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私が就活生の幸せを願う理由を告白します~どうか良いお年をお迎えください。来年は共に幸せを追い続けましょう~ [気づきなど]

多くのみなさんの大きなご協力のおかげで、現在人気ブログランキング・就職部門で瞬間風速的0時30分から23時まで、ナンバーワンとなった( http://blog.with2.net/link.php?803911 )。年末で他のブログもアクセスが低調であり、レベルの低い争いとなっているが、それでも瞬間的に1位を取れたことでアクセスが確実に増えている。皆さんに感謝している。ありがとう。

このブログは決してブログランキングで上位になることを目標としているのではなく、みなさんとともに、共感・共有できる仲間を増やすことが目的だ。書籍の執筆の都合で、このブログがいつまで続くかわからないが、今日も&今日こそ、みなさんにクリックしていただけれるように心を尽くしたい。

さて、今日は1位になったら掲載すると約束していたことを話したい。なぜ私がこのようにみなさんの幸せを願い、応援を続けているのか?ということである。できるだけ手短にまとめてみたい。

2000年にエンジニアリング系の開発コンサルティング企業から、社会開発・人材育成系の国際開発コンサルティングファームに誘われて転職した。このブログでも転職直後の苦労話については何度か紹介したことがあるが、今日は2006年に辞めて独立することになったあたりを話したい。これまで、あまり本当のことを話していなかったが、昨年あたりからようやく一部の人に話し始めている。文字にとして発表するのはもちろんこれが初めてのことだ。

2000年以降、規模の大きいプロジェクトを受注することと、若手人材育成のシステムを整備することを使命として与えられ、それらの実現に貢献し、成功に導くことができた。それらの功績が認められ、取締役・ジェネラルマネージャーに就任し、会社全体の経営戦略に関わるようになっていった。

経営戦略に関わるようになっても、それらの戦略の実践や戦術のリソースとして若手人材の登用を積極的に進めていた。ある日、海外の長期勤務のチャンスをつかんだ若手人材が私のところにやってきて、若手人材を登用するシステムへの感謝と企画提案書に対する的確なコメントへの御礼を話し始めた。若手がデビューできる少ないチャンスをつかむために厳しい指導はしたが、実際にそのチャンスをつかんだのは本人であり、私は当たり前のことをしたに過ぎなかった。その時の想いとしては、自分より遥かに能力の高い人たちが現場の幸せを実現できるようにその人たちにできるだけ多くのチャンスを与えたいということであった。

しかし…その若手が話しているのを聞いて、あろうことか腹が立ってきたのである。自分が整備したシステムにしたがって順調にキャリアを積もうと考えている若手にものすごく腹が立った。それはその若手の態度や言葉のことではない。自分は寝食を惜しんで身を粉にして働き続けて体はボロボロで、何度もリタイアを覚悟したというのに、今目の前に座り期待に夢膨らませて喜びに溢れているこの人は元気で、しかもあと30年近くも自分の理想を追い求めることができるんだ…。そう。紛れもなく、若手人材のへ嫉妬を感じたのである。ショックだった。開発が行き届いていない国の人々が幸せになることを嫉妬しているのと同じことである。国際開発の仕事に携わっているものとして、弱者への嫉妬を抱くなど決して考えてはいけないことなのだ。

これではいけない。なんとかしなければ。このままではダメな人間になってしまう。その当時は、取締役・ジェネラルマネージャーとしての仕事にとてもやりがいを感じていたし、それなりの報酬を得ていたとこもあり、辞めるという選択肢など考えたことがなかった。しかし、時を同じくして、経営者の会議で決算の利益処分の方法や今後の事業展開をめぐって他のボードメンバーとの考え方の違いが浮き彫りになっていた。多分、経営に関する問題だけでは辞めるという選択肢は存在しなかったと思う。そんな経営上の問題はどこにでもあることで、それらをうまく調整するのが私の役割であるはずだった。

ところが、若手人材への嫉妬は、次に日になっても、次の週になっても、次の月になっても解決しなかった。むしろ、もっと嫉妬深くなり、ついには、若手人材の不幸を喜ぶレベルに突入しそうなった時、「辞めよう。そして一からやり直そう。」と決めたのである。

もちろん、いろいろな方から引き止められた。経営者間での対立、プロジェクトの失敗、はたまた精神的な病…いろいろな噂が広がっていた。その時の私には「若手人材への嫉妬なんです」とは言えなかった。仕事に関しては、全てを共有して進めていたので、経営戦略を引き継ぐことができれば、特に迷惑をかけることもなかった。私の存在自体やネットワークが失われることは、会社的には「痛い」と思うが、こういう展開も企業が成長するための一つの過程なので、会社のことは何も心配していなかった。それでも本当の理由をいったところで理解してもらえないと思ったのである。

そこで私は、一からやり直すために、嫉妬に塗れた(マミレタ)世界で生きようと決めたのである。大学との関係から国際関連の部署からの引き合いもあったが、学生との接点を持ちながらその嫉妬と闘うために、あえてキャリアオフィスでの受け入れをお願いしたのである。専門職ではあるが契約職員のためこれまでの給与とは桁が一つ違う薄給であり、家を借りることもできずに実家を占領することになり、妻にも母にも大きな迷惑をかけることになった。しかし、この先、自分に言い訳しながら生きていくにはあまりにも長すぎるのであり、一からやり直す必要があったのだ。

