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就活指令…有名大企業ではなく自分にとっての優良企業を見極める~本当のファーストベスト、チャレンジ、セカンドベストを設定せよ! [気づきなど]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で2位で1位を追いかけ始めた( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。一時は大きく引き離されていたが、こちらも訪問者が確実に増えているので、徐々に迫っていきたい。1日の訪問者は800人を超えた。昨日は最高記録の950人・3000アクセスだった。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて今日はプレエントリーと(本)エントリーする企業の難易度レベルについて考えていきたい。プレエントリーやエントリーの数やスケジュールの調整方法については、以前(就活指令…いわゆる「持ち駒」を絶やさないためのエントリーの方法~エントリー企業リストを作成せよ! http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-01)で説明した。今回は、一歩踏み込んで、どのレベルの企業を受けるのか?というとても簡単そうで難しい話をしてみたい。

実は昨日、このブログの読者で総合商社に内定し、今年の4月から働くことになる人(タックンと呼ぶ)と話すことができた。これまでの私のキャリアからも悪徳!商社マン(笑)とのつながりもあり、ブログ上でも実質的には何の価値も生み出さない商社のことをボロカス書いているので、そのあたりの話を聞きたかったのだと思う。

昼ごはんを食べながら、私の商社マンイメージとは全く違う、「勉強をする商社マン」「間接的利益を追える商社マン」「市民社会とのつながりを大切にする商社マン」をステップとして、将来はアホでお金持ちで自分のことしか考えられないような商社マンを見捨てて、新しい価値を追いかけられるようなキャリアに進めるようにアドバイスをした。

その間、約20分ぐらいでそのあたりの話を終わってしまい、残りのカフェでの約2時間ぐらいは、ほとんどこちらからの取材となってしまった。タックン、ゴメン!でも、とても貴重な話を聞くことができた。みなさんにとっては少しショックなこともあるかもしれないが、しっかりと受け止め
てくれることを期待して共有したい。タックンに感謝。

タックンは総合商社志望で、なんと危険なことに!総合商社しか受けていなかったらしい。内定を取った商社以外は残念ながらダメだったが、最終面接に近いところまで進んでいたとのことである。内定を取った商社の同期内定者、出身大学内での商社内定者、そして最終面接に進んでいった人の特徴を考えてもらったところ、大きく分けて二つのパターンに属する人が多いということがわかった。実は、それは初めてわかったことではなく、私がキャリアオフィスにいたころも、そのパターンが顕著だった。

ひとつは、留学や海外在住の経験者あるいは英語力が優れた者である。国際人としてセンスが高く評価されるということだろう。もう一つは、体育会部活動の経験者である。やはり商社マンは高い目標を持ち、ロイヤリティ(帰属意識)を大切にして、バイタリティを必要とする場面が多くなるので、体育会系の人の評価は依然として高い。

ただし、もう一つ共通して持っておくべき特徴がある。それは、「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」なのである。今の自分を支えている揺るぎのない軸がなければ、留学や海外在住の経験者であろうと、英語力が優れていようと、体育会部活動の経験者であろうと、ダメだということである。

実際、タックンも大学入試で志望が叶わなかったことをバネにして、米国への交換留学、帰国後も塾講師、外部有識者ゼミにも所属するなど、充実した学生生活を送っていた。話をしていても、しっかりとした軸を持っていて、自信に満ち溢れ、自分が世界のビジネス環境や価値観や変えるんだというエネルギーが伝わってくる。

商社を志望している人で、留学や海外在住の経験者あるいは英語力が優れた者ではなく、体育会部活動の経験者でない人にとってはちょっとショックだったかもしれない。でも、それが100%ということではないが、大きな傾向があることは否めないので、それらの経験者に劣らないような、国際人としての素質と比類なきバイタリティを示すことができるように工夫してほしいと思う。もちろん、それらの経験者の人でも、「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」でなければなかなか難しいということを自覚してほしいと思う。

さあ、ここで改めて考えたいことがある。自分の実力のレベルの見極めである。例えば、総合商社を志望している(どちらかというと憧れている)が、留学や海外在住の経験はなく、英語力も人よりも優れているわけではなく、もちろん部活動などやっていない人がいたとする。でも、その人は居酒屋のアルバイトで店のために大きく貢献し、稼いだお金で学費や生活費を工面していた。周りからの信頼も厚く、人間的も非常に好感の持てる人材である。さて、この人は、はたして総合商社を志望企業の中心とすべきだろうか?

