をキープしている( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。やはりクリスマスイブの奇跡は起こらず(笑)、2位止まり。データ的には1日約50名の人がこのサイトに初めてアクセスしているが、そのうち継続して毎日読んでいる方は約1名未満!1週間ごとに読んでいる人が約5名!…がんばろ。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は投稿いただいた方のリクエストに応えて、自己PRの評価シリーズの続きをお送りしたい。順番待ちの方、今しばらくお待ちを!

【自己PR21】便宜的に番号を入れました
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①他者を巻き込み、可能性を引き出すことで結果を出し続けることができる。②この特徴は、中学校での3年連続優勝した合唱コンクール指揮者、高校のクラス全員による欽ちゃんの全日本仮装大賞出場を経験したことで形成された。③代表として、クラス全員の可能性を引き出すために目標から逆算した役割をメンバーと共有すると、モチベーションが向上し、当初の案とは異なるアイデアが生まれた。④このモチベーション向上によるアイデアを勢いのみで実行した、全日本仮装大賞出場の感動が特徴を形作った。⑤この特徴を大学では、有志での老舗漬物企業と共同した商品企画や研究活動において成長させた。⑥特に商品企画では、学生と企業の相互理解を徹底し、お互いの可能性を引き出すために第3者の協働を考えるようになった。⑦既存の調達先にはなかった米農家・お茶屋を新たに巻き込み、京漬物お茶漬けセット新商品を企画した。新商品は企業の中で3ヶ月売上トップを達成することができた。⑧これにより大きな自信を得て、大学院での研究活動の更なる飛躍に繋がっている。⑨今後は、さらに大規模のチームを率いて斬新なアイデアを創出し、社会に変革をもたらすことで、必要不可欠な人間として成長し続け、多くの人々を幸せにしたい。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

まず全体的なことを言うと、文章の流れは良く、力強さも感じるのだが…本当にアピールしたいことが「他者を巻き込み、可能性を引き出すことで結果を出し続けることができる」ことなのか疑問が残る。この人の強みはもっと他のことではないのかな?と思ってしまう。この導入文が経験やエピソードから逆算されているように感じるからである。

文章からイメージできたことは、
(1)企画などを一から考えることが好き
(2)みんなと一緒にやりたい→デカイことができるような気がする
(3)他人の意見を聞くことで幅を広げる
(4)どうせやるなら中心的存在として課題を整理したい
ということである。もしこれで導入文を組むとすれば、「ゼロから創り上げることにこだわりを持ち、より大きな結果を求めて多くの人と積極的にかかわり、チームをまとめあげることに力を発揮できる。」そんな感じがした。簡単に言うと、個人としてのゼロから100ではなく、チームで取り組むことでゼロから∞を創れるリーダー…というところかな?言い過ぎ?いずれにしても、もう一度導入文を見直した方が良いだろう。

今回、もう一つみなさんと共有したいことは、「…メンバーと共有すると、モチベーションが向上し、当初の案とは異なるアイデアが生まれた。」の部分である。良い意味でとても印象に残った部分である。人の話に耳を傾けて良い意見はどんどん取り入れていく。いや、良い意見でなくても可能性があれば取り入れた後で良いものに変化させていく。この姿勢はできそうでなかなかできない。しかも、社会人としても、非常に大切な姿勢である。

上司を経験した立場で考えると、責任が重くなればなるほど、自分がリスクを負える範囲を超えると、良い意見があっても耳を傾けなくなりがちである。それはそれで軸がしっかりとしているので良い気もするが、進歩がない。時には、良い意見ならばリスクをしっかりと引き受けて大きなチャンスを狙いにいくことも大切だ。また、「良い意見でなくても可能性があれば取り入れた後で良いものに変化させていく」ことは人材を育成する時に良く使った方法である。本人のモティベーションは上がり、振り返ると当初はそんなに良い意見でなかったことに本人自らが気づき、成長を遂げていく。そこに信頼感が生まれる。

投稿をいただいた方が、どのような気持ちでこの部分を書かれたのかはわからないが、特に格好の良いことを書いてやろうなどとは思っていないだろう。とても自然にサラッと書かれてあるように思えたからである。こういう部分がとても印象に残ることがある。社会人としてもとても大切なチカラや資質であり、しかもわざとらしくなく自然な感じである。「状況や環境に応じたコミュニケーション力があり…」や「常にPDCAのサイクルを意識し…」や「チームの和を大切にし…」などの陳腐でわざとらしい言葉を使わずに、自分の言葉で自分のことを知ってもらうことが一番良いと思う。

