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就職浪人(就職留年)を覚悟する人が増えたことをどう見るか [気づきなど]

ちょっと休憩!

最近は「追加募集の難関を突破する準備!」のシリーズが続き、皆さんが少し疲れてきているのをページ別アクセス数で把握できたので、ちょっと変化を試みたい。他社との大きな違いを見つけることも大切なのだが、ここ数日、大学で就職相談に乗っていて、それ以上に重大なトピックが出てきた。タイトルにあるように、「就職浪人」である。本来こんなに後ろ向きなことを考えたくないのだが、予想以上に就職浪人(就職留年)組が増えそうな勢いなので、自身の見解を書いてみたい。

きっとどこかのサイトで「経験者は語る~就職留年も悪くない~」などが見つかったのだろう。実際に就職留年をして難関企業をクリアした人も知らないわけではない。こんなに不況の時代だから、ひょっとすると来年度には状況が改善して、今年セーブしていた採用数が開放されて、一転して売り手市場に変化するかもしれないと分析する人もいるだろう。

現在までの就職活動を「失敗だった。もっと早く気づいていれば高く評価していただけたに違いない。もし経済的な事情が許すなら留年するか、就活再挑戦のために大学院に行こう。たった一度の人生なのだから、やり直せるならやり直したい。」と振り返った人がいた。

就職浪人(就職留年)の選択肢

学生さんの頭の中を整理すると以下のような選択肢が巡っている。
(1)就活を継続して自分の幸せを見つかるまで粘りきる
(2)大学院進学について調べ始めて基準や試験がクリアできそうならば就活から大学院進学に切り替える
(3)今年度の就活は終了して留年を決め、来年度の再就活に向けて、インターンシップなどの応募に備える

他にも方法(留年前期卒業や留年前期休学・後期卒業など)はあると思うが、系統的には以上のようなことだろう。一旦卒業をして既卒や第二新卒を就活を目指すという本当の「就職浪人」については、今回は選択の余地のない「論外」と考えたい。

それぞれのメリット・デメリットを見ていこう。
「(1)就活を継続して自分の幸せを見つかるまで粘りきる」での、メリットは人間的な成長力を見込めること。自身の人生をしっかりと受け止め、これからの人生は「決して巻戻しなどできない」ことを胆に命じて生きていける。デメリットは、大企業(ただし優良企業とは限らない)への就職のチャンスが日々小さくなる。

「(2)大学院進学について調べ始めて基準や試験がクリアできそうならば就活から大学院進学に切り替える」での、メリットは再生した自分で一からチャレンジできる。大学院というステータスを得て、さらに難関の企業にチャンレジできる可能性も生まれる。デメリットは、ある程度無理矢理専門性を見つけ出し、それについて勉強する時間が必要となる。また、就活時でも担当教官によっては、マスター論文のアウトラインプレゼンを要求する時期と就活が重なり、思い通りの就活はできないかもしれない。学費も相当にかかり、個人あるいは家庭の経済的負担が顕著となる。難関の企業にチャンレジできる可能性が広がる一方で、実際大学院卒を敬遠する企業もある。大卒と大学院卒の待遇(給与)の格差のある企業では当然ながら選考のハードルが上がる。

「(3)今年度の就活は終了して留年を決め、来年度の最就活に向けて、インターンシップなどの応募に備える」での、メリットは再生した自分で一からチャレンジできる。しかし、デメリットは相当に大きい。留年の事実辞退でエントリーシートを無視されたり、選考が進んでも同点なら落とされたりする要因となる。選考では、どうして留年したかの質問が中心となり、人物評価に辿り着くまでに時間がかかる。就活を停止してから次年度の就活が始まるまで実際のところ半年ほどしかないが1年間どんなことをして過ごしたのかを問われることになる。

就職浪人(就職留年)の条件

これらの3つのメリット・デメリットから導き出される就職浪人のあり方は以下のとおりとなる。

1)就職浪人(就職留年)を決意した場合でも、就活はやりきるべきである。今年、ほとんど誰からも高い評価を得ることができなった人は来年も同じことが起こる。自分が評価されるシチュエーションやタイミングなどの成功体験を心に刻む必要がある。少なくとも6月30日、できれば秋採用の求人が増える10月31日までは続けたい。ただし、7月中旬から8月は企業も夏休みモードに入るので、時間の使い方を考えること。もし内定が出ても辞退すれば良い。

2)大学院進学の可能性がある場合には、試験対策から逆算し、ギリギリのところまで就活を継続する。就活を継続する理由は1)と同じである。試験の結果で進学できない場合に備えて、やはり妥協してでも内定を取っておいた方が良いだろう。

3)就職浪人(就職留年)を決意した(留年する)場合の「1年どんなことをして過ごしたのか?」という問いに応えるために、心を入れ替えたことを証明できるような活動がほしい。しかも、半年間を1年間と思わせるような経験が必要である。たとえば、「自分の小ささと向き合い、再スタートを切るために、アフリカに渡り3ヶ月間大地と空の大きさを実感してきた」的なイベントである。インターンシップなどの甘っちょろいものではダメだ。なぜこんなことが必要なのか?それは、次年度の対象学生と同じ土俵に上がるために、決してそれらの学生には引けをとらない経験をしてやっと同点だからだ。実質的に人間性に同点も逆転もないし、アフリカなんて行かなくても堂々としていたら良いのだが、引け目はどうしても態度に出てしまうからである。本当に再スタートを切り自信に満ち溢れ、同時に好感を持てる謙虚さが相手に伝わるようになる。アフリカではなくアメリカでも良い。就職活動のギリギリのタイミング(1月下旬)まで引っ張って、英語がペラペラになって帰ってくれば良い。