もちろん、総合商社の審査を受けることは問題ない。むしろ受けるべきだろう。自分のバイタリティがどこまで通用するのかを試してみれば良い。ただし、総合商社を中心に持ってくるのは賛成できない。中心ではなく「チャレンジ」としてあるべきだろう。中心に置くべき自分にとっての優良企業群「ファーストベスト」は違う可能性が高い。勘違いしないために言っておくと、ここで言うファーストベストとは、いわゆる超主観的な「第一志望」ではない。企業研究・分析を進めた上で客観的に判断した優良企業群を言う。(就活指令…第一志望を決めることに意味があるのか?~全ての企業を第一志望と考えろ!~ http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2010-01-06

それでは、どうすれば、「ファーストベスト」の企業を見つけ出し、「チャレンジ」として企業を設定できるのであろうか。必ずしも、総合商社にように内定者の特徴を共通化することはできない。むしろ、総合商社は共通化しやすい業界と言えるので、他の業界や企業の内定条件の共通化は至難の業だろうだろう。そこで、先程の総合商社のところで出てきた内定者に共通する特徴である「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」は大きなヒントになる。

みなさんは、まず自分のことを「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」だと思うだろうか?そして、同じ業界や企業を受ける周りの友達と比べてどうだろうか?友達よりもしっかりと太い軸があり自信に満ちているだろうか?自分が志望する業界や企業の内定者の話を聞いてみてどうだろうか?その人と同じぐらいの軸を自分も持てるだろうか?自分もこんなに自信を持って後輩に語りかけることができるだろうか?自分が志望する業界や企業のOBOG・社会人を訪問して、数年後このような軸を持てる人間に成長できるだろうか?その人の学生時代の軸や自信はどうだったのだろうか?…そのように考えてみる。

こういう就職活動を続けていると、自分の「ファーストベスト」が見えてくる。自分の軸と自信の身の丈に合った企業群が見えてくる。それは決して「大企業である有名企業」ではないかもしれない。コマーシャルでやっているようなBtoC(企業・消費者間取引)企業ではなくあまり有名ではないBtoB(企業間取引)企業なのかもしれない。自分のファーストベストがどのあたりのレベルなのかをしっかりと判断しなければならないのである。今、私はみなさんにとてもきついことを言っている。「自分の実力に合った企業を中心に持って来い」と言っているのだ。

もちろん、「自分の実力以上が求められる企業を受けるな!」と言っているのではない。受けた方が良い。言いたいことは、「自分の実力以上が求められる企業にチャレンジしている間に、ファーストベストの審査機会を失うことがないようにせよ!」と言っているのだ。

タックンは言っていた。「学生の身分である私にはそれは言えません。可能性はゼロではありませんから。」確かにそうである。企業も、大学も、OBOGも、内定者も、みんな「頑張れよ!」と言ってくれる。でも、実際のところは、無理なのだ。可能性は限りなくゼロに近いのが現実なのだ。そんなことを言えば、就職活動に失望するかもしれないが、それと向き合って生きていくことに大きな意味がある。タックンは決して無責任な人ではないが、「頑張れよ!」は今のこの100年年に一度の大不況を考えると、やはり無責任な発言になってしまう。少なくとも社会人には「可能性は限りなくゼロに近いが悔いを残さないようにチャレンジするが良い。ただし、自分のファーストベストを見失うな!」と言ってほしいものである。

私自身、留学経験もないし、海外在住の経験もなければ、英語が非常に得意というわけでもなく、体育会系でもない。大学時代には軸となる大きな経験など何もなかった。変な自信だけはあったけど。でも実際、国際開発コンサルティングの経営に携わっている。だから失望する必要はない。これからいくらでも取り返しはつく。

だから、今は自分の実力を冷静に見極めてほしい。つまり、「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」のレベル比較を勇気を持って進めてほしい。とりあえず、大企業である有名企業ばかりにプレエントリーしている人は、セカンドベスト(本当のファーストベスト)の企業のプレエントリーを進めてほしい。それは、大企業ではなく中小企業にプレエントリーせよ!と言っているのではない。一部上場の企業の中でも、BtoBのマイナーな企業は多く存在する。大学のキャリアセンターに行き、求人のデーベースで検索してみると良い。わからなければ、キャリアセンターに人に聞いてみよう!

タックンに聞いたみた。「なぜ学生さんはそんなに有名な大企業に拘るのだろう?」…「見栄、自慢、安定、大きい夢、存在感…」…そこで私はさらにこう続けた。「有名な大企業でなくても大きな夢は追いかけられるし、自分の存在感も示すことができる。仕事はどこでやるかではない。何をやるかだ。有名な大企業に入ったからと言って、安定は保証されているわけではないし、精神的に不安定になる要素が渦巻いている。見栄と自慢?その後に何がある?自慢して何が残る?自慢して気持ちよい時間を全部集めても24時間にも届かないよ。24時間じゃなくて24年間、いやいや48年間の幸せを考えようよ!」

タックン自身は「見栄、自慢、安定、大きい夢、存在感…」などと考える人ではない。それも一部あるかもしれないが、それよりも自分の大きな成長を求めて、世の中を大きく、幸せに変えていくことを考えている人なので、私の言葉の意味を全て理解してくれた。

新卒はほとんど全ての企業の審査を受けることができる人生でほとんど一回限りのチャンスである。だから、憧れの企業を受けることを止めようとは思わない。しかし、この不況の元での企業としての採用活動は、有名大企業もそうでない大企業も時期は同時並行に進んでいく。有名大企業が終わってから、セカンドベスト(本当のファーストベストかもしれない)のあまり有名でない大企業を受けようとしても手遅れになる。