何が自然で何が不自然なのか?それはその時の情景を思い浮かべることができるかどうかである。印象深い言葉は、その情景が思い浮かび、しかも社会人としての再現のシーンまでが浮かんでくる。しかし、陳腐でわざとらしい言葉では何も思い浮かばず、表裏のある学生イメージだけが強く残るのである。イケテル企業の役員や人事は、百戦錬磨の兵(ツワモノ)ばかりで、みなさんの想像の遥かに超える眼力がある。自分でもイメージできないような借りてきた言葉ではなく、みなさんのことが本当にわかってもらえる言葉を探そう。

それでは順番に見ていこう。対照させるため再度掲載した。
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①他者を巻き込み、可能性を引き出すことで結果を出し続けることができる。②この特徴は、中学校での3年連続優勝した合唱コンクール指揮者、高校のクラス全員による欽ちゃんの全日本仮装大賞出場を経験したことで形成された。③代表として、クラス全員の可能性を引き出すために目標から逆算した役割をメンバーと共有すると、モチベーションが向上し、当初の案とは異なるアイデアが生まれた。④このモチベーション向上によるアイデアを勢いのみで実行した、全日本仮装大賞出場の感動が特徴を形作った。⑤この特徴を大学では、有志での老舗漬物企業と共同した商品企画や研究活動において成長させた。⑥特に商品企画では、学生と企業の相互理解を徹底し、お互いの可能性を引き出すために第3者の協働を考えるようになった。⑦既存の調達先にはなかった米農家・お茶屋を新たに巻き込み、京漬物お茶漬けセット新商品を企画した。新商品は企業の中で3ヶ月売上トップを達成することができた。⑧これにより大きな自信を得て、大学院での研究活動の更なる飛躍に繋がっている。⑨今後は、さらに大規模のチームを率いて斬新なアイデアを創出し、社会に変革をもたらすことで、必要不可欠な人間として成長し続け、多くの人々を幸せにしたい。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

①上でも指摘したように、導入文としてわかりやすく、慎重に、力強く表現できるように再考してみよう。
②合唱コンクールと仮装大賞によって形成されたというのは言い過ぎではないか?「かなり強められた」ことは確かだと思うが、それより以前に合唱コンクールと仮装大賞での創意工夫やリーダーシップを発揮するチカラが育まれていたように思える。
③上でも書いたとおり良い文章だと思う。
④③が良かったので、逆にこの④は言いたいことが伝わってこなかった。
⑤どうしても「有志」が気になる。どんな有志なのだろう?こんな活動までに踏み込める有志をイメージできない。
⑥⑦は詳しくて良くわかったが、エントリーシートの自己PRとしては少し細かすぎるように思える。
⑧有志の取り組みと大学院のつながりがよくわからなかった。
⑨良いと思う。

不明な点などは脚色して修正案を示すと以下のとおりである。
『ゼロから創り上げることにこだわりを持ち、より大きな結果を求めて多くの人と積極的にかかわり、チームをまとめあげることに力を発揮できる。この特徴は、幼い頃から作ることや組み立てることが得意で、中学時代の3年連続優勝した合唱コンクールの指揮者や高校時代の全日本仮装大賞出場などの経験を通じて人とのつながりによるエネルギーを実感する中で、育まれてきた。常にリーダー的存在となり、メンバー全員の可能性を引き出すために、目標を一致させてその目標を達成するための活動や役割をメンバーと共有することを心がけている。それによってメンバー全員のモチベーションが向上し、当初のアイデアや目標などを遥かに上回るレベルの高い成果を生み出していくことができる。この特徴が大学時代に最も発揮されたのは、友人が始めた老舗漬物企業と共同した商品企画や研究活動に参加したことである。特に商品企画では、既存の調達先にはなかった米農家・お茶屋と連携し、京漬物お茶漬けセット新商品を企画して、大成功を収めることができた。⑨今後は、さらに大規模のチームを率いて斬新なアイデアを創出し、社会に変革をもたらすことで、必要不可欠な人間として成長し続け、多くの人々を幸せにしたい。』

自分のことをどれだけ相手に伝えることができるかはとても難しいことである。自分を良く見せようとすればするほど、相手には見透かされる。自分の経験を鮮明に思い出し、その情景を素直に表現するところから始めて、相手もその情景が共有できるように、相手に伝わる言葉に変えていく必要がある。