…つまり結構たいへんなことなのだ。今年と同じことを来年効率よく繰り返せば良いというものではないと断言できる。

なぜ、就職浪人(就職留年)を引き止めないのか

もちろん、本音を言えば、このまま就活を続けてほしいと思っている。100年に一度の大不況を不幸な運命と捉えず、チャレンジのチャンスだと捉えて、人生を楽しんでほしいと思っている。何も考えずに内定が取れた昨年と比べてしまうと悲劇と感じてしまうのも無理はないだろう。でもどちらが幸せになれるか、人生を楽しめるかをよく考えてほしい。昨年何も考えずに内定を取り、何の勉強もせずに働き始めている人は、多くのライバルに蹴落とされ、次年度の少数精鋭の切れ者に蹴落とされ、いつまでも一番下っ端で奈落の底に沈んでいくのが目に浮かぶ。

でも、さすがに、就職浪人(就職留年)なんてするな!とは言えない。人生は何が起こるかわからない…ということではなく、悔いを残してほしくないのだ。はっきり言って、就職浪人した100名のうち95名以上は今年と同じ結果に至るだろう。でも悔いが残らない。たとえ結果は同じでも悔いを残さず、その後の人生に幸せを見つけてほしいからだ。ただ、それだけのことだ。

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2009-05-28 22:24  nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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コメント 2

peter

はじめまして。peterと申します。いつもブログ拝見しています。
このブログで勇気をもらい、就職活動のモチベーションを上げることができています。
本当にありがとうございます。

今回は相談があるので、コメントさせていただきました。

内定後の就職活動の継続についての相談です。
5月中旬にようやく企業から内定を頂くことができました。当初は面接がうまくいきませんでしたが、ようやく自分の想いを自分の言葉で面接官に伝えられるようになり、面接に手ごたえを感じています。
今後も就職活動を継続し、自分の幸せを考えながら、他の企業にもチャレンジしていきたいと考えています。
しかし、内定を頂いた企業(地銀)からは返事を求められ、どう対応すべきかわかりません。
人事の方には、現在選考に進んでいる企業がある旨を伝え、1週間ほど待ってもらっている状況ですが、それ以上(夏採用まで)は難しいです。
このような場合、どのように対応すべきか、アドバイスをよろしくお願いします。

PS.これからもブログアップ待っています!!
 
by peter (2009-05-29 17:18) 

ネッピー

Peter さん

コメントありがとうございます。お役に立てて何よりです。
最初に言っておくと、最終的な判断は自分の責任でお願いしますね。

と言いながら・・・断言すると・・・就活は悔いを残さないように最後までやりきるべきです!と言えます。どのような返事を求められているかが書いてなかったのですが、多分、就活を終了するように言われていると思います。

あと1週間で全ての就活を終了できれば良いのですが、そんなことはできないと思います。なので・・心を込めて、本当にそう思いながら、「決心しました!よろしくお願いいたします!」と言えば良いでしょう。そして、電話を切った後、あなたの気持ちは変わります。「やっぱり、就活続けよう!銀行の人が自分の幸せを一生保証してくれるわけじゃないのに、どうして就活終了しないとダメなんだ!あなたに命令される筋合いはない!そうだ!就活を続けよう!」それで良いのです。

ただし、もし他社に決まったら、その時は直接謝りに行く覚悟をしましょう。家庭の事情が変わった、大学院進学を強く奨められた、健康状態に問題が起こったので迷惑をかけたくない・・・などのミエミエの嘘をメールで送りつける族(ヤカラ)がおられますが、そんな人間の腐ったようなことをしていると、必ずいつの日か自分も裏切られ時が来ます。

謝りに行くのがなぜ恐い?嘘をついたから?ついていないよ。その時は心の底から、ここを進路にしようと思ったはずです。コーヒーやカレーでもかけられる?もしかけられたら、一緒に裁判起こしましょう!簡易裁判所まで付いていってあげます。その銀行はつぶれるかもしれないね~。少なくともその人は首になります。面白いじゃないですか。

謝りに行けば、一度だけ言い訳(「あの時は決心しました。しかし、その後、気持ちが変わりました」)を言えます。でも、その後はひたすら、「すいません」「申し訳ありません」「おっしゃるとおりです」の繰り返しになります。

謝ることも人生の勉強なんですよ。これからみんなは、先輩に、同僚に、後輩に、パートナーに、そして子どもにも謝らないといけない時が来ます。その時にどれだけ「誠意」を示せるかは、この謝罪にかかっていると思ってください。どんどん謝りに行きましょう!

その会社はあなたのことを高く評価してくれました。確かに、上司に「説得して来い!」と命令されているかもしれませんが、あなたが心込めて謝れば、必ず許してくれます。なぜなら、高く評価してくれたのは、あなたの人間性を認めてくれたからなのですから。法廷に行けるほど会社も暇ではないですので安心してください。

結論。就活を続けましょう!万が一、継続していることがばれて、内定を取り消されたとしたら・・・私は責任は持てませんけど、その奇跡を信じて、そんな器の小さい会社行かない方が良いよ!と思います。そんな会社なら入った後も、器の小ささに悩まされることになるだけです。それも万が一の確率ですけど。

幸せになること・・・これからも応援しています。


by ネッピー (2009-05-30 00:07) 

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