2006年4月は就活の状況が非常に順調な時期であり、着任と同時に嫉妬に塗れた日々が始まった。有名大手企業から内定を取った学生が次から次へとキャリアオフィスを押しかけて、嬉しそうに、希望に満ち溢れ、内定報告をして帰っていった。自分の体調が優れないこともあり、その嫉妬は益々激しくなっていく。前の会社では優秀な秘書にも恵まれ、自分は頭を使うだけの仕事をしていたが、大学では全てを自分で完結しなければならなかった。精神的にも物理的にも厳しい日々がそれから半年ほど続いた。

その苦悩の中で、2007年1月に以前より計画していたコンサルティング・パートナーシップを立ち上げることを決意した。大学の契約を打ち切って、パートナーシップに専念することも可能だったが、やはりダメな人間ではイヤだった。イケテル社会人の前に、イケテル人間でありたかった。京都からの遠隔コントロールでマネジメントし、できるだけ各コンサルタントの裁量に任せることにした。

状況が変わったのは、2007年の夏に次年度の就活が始まった頃である。私は国際的に通用する人材の輩出に関するグループを立ち上げ、就職活動のアドバンスプログラムを任されていた。そのアドバンスプログラムに参加した学生さんとのコミュニケーションが嫉妬に塗れた私を救ってくれたのである。私はその頃から「幸せになるために就活をやるんだ」と言い続けていた。そんな時、そのプログラムのセミナーで一人の女子学生が「私…幸せになりたいです」と言うのが聞こえたのである。今でもそのシーンははっきりと覚えている。他の言葉は何も聞こえず、その女子学生と私にスポットライトがあたり、その声が私に響いたような光景である。何かドラマのような展開であるが、自分でも経験したことのないような衝撃だった。「内定を取るためではなく、幸せになるための就活」…その言葉もこの瞬間に確信した言葉である。

そのことが私の全てを変えた。嫉妬の鎧(ヨロイ)が外され、ただただ学生の幸せを願って生きることができるようになった。キャリアオフィスに相談に来られる学生がたとえ私のアドバイスを受け入れなかったとしても、キャリアオフィスから去る後姿を見つめながら、「きっと幸せになるんだよ」と心の中で呟けるようになった。

私は決して賢い人間ではなく、鋭い切れがあるわけでもなく、歳とともに柔軟性も失われつつあり、嫉妬なく人の幸せを願うことができるまで、1年半もの月日を要した。しかし、この1年半の人間修行こそが掛け替えのない大切なことに気づかせてくれたのだと思う。私にとっても家族にとっても苦悩の日々であったが、ようやく前に踏み出すことができるようになる貴重な期間となった。

これでようやく、国際開発コンサルティング・パートナーシップのマネジメントに専念できる人間となり、社会人となった。そして、こうしてブログを通じて、みなさんに愛情を込めて言葉を届けることができるようになったのである。

今日の昼間、そのプログラムに参加していた学生が社会人となり、このブログの愛読者(進路決定者)の方も含めて忘年会が開かれた。この記念すべき日に、毎年の大晦日昼間忘年会を開くことにした。いつまで続くかわからないが、私を立ち直らせてくれた人々への感謝は絶えることはない。本当にありがとう。そして、みなさん、これからもできる限り、ただただみなさんの幸せを願い言葉を届けたいと思う。どうか、良いお年をお迎えください。そして来年もどうぞよろしくお願いします。

(お約束!)この記事を読んで満足された方、納得された方、何らかの気づきを与えられた方は、そして、元気が出た方、勇気が出た方、笑われた方は、→ここをクリック!
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2009-12-31 23:29  nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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コメント 2

Arte

このブログからの知恵を活かして就職活動を続けてきました。内定を手に入れたら、いかに幸せになれるかという基準を頂点に置き、企業選択をします。幸せって何だろうかと考え、今日記事を読んでいました。面接ラッシュが始まる前に考えを突き詰めていこうと思います。
by Arte (2010-03-27 16:54) 

ネッピー

Arte
コメントありがとうございます。あらためて「幸せって何だと思う?」と聞かれたら難しいですよね。でも、いろんな幸せがあるから、どんどんノートに書き出して、なぜそれが幸せだと思うのかを考えてみると、なんとなく共通点が見えてきたりします。あるいは、これは学生さんに教えてもらったことなのですが、「幸せではない状況」や「これだけは避けたい状況」を書き出して、なぜそれが嫌なのか考えてみると、自分の求めている幸せが見えてくる人もいるようです。
要するに、自分としっかりと、いや、徹底的に、いや、決して目を背けずに向き合って考えることが大切なんだと思うんです。自分に自信がないと、今でもあまり向き合いたく無い時がありますが(笑)、そこを無理して向き合えばいつもそこには成長のチャンスがあります。
面接の一場面一場面が成長の場です。人間として成長し続けてください。それこそが就活の目的ですから。
by ネッピー (2010-03-30 03:08) 

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