それができないで悩んでいる人も多いと思うが、悩んでいるだけでは前に進めない。ノートにどんどん本当の自分、伝えたい自分、知ってほしい自分を書き出して、それを表す情景とつなげていく。そして、それをいろいろな人に聞いてもらうことで、「相手に伝わる言葉」に変化させていく。昨日より今日、今日より明日、前に進めばそれで良い。1日の進歩が少なくても、諦めずに真面目にやっていれば、自分が納得できる自己PRができるようになるタイミングと自分にとっての優良企業と出会うタイミングとが必ず一致するようになっているからである。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
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2009-12-25 23:25  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 
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みんなの自己PRを本気で添削します!パート20 ~メンバーのベクトルを一致させてリーダーシップを取れる人~ [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でベスト3である( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。昨日は断トツだった1位と2位が入れ替わって、ようやく自己PRばかりやっている場合じゃないと気がついたのかもしれないね。それにあんまり他人の自己PRを見過ぎると悪い影響を受けて自分らしさが出せなくなる。昨日より今日、今日より明日と自己PRが進化すればそれで良い。

それが就活で学ぶべきことであり、生きているということなんだ。このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は…自己PRばかりやっている場合じゃないと言っておきながら、投稿いただいた方のリクエストに応えて、自己PRの評価シリーズの続きをお送りしたい。順番待ちの方、今しばらくお待ちを!

【自己PR20】便宜的に番号を入れました
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①まず自分から動かなければ成長することは出来ないと考え、成長する為の努力を惜しみません。②それは中学でも高校でもキャプテンを任されましたことが原点です。③高校でキャプテンになった時、チームはばらばらでした。④そこで私は問題点を考え、ミーティングの方式を一新するなど様々な方法を考えて意識と環境を変える努力をしました。⑤徐々にでもその効果は表れ、チームに初めて一体感というものが生まれたことを体感しました。⑥同時にチームと私自身が大きく成長出来ました。⑦大学ではテニスサークルに入り、ここでも自らすすんで20回以上の行事の幹事や企画をやりきりました。⑧自分が主導となり部活動やサークルの行事が成功した時の達成感が新たな努力を生み、私が成長出来る機会だと気づきました。⑨このような強みを生かして厳しい環境でも努力をし続け、主体的に行動することで、周りの人間も巻き込んで成長できる人間として、私は会社と共に伸びていきます。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

まず全体的なことを言うと、他人との差別的優位性のある特徴が伝わってこない。つまり残念ながら自己PRになっていないということかな。原因としては、導入文で伝えるべき特徴がいまひとつはっきりしないこと、特徴のルーツ(原点)を探るのは良いが長すぎること、大学時代の経験の書きぶりが薄くて特徴を証明できていないこと、これからの自分にオリジナル性が無いこと…等である。ちょっと頑張って、しっかり立て直してほしい。

今回、この投稿を通じてみなさんと共有したいとことは、ルーツを表現する時の適切な長さと、特徴を証明する活動の結果の効果的な表し方についてである。

まず、一つ目の、ルーツの長さであるが、投稿文では文章の半分が高校時代のキャプテンを務めた話が書かれている。基本的に自己PRの本筋は、現在の他人との差別的優位性を表すことにあるので、高校生の頃の大過去のことが半分を占めるのは適切ではない。

確かにhttp://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-27 などでルーツの大切さを書いている。現在のことなんてほとんど聞いてないよ!とまで書いているが(笑)、これは必ずルーツのことは書けよ!というメッセージであり、現在のことを書くな!と言ってるのではない。現在の細かいことに拘りすぎず、特徴のルーツを掘り下げることで、現在のことを細かく書かなくても概要を書けば鮮明に見えてくるということだ。

ルーツは必ず書いた方が良い(と私は思う)が、その長さは短くて良い。ただし、意味が通じなければ意味がないので、効果的に短くすることを考える。例えば、投稿文では、「中学・高校での部活動のキャプテンとして、メンバーが同じベクトルを共有することにリーダーシップを発揮し、チームも自分も確実に成長できたことがその原点にある。」程度で良いだろう。もっと短くするとすれば、「中学・高校での部活動のキャプテンを通じて成長の場を与えられたことが原点にある」でも通じるだろう。意味が通じて、その昔のイメージを少しだけでも読み手や聞き手が思い浮かべてくれたらそれで良い。ルーツは特徴のオリジナル性を求めているので、少しでも読み手や聞き手がイメージしてくれれば、その時点で既にオリジナルが生まれたことになる。