みなさんの実力の程を理解しているわけではないが、今一度、自分のレベルをしっかりと見極めて、本当の意味での「ファーストベスト」を就活の中心に据え、可能性は低いが自分の成長のために審査を受ける「チャレンジ」を設定し、長期戦も視野に入れて「セカンドベスト」もフォローすることを決心してほしい。私は、社会人としての責任を感じ、「頑張れ!」とは言わない。「幸せになれ!」と言う。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、上や下にある人気ブログランキングあるいは→ここをクリック!
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2010-01-13 23:35  nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
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コメント 8

僭越ながら

毎日拝見させて頂いています。
この記事の「自分のレベルをしっかりと見極めて」という部分の”レベル”について少し詳しくお教えて頂けないでしょうか?
海外経験があり、体育会系であるということは商社においてレベルが高いということですか?(高いという言い方は正しくないかもしれませんが)それとも別の業界でも通じることなのですか?
いつもブログで勉強させて頂いているのでわからない部分は残したくないと考えています。不躾な質問ですが、よろしくお願いします。
by 僭越ながら (2010-01-14 23:30) 

ネッピー

僭越ながら さん
コメントありがとうございます。レベルとは、その業界や企業が必要としている資質にどれだけ近いか、あるいはその資質が読み取れない場合は、その社員の関係者がどの程度の「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」なのかの感覚的位置づけです。高い低いというよりも、近い遠いという感じでしょうか。
海外在住経験や体育会系部活動の経験について、商社においてレベルが高いというとはありません。海外ビジネスのセンスやビジネスを地の果てまでも成功させるバイタリティが高く評価される中で、海外在住経験や体育会系部活動の経験が「大きく」生きてくるということです。これは他の業界で通用することもあれば、全く関係ないこともあります。それは、その業界や企業の研究を通じて近い・遠いを判断すれば良いと思います。
by ネッピー (2010-01-16 01:46) 

sasaki

たてやまさん。お久しぶりです。

商社マンの2パターンは私も同感です。内定者やOBの方と会ってきましたが、私自身も、これを思ってきました。女性に関しては(人数が少ないからかもしれませんが)少し違う印象は受けました。
by sasaki (2010-01-16 01:53) 

僭越ながら

丁寧にお答え頂きありがとうございます。
高い低いではなく、近い・遠い、とてもしっくりきたのでありがとうございます。業界、企業研究をしていく中でネッピーさんがおっしゃられた近い・遠いを実感しています。
 そう思うと憧れって怖いです。気づかないうちに憧れに合わせて、近いような錯覚に陥っていた感じになります。幸せになるための落とし穴みたいなものでしょうか。
 うまくかいくぐりながらファーストベストを見つけたいと思っております。
これからもよろしくお願いします。
by 僭越ながら (2010-01-16 21:45) 

ネッピー

sasaki さん
コメントありがとうございます。記憶力が衰えているもので・・・リラックマのsasakiさんで良かったでしょうか?間違っていたらゴメンンサイ。
女性の場合も留学経験者が多いように感じていましたが、そうでもなさそうですか?ただ言えるのは、「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている」要素は男性よりも強いように感じました。本当は男女の差別は絶対あってはならないと思いますが、まだまだ日本では男尊女卑の採用判断が根深いです。筆記試験などでは、トップ50の大半を女性が占めるので、面接では男性に相当な下駄を履かせると聞いたことがあります。壁は厚いと思いますが、男女の差を感じさせない中性的存在感?を示して取り組んでください。ちなみに私の会社では7名のコンサルタントのうち、5名が女性です。うち子持ちが2名います。ワークライフバランスはこうあるべし!ということを見せつけられ、勉強させていただいています。
by ネッピー (2010-01-18 12:23) 

aquatimer

ネッピー様
 商社の内定を取りやすい人のなかで、「何か軸となる大きな経験があり、それに確固たる自信を持っている人」という点にとても共感できました。
 私も商社勤務の社員さんや内定者の方と何人かお話させていただいたのですが、こうしていきたいんだ!ということを、とても力強く語られる方が多いです。特に他業界の社員さんと比較すると顕著だと思います。
 私も今回の記事を読み、商社を真ん中にもってくることについては再考しようと思います。ただこれからも積極的に商社の方とお話させていただき、自信をもって語る姿勢からは多くのことを学びたいです。そして自分のファーストベストを見つけるべく、尽力したいと思います。
by aquatimer (2010-01-18 23:24) 

ネッピー

僭越ながら さん
コメント返信に対してのコメントありがとうございます。
「そう思うと憧れって怖いです。気づかないうちに憧れに合わせて、近いような錯覚に陥っていた感じになります。幸せになるための落とし穴みたいなものでしょうか。」
とても良く理解されている言葉が並び嬉しかったです。こういう正直な気持ちが表れている言葉をエントリーシートでも表現できれば良いですね。応援しています。
by ネッピー (2010-01-19 16:15) 

ネッピー

aquatimer さん
コメントありがとうございます。共感いただけて良かったです。
そうですね。そのとおりです。どんどん話して、いろいろな姿勢を吸収し、時には取捨選択し、社会人のモデルをたくさん持ってください。そうすれば、自分の理想の社会人像が見えてきます。応援してます。
by ネッピー (2010-01-19 16:20) 

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