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自己PRを証明する実績やエピソードはピカピカじゃないといけないの? [面接対策]

自己PRに出てくるエピソード

前回は、面接で効果的に自己PRをするために、簡単に全体を表す自己紹介から始めるのはどうかという提案をした。今回は、自己PRで話す「自分の強み」を証明する具体的な実績やエピソードはどのようなことをどの程度話すべきかを考えていきたい。前回の記事を読んでない方は、まず http://tateyama.blog.so-net.ne.jp/2009-07-15 を読んでほしい。

エピソードの数と深さ

そもそも、自己PRでダラダラとエピソードを話すのは賛成できない。リクルート星人は「自己PRでは、自分らしいエピソードを詳しく話して、自分のことをわかってもらおう!」と言っているが、本当にそうなのか?一つの実績やエピソードを聞いて、本当に自分のことがわかってもらえるだろうか。

例えば、結果にこだわる粘り強さをセールスポイントとする人がいて、自己PRで塾講師として生徒の成績が上がるように、小テストや生徒とのコミュニケーションを粘り強く繰り返して結果につなげたことを話したとする。

こう言われると私なら、大学内での活動で「結果にこだわる粘り強さ」はどんなことに発揮された?最近の出来事で「結果にこだわる粘り強さ」が発揮されたことは何?と質問したくなる。質問できる時間があれば良いが集団面接などでは時間がないので疑問を残したまま終わってしまうこともある。しかも、高い時給をもらっているのだから小テストなどの工夫や最低限のコミュニケーションは粘りによるものではなくて当然のことだろうと思ってしまう。また、もしそれらの大学内での活動や最近の出来事についての質問にスムーズに応えられないとすれば、自分の強みを考え直した方がよいだろう。自分の強みを間違っている可能性が高いからだ。

それではどうすれば良いのだろう?私の提案としては、「結果にこだわる粘り強さ」について、簡単にいくつかの実績やエピソードを紹介して、その中からアピールすべき「結果にこだわる粘り強さ」について「少しだけ詳しく」話せばどうだろう?そしてその「詳しく」は、決して活動や行動の派手さや小手先の工夫ではなく、その人の本当のチカラとそのチカラがその企業や組織への貢献につながるレベルのことでなければならない。つまり、ピカピカに光っている気がするような目立つだけのエピソードではなく、これから磨けば光るような潜在性を感じ取れる意味のあるエピソードを準備したい。

少なくとも(内容にもよるが)小テストは小手先の工夫に映ってしまうし、時給の範囲内であろう。やはり、この場合は、(最低限ではない=時給の範囲外の)コミュニケーションが重要なんだと思う。そこに存在したコミュニケーションがどのように自分らしいのかをしっかり伝えなければならない。

例えば、『・・・その結果にこだわる粘り強さは、大学生活の中では塾講師のアルバイトでの生徒とのコミュニケーション、学部主催のゼミ研究の発表会に向けての大量の資料収集と整理、軽音楽サークルでの難しい曲へのチャレンジなどに発揮されました。特に塾講師でのアルバイトでは、成績の悪い学生さんを担当するほどチカラが湧いてきました。それは自分がかつてそうだったように、「何がわからないかをわからない」という気持ちがわかるからでした。やる気を引き出すことと成績を伸ばすことを目標として、時間を忘れるほどに「わからないこと」を粘り強くわかるようになるまで一緒に探し続けました。・・・』となる。

エピソードの長さ

この例でも少し長すぎる一歩手前のところだろう。もしこの後に、「学生時代に最も力を注いだことは何ですか?」と聞かれたら、やはり塾講師のアルバイトになってしまう場合は、話が少し被ってしまう。少しぐらい被った方が覚えてもらえて良いのだが、同じ内容のことを2度言わなければならないようでは被り過ぎである。どうしても大きく被ってしまう場合には、学生時代に最も力を注いだことについては、「成果」や「成長」の話を中心にすることになるだろう。

いずれにしてもエピソードの長さは程々にした方が良い。何人も面接していると、同じよう塾講師の話、同じようなサークルの話、同じような留学の話…が繰り返され、失礼な言い方をすると、話に飽きてしまうのだ。居酒屋でのアルバイトの話が続くと、「早く冷たいビールとヤキトリで・・・」なんてことを考えてしまう。だから「少しだけ」で良いのだ。もっと詳しく知りたくなれば、質問して確認するのでご安心を。

エピソードの大きさ

エピソードの一つや二つぐらいならいくらでも脚色できてしまう。そのエピソードから推測して自分を知ってもらおうなんて、あまりにも横着すぎる。しっかりと自分を分析すれば、エピソードなんていくらでも出てくる。「結果にこだわる粘り強さ」を持っている人は、今日も昨日も毎日毎日それに近いことがあるだろうし、自分の将来のイメージの中でそういう自分を描いているはずである。大きい、小さいは関係ない。歯を白くするために1時間歯を磨き続けることもそのひとつであろう。それは健康な自分を印象付ける最も大切なことかもしれないからだ。

どうしてもエピソードとなると大きいことを言って印象付けたくなるが、小さいことの方がその人の良さが浮き出たり、その小さいことの感性が仕事には重要だったりするのである。あまり大きい、小さいは考えず、自分らしさを表せるエピソードをいくつもいくつも思い出し、毎日毎日の活動の中から自覚してほしいと思う。

強みの条件

24時間「結果にこだわる粘り強さ」を発揮しているということはないと思うし、実は関心のないことにはものすごく粘り弱いかもしれない。全てのことに対して「結果にこだわる粘り強さ」が発揮されている必要はない。特定のことでも良いと思う。例えば、「他人に大きな影響を与えることができることについて」「結果にこだわる粘り強さ」を発揮できる(あるいは価値として大切にしている)となる。むしろこの方がわかりやすい。歯を白くするために1時間歯を磨き続けることも、やはりこの人の強みを表すエピソードなのである。いや、ホント。

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2009-07-23 14:45  nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
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コメント 3

CARLOS

ブログの更新ありがとうございます!
今読んだばかりで、まだざっとしか見れていないのですが
これから何回も読んで、自分という人間がもっと発揮されて
いるエピソードはないかどうか、もう一度考え直してみます。

by CARLOS (2009-07-23 21:46) 

ネッピー

CARLOSさん
コメントありがとうございます。相手に伝わらないような、あるいは、伝えるのに時間がかかってしまうような細かすぎるエピソードになると逆効果ですが、いつも話しているエピソードの見直しは一度やってみたら良いと思いますよ。いつも話しているエピソードが本当に自分のPRポイントを補強してくれるものとして、説得力があるかどうか?(もっと聞きたいというような)面白みがあるかどうか?社会人として働くことにつながっていくレベルかどうか?しっかりと見直し、修正できる部分は修正して、進化したPRを生み出してください。
by ネッピー (2009-07-23 22:42) 

wanaka


先日の件ですが、

やっぱり人のことを真剣に考えていたかと言われると
わからないものです。

冷たいのかもしれませんね。
by wanaka (2009-08-04 23:58) 

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