もう一つ共有したいことは、投稿文の「…自らすすんで20回以上の行事の幹事や企画をやりきりました。」の部分に見られるように、特徴を証明する活動の結果の表し方についてである。この20回が多いのか、少ないのか、適正なのかよくわからない。本人としては、飛び抜けて多い!20回以上もできるなんて、他の人では絶対無理!と思っているに違いない。しかし、エントリーシートを読み側としては、何年間で?月に何回のペース?他の人がやると月に何回ということになるの?と考えてしまう。しかし、修正版に年に何回、月に何回を書けと言っているのではない。「非常に多い」ということを効果的に表せということである。例えば、「今までは季節的な恒例に留まっていたイベントや企画について、チームの結束やまとまりが必要な時に積極的に実行し、メンバーの近況を毎月共有できる体制を整えた。」などの本当のことで臨場感を出し、勝負する。

基準や指標として数字を出せば具体的になると思われがちであるが、その数字が大きいか小さいかの判断を読者や聞き手ができない場合は、逆効果になる。「関西のサークル大会で準優勝!」「毎週1回は必ずミーティングをして…」「100人の観客が集まり…」「アルバイトの中で売上がトップになり…」…等、明確そうで実は明確ではない表現に気をつけよう。

それでは順番に見ていこう。対照させるため再度掲載した。
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①まず自分から動かなければ成長することは出来ないと考え、成長する為の努力を惜しみません。②それは中
学でも高校でもキャプテンを任されましたことが原点です。③高校でキャプテンになった時、チームはばらばらでした。④そこで私は問題点を考え、ミーティングの方式を一新するなど様々な方法を考えて意識と環境を変える努力をしました。⑤徐々にでもその効果は表れ、チームに初めて一体感というものが生まれたことを体感しました。⑥同時にチームと私自身が大きく成長出来ました。⑦大学ではテニスサークルに入り、ここでも自らすすんで20回以上の行事の幹事や企画をやりきりました。⑧自分が主導となり部活動やサークルの行事が成功した時の達成感が新たな努力を生み、私が成長出来る機会だと気づきました。⑨このような強みを生かして厳しい環境でも努力をし続け、主体的に行動することで、周りの人間も巻き込んで成長できる人間として、私は会社と共に伸びていきます。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

①上でも指摘したように、具体性に欠ける。成長することに拘っているのならば、どのような成長なのか、その成長のために何が必要なのか、その成長の先にあるものは何なのか…しっかりと自己分析をやってほしい。それができればオリジナルが発揮できるようになる。それと細かいことであるはるが、「為」は漢字で書かない。
②いきなりキャプテンではわからない。「部活動の」が抜けている。
③④⑤⑥上で指摘したように、長すぎる。長い割には伝えたいことが伝わってこない。ここで伝えたかったことを①に凝縮させる。
⑦上でも指摘したように20回以上ではよくわからない。
⑧言いたいことはなんとなくわかるが、この文章でアピールしたいことは何か?
⑨間違っていないがアピールになっていない。そのように考えている人はたくさんいる。そのたくさんいる人の中で自分が違うことは何だと思うか?

不明な点などは脚色して修正案を示すと以下のとおりである。
『チームのメンバーと共に、チームが置かれた状況や環境を変えることにリーダーシップを発揮できる。そのリーダーシップによって個人もチームも成長し、さらに状況や環境を改善することを心がけている。この特徴は、中学・高校での部活動のキャプテンとして、メンバーが同じベクトルを共有することにリーダーシップを発揮し、チームも自分も確実に成長できたことがその原点にある。大学時代には、テニスサークルでの幹部としての活動、ゼミでの研究発表、飲食店でのアルバイトなどにその特徴が発揮され、さらに大きく成長し、常にレベルの高い学生生活を送ることができた。特にテニスサークルの活動では、チームのメンバーが大学生活のコミュニケーションの中心としてサークルを位置づけることができるようにリーダーシップを発揮した。具体的には、これまで季節的な恒例に留まっていたイベントや企画について、チームの結束やまとまりが必要な時に積極的に実行し、メンバーの近況を毎月共有できる体制を整備した。将来、社会人としてもリーダーシップを発揮してメンバーとともに状況や環境を変えていけるように、今まで以上に多くの人の文化を受け入れることができる力をつけていこうと思う。』

リーダーシップという言葉も難しいものだ。それは日本語の「統率する」という簡単な意味だけでは済まされない難しさがあるように思える。身勝手だらけの人間たちに「何らかの一致」を求めながら、全体を見たり、個別を見たり、いろんなことが求められるのだ。しかし、リーダーシップを取るべき人が、前に出ずに他人のリーダーシップを冷ややかに見てしまうと、いつの間にかリーダーシップがうまく取れなくなる。リーダーシップを取るべき人は、リーダーにならなくても、リーダーの気持ちがわかる人間としてリーダーを支えなければならない。そうすれば、次の機会にリーダーの役割を与えられた時に、良いパフォーマンスを示すことができるだろう。是非、グループディスカッション選考で実践してみてほしい。

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2009-12-23 20:04  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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就活指令…エントリーシートで問われる「チャレンジ」の意味を理解せよ! [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でベスト3を維持している( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。2009年もあと残すところわずかとなったが、今年中にこの定位置から抜け出すのがなかなか難しそうだ。読者からのリクエストでTOPページを整理してみた。読者が増えてランキングをクリックしてくれる人も増えることを期待しながら。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日はエントリーシートでよく出題される「チャレンジ」という言葉をテーマとしたい。自己PRでも「チャレンジ精神」という言葉を使っている人も多いと思うので、今一度その意味や使い方について理解を深めてほしい。

「学生時代にチャレンジして達成したことについて教えてください」
「今までの人生での最大のチャレンジは何でしたか?」
「チャレンジ精神が湧いてくるのはどんな時ですか?」
等、チャレンジについては、エントリーシートや面接審査でよく聞かれる。

しかし、その答えを良く聞いてみると、チャレンジになっていないことが多い。辞書を見ると、チャレンジには「困難な問題や未経験のことなどに取り組む」という意味がある。まさにそのとおりで、「困難」や「未経験」が伴うものであり、そんなに簡単でないことは確かである。

みなさんの答えを見ていると、「試みた」という「トライ」の意味で捉えているようで、とても軽い感じになっている。「チャレンジ」と「トライ」では意味も違うし、使い方も違うし、その結果も全然違ってくる。比較的軽い気持ちで試みたことと、困難を乗り越えたことを一緒にしてはいけない。

私が常日頃教えている「チャレンジ」は、「目標のまだまだ先にあり、到達することがかなり難しいことに対して、成功を目指して取り組むこと」である。そんな簡単には「チャレンジは成功しました!」とはならないのである。チャレンジャーがチャンピオンを倒すのが難しいように、チャレンジャーは負けて当然であり、もしチャレンジャーが勝つような番狂わせがあるとそれは大きな驚きであり、チャンピオンが負けた嘆きにもつながるのである。

上のことを整理すると、
(1)チャレンジは目標よりもかなり上にあること
確実に達成できそうな目標よりも上のことであり、到達できないかもしれない地点を意識する。到達確率としては10%未満と考えた方が良い。それぐらい難しいレベルなのだ。
(2)チャレンジは達成ではなく成功であること
チャレンジには、成功か失敗かのどちらかの結果が伴う。80%の達成率でもチャレンジは失敗なのである。チャレンジの成功か失敗かは認めなければならないが、成功していなければチャレンジが成り立たないということではない。チャレンジしても成功しないこともある。いや、成功する確率の方が低いだろう。
(3)チャレンジの成功には驚きがある
「チャレンジは成功しました!」ということを聞いて読者が驚くかどうかが重要な基準となる。「それは凄いことをやりましたね」「ちょっと考えられない成功ですね」「正直驚きました」という言葉を引き出したい。なぜならその後に続く言葉が「その成功の再現をこの会社でも実現してください」なのである。

ということは、上の問題「学生時代にチャレンジして達成したことについて教えてください」は間違いということになる。チャレンジは達成ではないからだ。しかし、これは実際にあった有名企業のエントリーシートの問題である。それだけでイケテナイ企業だとわかってしまうが、このように言葉の使い方が正確ではない問題も多いので気をつけよう。イケテナイ企業は問題の意図を考えずに毎年の恒例として使っていることが多い。でもみんなは設問の意図を自分で考えて正確に答えられるようにしよう。

ところで、みなさんが書いている「チャレンジ」についてもこの機会に良く見直してほしい。みなさんがチャレンジしたことは、目標よりも上にあることか?成功や失敗の明確な結果が出ているか?そしてその結果に驚きや嘆きがあるか?ほとんどの人が、「そこまでは…」と思ってしまうだろう。そして、書くことがなくなってしまうのである。困ったな~。。。となる。

そんなに深く考えていないイケテナイ企業もあるが、イケテル企業の担当者はそれも計算済みなのである。「きっと、チャレンジしたことなんてないだろうな~、無難に生きているに違いないのだから。」と思っているのである。言わば、企業からの挑戦状である。考え過ぎかもしれないが、その挑戦状に立ち向かう気持ちで表現してほしいと思う。

そのために、チャレンジについて表現するポイントを下のようにまとめてみた。
(1)まず、目標よりも上のチャレンジを設定する。よく思い出してほしい。学生時代のいろいろな経験の中で、目標より上を目指したことがあると思う。多分、成功しなったから忘れているだけである。とりあえず、成功しなかったことでも良い。高い志を持って取り組んだことをいくつかあげてみよう。その中で、より高いレベルを目指し、より成功に近づき、より周りを驚かせたことを選択する。

(2)次にそのチャレンジを成功させるために何に取り組んだのか整理してみる。成功したと言える場合は、成功に結びついたいくつかの取り組みを全て挙げて、重要な順番に並べてみる。そしてそれらの取り組みが成功に与えた影響の割合を考えてみる。もし必ずしも成功とは言えない場合でも、同じように取り組みを整理して、成功するためには何が必要だったのかについても考えてみる。

(3)チャレンジを成功させるために乗り越えなくてはいけない壁がいくつかあったと思うが、その中で一番高かった最後の壁を乗り越えられたチカラは何だったのかを考えてみる。ここには自分だけでは解決できない周りの協力や支援が必ず存在している。自分ひとりでは決してチャンピオンには勝てないのである。成功しなかった人も同じように壁について考えてみる。ひょっとすると周りの協力がなかったので成功しなかったのかもしれない。

(4)そして、そのチャレンジによって自分が人間的にどのように変わったのか、チャレンジ前の自分とチャレンジ後の自分を比較して自分の言葉で表してみる。

やはり「チャレンジ」を成功させるための最大のポイントは(3)であり、「周りのチカラ」なのだ。それなりに高いレベルの目標であれば、自分が120%頑張れば達成できるかもしれないし、ハードルの低いチャレンジであれば自分ひとりのチカラで成功できるのかもしれない。しかし、自分では到達が厳しく難しい相当高いレベルを目指すとなると、自分だけのチカラだけではなんともならない。120%ではなく200%のパワーを出し切れば良いと考えるかもしれないが、肉体的にも精神的にも限界が近づき、結局は周りに迷惑をかけることになる。周りとの信頼関係や絆などが生み出すエネルギーやパワーによって、そのチャレンジは成功に近づくのである。

ここまでは「必ずしも成功にしていなくても良い」ということを前提に話をしているので、設問が「学生時代にチャレンジして成功したことについて教えてください」ならば困ったことになる。この場合は二つの方法が考えられる、一つはチャレンジのレベルを落として、自分にとってかなり厳しく難しい到達点であったことを説明する方法である。もう一つは、良い意味で開き直って、必ずしも成功ではなく、いやむしろ失敗だったがチャレンジの意味があったことを伝える方法である。どちらが良いのかは設問の内容や状況によっても違うのでなんとも言えないが、「人が驚くような成功の経験がありません」だけはダメであることは確かである。

また、自己PRで「チャレンジ精神」を掲げている人も、今一度見直してほしい。それは「好奇心」や「トライ精神」ではないか?自分ひとりのチカラでは、とても成功に結びつきそうもないことに懸命に努力をして、成功を目指す気持ちや姿勢が常にあるのかを考えてほしい。一見非常に便利な言葉に感じるが、実はとても難しい要求のある言葉なのである。

ゴールよりも先の自分では到底叶わないようなレベルを見つめて、まずはそのゴールに近づき、そこから何らかの周りチカラが作用して、成功につながり、周りが驚く状況になる。それがチャレンジである。このブログの読者は、まさに今、就活を通じて幸せになるためのチャレンジの途上にあると思う。私がそこに作用する何らかのチカラになれれば幸いだ。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
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2009-12-22 23:23  nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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みんなの自己PRを本気で添削します!パート19 ~限界を設定せずにチャレンジを継続できる人~ [自己分析]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門でベスト3である(http://blog.with2.net/link.php?803911 )。友達からもベスト3なんて凄いじゃないかといわれるが、まだまだ上がいるし、実のところ満足していないというと、こんな文章で贅沢だ!と言われた。がんばろ。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は投稿いただいた自己PRの評価シリーズの続きをお送りしたい。順番待ちの方、今しばらくお待ちを!

【自己PR19】便宜的に番号を入れました
投稿抜粋ココカラ///////////////////////////////////////////////////
①私は行動を起こす際に物事に限界をつけず挑戦し続けることでより良い結果を達成し、さらなる可能性を見出すことができます。②この特徴は3年間続けている結婚式場でのアルバイトを通して、日々お客様の意見に耳を傾けることで小さなことから少しずつ改善していき、それがお客様の満足につながるという経験から得られたものです。③所属しているアコースティックギター部ではどんなに納得のできる演奏が練習でできたとしても、本番ではその演奏ができるとは限らないので直前まで繰り返し練習しました。④さらに、語学学習を通して自分の新しい可能性を見出しています。⑤半年間の留学ののち、帰国後に受けた英語のテストでは予想外に点数がとれず悔しい想いをしました。⑥テスト結果を分析した結果、リスニングとスピーキングの力が弱いことに気付き、映画を見たりラジオを聞いたりとできる限り英語に触れるように努力しました。⑦すると帰国直後よりも英会話が聞きとれるようになり、ホストファミリーと連絡を取った際も「発音がうまくなったね」と褒められました。⑧今後はこの特徴をさらに強化し、目の前で起きた問題を粘り強く解決していくだけではなく、自ら問題提起をして改善していける環境を作っていきたいです。
///////////////////////////////////////////////////投稿抜粋ココマデ

まず全体的なことを言うと、いろいろな話は出てくるが、結局何をアピールしたいのかがよくわからなかった。①を読んでそれを証明する文章が出てくると期待したが、「限界を考えずにチャレンジを続けることができる人」という印象はほとんど残っていない。残った印象としては、「留学したのにリスニングとスピーキングがの試験結果が悪かったってどういうこと?遊びに行っただけ?」で終わってしまう。きっと、そんなことはないと思うので、①の導入文を再度見直して、説得力のある文章を考えてほしいと思う。

①の強みや特徴は説明しきれなかったが、結婚式場のアルバイト、アコースティックギター部、留学の話がわかったことで、学生生活をイメージすることができた。どのような働きぶりで、どのようなキャンパスライフで、どのように海外に成長を求めたのかをもっと知りたくなる。そういう意味では、①とのリンクを説明できなかったことがとても残念である。

本人としては、いずれの経験にも全て、「限界を考えずにチャレンジを続けること」ができていると思っているだろうし、文章としても表現できると思い込んでる。もちろん、詳しい具体的なことは面接で表明することで解決していけば良いが、相手の理解を促す最低限の説明は必要になる。やはり怖いのは、様々経験が評価されたとしても、①を説明しきれないことを自己分析の甘さと考えられて、その矛盾が審査の点を下げてしまう可能性があるからだ。

ここでみなさんと共有したいことは、やはり「見直し」についてである。このブログも見直しの時間が少なく、誤字脱字や文書矛盾が多々見られる(笑)ので、あまり偉そうなことは言えないのだが、みなさんが「見直し」の意味をあまり理解していないと思われるので、共有したいと思う。みなさんにとっての見直しは、日本語の標記の誤りを正すことにのみ重点が置かれている。「意味が通じているか?」「自分の言いたいことは伝わっているか?」「これを読んだ人は何を思うか?」「これを元に面接されたらどう応えるか?」「他の設問との矛盾は無いか(軸がぶれていないか)」などはほとんど考えていない。

意味が通じているか?
…意味が通じないと、それ以降は読んでくれないと考えよう。
自分の言いたいことは伝わっているか?
…意味が通じていても自分の言いたいことが伝わっていなければ意味がない。面接ではそのギャップを埋める時間はない。
これを読んだ人は何を思うか?
…このエントリーシートは誰が読むかをイメージする。人事の社員以外でも、他部署の人、管理職、役員などいろんな人がこの文章を読んであなたをイメージしている。
これを元に面接されたらどう応えるか?
…エントリーシートを元に面接されることが多い。面接で内容を訂正している場面などない。
他の設問との矛盾は無いか(軸がぶれていないか)?
…軸がぶれるといろんな疑問が生じる。疑問が生じると信頼関係が崩れ、その先にある面接には進めない。

見直しとは、日本語の間違いに気づくことだけではない。自分が責任を持って、相手を納得する文章を提供できるかどうかを確認することである。そのためには、どのように確認すれば良いか?もちろん、2回、3回読み返すことも大切であるが、「読み方」を変えることが大切にある。今までの見直しは。「自分」が読んでいた。これからの見直しは、「読み手のつもりで読む」ということである。自分ではなく他人が読んでいるところをイメージして、その文章を評価するのである。

実は、私も昔は日本語を書くのが苦手だった。中学・高校と国語で良い成績をとった記憶がない。文章を書くことが好きになったのは、コンサルタントとして文章を書くことが大切な仕事になってからのことだ。でも、他人に伝わる文章を書けるようになるまで、かなりの時間がかかった。何度も上司(チームリーダー)にレポートをつき返され、何度も何度も文章を読み返して、修正を重ねてみんなに納得してもらえる文章が書けるようになった。最後の最後は、チームリーダーになったつもりで読み、その文章のコメントを考えるようになっていた。

これは就活のエントリーシートだけのことではないないだろう。他人の気持ちになって考えることは、人間として大切なことであり、他人と分かり合える唯一の方法かもしれない。

それでは、順番に見ていこう。
①「さらなる可能性」の意味が良くわからなかった。
②結婚式のアルバイトでいきなり身についたものではないだろう。あなたの20年間で育まれた人間性、行動特性、価値観などは影響しているはずである。きっとアルバイトを通じて、社会でチャレンジすることの「厳しさ」のようなものを感じたのではないだろうか。
③「…本番ではその演奏ができるとは限らないので…」の表現の仕方がよくない。「いくら練習しても本番でできないことが多くその練習の甘さを反省し、練習のための練習ではなく本番のための練習を真剣に考えた。」ということだろうか?
④やはり語学学習が唐突にでてくるので、つながりがわかりにくい。
⑤⑥上でも指摘したように、この留学を通じた語学学習を通じた「限界を考えずにチャレンジを続けること」との関係がよくわからない。映画やラジオを使ったことに何か限界を感じたのか?
⑦エントリーシートでは会話言葉は禁止…http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-11-24
⑧「自ら問題提起をして改善していける環境を作っていく」ことと①の関係がよくわからない。

不明な点などは脚色して修正案を示すと以下のとおりである。
『物事に自らの限界を設定せずにチャレンジを継続することで、より高いレベルの結果に到達することを目指し、その過程から得た反省や教訓を次の挑戦に生かすことができる。この特徴は、中学・高校時代の勉強で実力を上げていくための方法として身に付けたもので、生活の中でもこれを実践するようになっていった。この特徴をさらに強めたのは、大学時代に3年間継続した結婚式場でのアルバイト通じて社会での顧客満足度の厳しさを知り、より高いレベルの人間性を求められたことである。この特徴は、大学時代には、アコースティックギター部での公演を成功させるための厳しい練習、留学を含む語学学習で英語力を上達させるためのトレーニングなどに発揮された。特にギター部での活動では、技術的には雲の上のような存在がこの世にたくさんいる中で、諦めずに自分が上達する限界を作ることなく、公演でお客さんと感動の空間を共有できるように、練習を重ねた。常に練習の甘さを反省し、練習のための練習ではなく本番のための練習を真剣に考え、イメージトレーニングや模擬公演を試みて、公演の成功に繋げることができた。今後、社会人としては、限界を見失って周りに迷惑をかけたり、メンタル面での問題が起こらないように、むしろ「限界を知る」ことでチャレンジと結果の継続安定性も求めていきたい。』

限界を設定しない…つまり自分で自分の壁を作らないことは非常に大切であるが、社会人として生きていくこれからは、今までよりも広い視野で「限界を知る」ことも大切なことである。人間、若いときはあまり前後左右を確認せずに、エネルギー全開で突っ走ってしまうことがある。しかし、社会の中で生きていくためには、年齢とともに押し寄せる衰えと闘いながら、世のため人のために持続的に活躍することが求められる時が来る。瞬発力を効かせてパワーを爆発させるよりも、少しずつでよいのでスピードを上げて気がつけば他を圧倒している存在になろう。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
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2009-12-21 21:56  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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